(53-394)キス魔になったかめい君後編 +α

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「副作用って…？」
「タラシのツボは諸刃の剣なの。欲求が満たされないと暴走してしまう可能性があるの」

みちしげ君の言葉にたかーし君は血の気が引いた。
そんな危険なツボまであるのかよと頭を掻き毟る。そもそも「暴走」がどれほどのレベルかは分からないが、あまり良い予感はしない。

「れいなから嫌いなんて言われたから結構危ないの」

冷静に分析するみちしげ君をその場に残し、たかーし君は走り出した。
かめい君のことだから人を傷つけるようなことはしないと信じたいが、嫌な予感がする。
たかーし君は廊下を駆け抜け、屋上へと通じる階段を目指した。

　-------

冬の日差しが暖かい夕方、聖は屋上でぼんやりと空を眺めていた。こうしてひとりで時間を過ごすのも悪くない。
とはいえ、いつもいっしょに帰る生田君の素行の悪さにも困ったものだ。
入学してすぐに金髪をはじめとした校則違反で生徒指導部に目をつけられ、いまでは立派なブラックリスト入りだ。
最近はブリーチが好みらしく、一部の髪を脱色したり、赤を入れたりしている。
校則違反どうこうと言うよりも、似合わないのだからなんとかしてほしい。

「ホント、何処が良いんだろ」

聖はそうひとり言を呟くとくすっと笑った。
本当に、彼の何処を好きになったのだろうと思う。
喧嘩っ早いし、頭もそんなに良くない。運動神経だけは人並み以上に優れているけど、いつも幼馴染の鞘師君と張り合うほど、器も小さい。
センスが良いのか悪いのか、ハイブランド嗜好のくせに、妙にチャラい。

でも、決定的に聖の心を揺さぶるのは、彼のあの子どものような心の底からの笑顔だ。
バカでアホでチャラくて壊滅的に空気が読めなくても、優しく笑う彼の傍にいると、ただ純粋に好きだとそう想う。

「惚れた弱みですかねー」

聖は困ったように、だけど心底シアワセそうに笑う。
結局、私はあの人以外に揺れることはないのだと思い知らされる。
尊敬する人やカッコいいと想う人、素敵だなと感じる人は大勢いるけれど、それでも心が動くことはない。
そんなことを生田君に言おうものなら調子に乗って天まで昇るだろうから、絶対に言わないけれど。

そんなとき、屋上の扉が開いた。
噂をすればなんとやら。生徒指導部長の説教は終わったのだろうかと振り向くと、そこには生田君ではなく、かめい君が立っていた。
高等部の尊敬する先輩が中等部の校舎に現れたことにも驚いたが、彼が妙に暗いオーラを背負っていることにも驚いた。

「やあ。フクちゃん」

かめい君はいつものように微笑み、聖へと歩み寄ってきた。
聖にとってかめい君は憧れの存在で、年は少し離れているが、ずっと尊敬していた。
柔らかい物腰や、時折見せる真剣な眼差しに聖は射抜かれてしまう。彼の前ではいまだに緊張して、萎縮してしまう。

「フクちゃんは、僕のこと嫌い？」
「え？」
「好き？嫌い？」

ふいに吐かれた言葉はあまりにも寂しくて、思わずぎょっとした。
かめい君は、淡白で痛みを持った言葉を捨てる人じゃない。いったいなにがあったのだろうと、聖は彼の瞳を覗き込む。
そこにいたのは、あの雪が降りしきる日に、自然と傘を差し出してくれた人ではなかった。

「かめいさん、どうしたんですか？」
「それ、佐藤君にも言われた。僕は僕だよ。変わりないのに…なんで、れーなも、嫌いとか言うのかな？」

彼はそうして肩を落とし、前髪を弄った。
不貞腐れた子どものように唇を突き出す様は、可愛いのだけれど、圧倒的な違和感を覚える。
なにが彼をこうさせたのか、聖には分からない。

「僕はフクちゃんのこと、好きだよ」

その突然の告白に、聖は心を射抜かれた。
生田君以外に心が動かない、とは言ったものの、もしかしたらこの人は例外かもしれないといつも思う。
この人に告白されて、振り向かない女性などいないのではないかとも同時に思う。

だけど、此処に居るのはいつも尊敬して憧れてやまないかめい君ではない。なにかがおかしいと警鐘が鳴る。
聖はなにか言わなくてはと言葉を探すが、結局なにも見つからなかった。
なにも返さない聖を見て、かめい君はぎりっと唇を噛んだ。
瞬間、聖の背筋が凍る。恐怖が襲い掛かる。初めて、この場から逃げなくてはと思った。それでも一歩も動けない。

