あおいの何の本読んだ? - 愛と死をみつめて(映画)

愛と死をみつめて 1964年 吉永小百合 主演


1964年・日活・118分・モノクロ
監督:斎藤武市
出演:
吉永小百合 浜田光夫 笠智衆 原恵子 内藤武敏 山田禅二 宇野重吉 北林谷栄 ミヤコ蝶々 笠置シヅ子

軟骨肉腫という不治の病に冒されながらもひたむきに生きた女性と、それを支えた恋人の純愛を描く。
実在の恋人同士の書簡集を吉永小百合&浜田光夫コンビで映画化、日本中に涙と感動を与えた国民的大ヒット作。

 ・・・あらすじ
高野誠が小島道子に会ったのは、誠が浪人中、阪大病院に入院したときであった。
知的な美しい瞳と、清純な顔は、その日から誠の心の中に好感をもってむかえられた。
一見健康そうにみえた道子は、誠が東京の大学に入って二年目に再会したときも、病院生活を送っていた。
二人の文通は続けられた。
入院生活を続ける道子の不安は、誠の手紙によって力づけられていた。
高校をどうにか卒業した道子は、希望の大学に入学したが、軟骨肉腫の再発で四度目の入院をした。
アルバイトで大阪に来た誠は、病院を訪れては、信州の山々の美しさや、野球の話に楽しい時間を過した。
道子も、不安を抱きながらも、強いて明朗にふるまっていた。
九月になって、誠は東京に帰ったが、道子は主治医のすすめで、大学を退学すると本格的な、闘病生活に入った。
日本には、まだデータのない不治の病と聞かされた道子は、誠に別れの手紙を出すと、淋しく、病室に横たわった。
手紙を受け取った誠は、病院にかけつけるとくじける道子の気持を責めた。
道子も誠の誠実な愛情に号泣するのだった。
一方主治医は、道子の生命を守るために、道子の顔半分がつぶれるという、大手術が必要だと言った。
話を聞いた道子の動揺は激しかった。
だが誠の愛情の大きさに、ついに道子は決意をきめて、手術を受けた。
元気になって社会奉仕をしたい、道子の願いは、病床の中で強く燃えあがった。

 ・・・感想・・・
はい、まさに純愛です。
でも、恋愛モノが苦手な私でもすんなり受け入れられる、そんな本当に純真な愛の物語。
今からおよそ40年以上も前の作品なのにそれをちっとも感じさせない作品でした。
役者も良い!
吉永小百合の無理のない演技も、浜田光夫のカッコ良すぎない風貌も好感が持てますね。
内容も、不覚にも何度も涙がほほを伝うほどの感動作!
かといって綺麗ごとじゃないんです。
病と戦い、死と戦い、そして生と戦うミコ。
それをそっと見守る恋人マコ。
手紙のやり取りの中でお互いに信じ合い、愛を育んでいく。
こんな純愛、今のご時世に在りますか!?

自分の死期を悟ったミコは自分の身の回りを整理し始めます。
そしてそれらを焼却しながら「何もかも煙になってしまう。人間も死んだら煙になる」とつぶやく。
もう、涙なしでは見られませんよ!

いや〜、久々の感動作でしたわ。
この映画は初めて見ました。
昔々、大空真弓と山本学がドラマをやっていたものは見た記憶があります。
1964年(昭和39年)4月から放映ということなので、私が見たのはきっと再放送だったのでしょう。
『マコ〜甘えてばかりでごめんネ、ミコはとっても倖わせなの〜』という青山和子さんの歌ははっきりと記憶にあります。
レコード大賞を取ったんですものね。

余談ですが・・・この時のTVドラマのプロデューサーは石井ふく子、脚本は橋田寿賀子で、実質的に全国デビューだったそうです。