「なんでだよ！」

瞬間、聖はその手首を掴まれた。
強引に引き寄せられ、その胸の中に収まる。距離がゼロになり、頭の中が真っ白になる。
こうしてかめい君と近づくことなど、一生にいちどもないと思っていた。だからどうして良いか分からない。
彼の腕の中に抱かれ、心臓がこれ以上ないほどに高鳴って、その音が聞こえないか恥ずかしくなる。
だがそれ以上に、これほど怒声を響かせる彼が怖くて、なんて返すべきか、悩んだ。

「なんで嫌うんだよ…」
「かめい……さん？」
「同じことしても、好かれまくってる奴も居るのに。なんで、僕は……」

彼の言葉の真意が掴めなかった。「同じことをしても、好かれまくってる奴」がだれなのか、聖には分からない。
その人が許されて、自分が許されないことが嫌なのだろうか。
怒っているのか、困惑しているのか、それとも寂しいのか、それすらも分からなくて眉をひそめる。
だけど、これ以上かめい君の泣きそうになっている瞳を見ることが耐えられず、聖はひとつ息を呑んで言葉を吐いた。

「聖は、かめいさんのこと、嫌いじゃないですよ」
「フクちゃん…」
「むしろ、好き、だと思います」

この状況で「好き」という言葉を発すること自体、賭けに等しかったが、それでも聖は恐れずにその言葉を紡ぐ。
彼女の言葉を聞いてかめい君は少しだけ笑顔になった。直後、右手を聖の頬に滑らせてくる。
その右手は、春先のこの季節なのになぜか冷たく感じた。
生田君以外の男性から触れられているにもかかわらず、不快に感じない。心臓は一向に鳴り止まず、早鐘を打っていた。
やっぱり私にとって、この人は特別なんだと聖は改めて思った。
だからこそ聖は、つづけて彼への想いを紡ぐ。

「でも、えりぽんへの好きって想いと、かめいさんへの想いは、違いますから…ごめんなさい」

聖は彼の手を握り返す。それは口付けを受け入れる覚悟ではなく、拒絶する意思表示だった。
彼女の真っ直ぐな瞳を見てかめい君は息を呑む。なにかを言おうとしたが、下唇を噛み、堪える。
だが、それでも強引にキスを迫った。聖はハッとし、体を押してくる彼を押し返そうと目一杯に腕を伸ばす。

「ダメ、です！」
「フクちゃん…なんでっ」
「私、えりぽんがっ―――！？」

押し合いを繰り返すうちに聖がバランスを崩した。ガクンと膝を折り、背後に倒れる。
ヤバいと思いなんとか堪えようとするが支えきれない。
「危ないっ！」とかめい君も瞬時に彼女を支えようとしたが同時に倒れ込んでしまう。
咄嗟に左手で彼女の後頭部を覆い、右手を頬から離す。

「っ―――！」

どさっという音のあと、ふたりは地面に倒れた。
かめい君の右手が地面を叩き、左手が聖の後頭部を支えたために大事には至らなかったが、どう見ても、押し倒している格好になった。
聖が下になり、かめい君が上からその姿を見下ろす。その距離は僅かに15センチ程度しかない。
心臓が撥ねる。顔が紅潮する。全身が痛い。瞳が揺れる。声も出せない。だが、なぜか視線が絡んだまま、離れない。

「……タラシのなにが悪い？」

ふいにかめい君がそう呟いた。
聖は彼が苦々しく吐いたその言葉を遮ることなく、静かに受け止めた。
彼はいったい、なにを抱え込んでいる？

「だれにでも跨って、キスして、腰振って、おっぱい吸って、そんな奴のなにが悪い？」

ずいぶん、ひどいタラシ人も居るものだと聖はどこか冷静に思った。

「そのくせ嫌われることなんてない。そいつは許されて、僕は嫌われる。大違いだよ、ホントに」

かめい君の言っていることはまるで支離滅裂だった。
その人への怒りとかを持っているくせに、自嘲気味に笑う。
そして、その人と自分を対比し、自分を正当化しようとしつつも、嫌われてしまうことが哀しくて泣いている。
迷って叫んで苦しんでいるかめい君のことは分からないことだらけだったが、ひとつだけハッキリしていることがあった。
彼が求めているのは、私じゃない―――

「良いとか、悪いとか、分からないですけど、私は、私だけを真っ直ぐ見てほしいです」
「………」
「聖、独占欲強いし、寂しがり屋だから、フラフラされたら耐えられない、かも」

そうして聖は自分の左手を彼の頬に滑らせた。急に触れられてかめい君はびくっとしたが、拒絶はしない。
そのまま指先で頬をなぞったあと、肩から腕、手首へと流した。最後にかめい君の体を支えている右手に触れる。
冷たかった右手が、少しだけ温かくなる。

「だから、真っ直ぐに、想いをぶつけてくれる人が、好きです」

きっとそれは、あいつのことだと聖は気付く。
私をひとりぼっちにさせることはなく、聞いて聖。ねぇ聖。ってうるさいくらいに名前を呼ぶ彼が好きだった。
鬱陶しいくらいの情熱が、好きなんだ。
子どもっぽい独占欲を丸出しにして、まるで大きな犬のように尻尾を振って傍に居る、えりぽんが、好き。
時々勘違いしちゃうところも、私の手を引いて何処にでも歩いていくところも、大好き。

「聖の好きなかめいさんは、田中さん一筋で、れーなぁって笑ってる、かめいさんです」

それだけ言うと、聖はそっと目を閉じた。その瞳からは微かに涙が溢れ、頬を伝った。
いまならばキスをすることだってできる。先ほどまで望んでいた結果が手に入れられる。
だけどもう、かめい君にはそんなことをする気概は失くなっていた。

僕はなにを勘違いしていたのだろう。なにを、焦っていたのだろう。
そうだ、僕はだれかれ問わずキスをするようなタイプじゃない。僕が好きなのは、この世でたったひとりしかいない。
この右手を温めてくれたのは、今日もあのときもキミだったけど、求めていたのは、たったひとりなんだ。

「ごめん……」

絞り出されたかめい君の声に聖は目を開く。
彼の瞳は切なそうに、哀しく揺れているものの、もう泣いてはいなかった。
悪夢から覚めた子どものようなその目を見て、聖は優しく微笑んだ。ああ、これが私の憧れるかめいさんだと聖は思う。

「もう、だいじょうぶですか？」
「うん。ごめんね。怖い思い、させて」
「聖は平気ですから。それよりかめいさん、なにが……」

瞬間、勢い良く屋上の扉が開かれた。

　-------

「分かってらっしゃるでしょ？あれはかめいさんの本心やなくて、みちしげさんの悪戯やって」

光井君はなんどとなくれいなにそう声をかけるが、彼女は一向に動こうとしなかった。
3階から2階へとつづく階段に腰を下ろし、光井君とは目も合わせない。気持ちは分かるが、いまはそんなことを言っている場合でもない。

「元に戻せるの、田中さんだけやないですか」
「もう、絵里なんか知らん…」

光井君は頭を掻いた。ホンマ、面倒くさい人やわと強引に腕を引っ張って立たせた。
突然のことにれいなはぎょっとするが、光井君は意に介さずに屋上へと走り出す。

「ちょっと！離して！」
「ホンマに嫌いやったら此処に留まらんでしょ」
「っ……そんなん、知らん！」
「好きなら好きって言えばいーんですよ」

光井君は淡々と言葉を紡いだ。
修羅場なんて関係なく、まるで世間話をするかのようなそのテンポにれいなは呑まれる。

「言葉だけやったらいくらでも好きって云えます。でも、言葉やから伝わる想いもあるんです」
「わけ……分からん」
「ま、夫婦喧嘩は犬も食わんちゅーことですわ」

光井君の腕を振りほどこうとするのだが、彼はまったく離そうとしない。
普段は従順な柴犬みたいなくせに、こういうときには急に主人の言うことを聞かないネコのような態度を取る。
本当に、光井君は良いヤツ過ぎると心の奥底で思いながら、れいなは階段を上らされた。

　-------

一瞬、血の気が引いた。
屋上の扉を開けたのは、他ならぬ生田君だった。
かめい君が聖に跨っているこの瞬間だけを切り取って見れば、100人中100人が思うだろう。
無理やり押し倒していると―――

男が上、女が下になったこの状況、次にすることがなにか、容易に想像がつく。
さらに悪いことに、聖はその目から涙を流していた。
生田君の怒りは一気に頂点に達する。真っ黒なオーラを背負って走ってくる。
聖は慌ててかめい君と距離を取ろうとするが、うまく動けない。
かめい君も素直に退こうとしたが、その前に肩を掴まれる。
瞬間、思い切り殴られた。鋭い右拳を喰らい、勢い良く、吹っ飛ぶ。

「やめてえりぽん！」

聖は怒り狂っている生田君の腕を掴むが、彼にその静止の言葉は届かない。
沸点を超えた彼の怒りはそうそうでは収まらない。

「聖になんすっとかぁ！」
「違うよ！誤解だから！」
「立てよ……おい！」

生田君が此処に来たのは、後輩の工藤君と佐藤君が慌てた様子で職員室に駆け込んできたからだ。

「生田さん！譜久村さんがヤバいっす！」

生徒指導部長に反省文を提出し終えた矢先に聞こえてきた工藤君の言葉に生田君は眉を顰めた。
直後に走り込んできた佐藤君は「ふくむらさんがだれでも大好きで、かめいさんが変態です」と叫んでいた。
どうもいまひとつ要領を得ない説明だったが、生田君は素直に屋上まで走ってきた。

そして出会った結果がこれだ。
泣いている聖に跨り、あろうことか泣かせる男は、たとえ先輩であろうと許すことはできなかった。
なにが誤解か、知ったことではない。
生田君はかめい君の胸倉を掴み、強引に立たせた。

「聖になにをした……？！」
「お願いやめて！違うから！」

聖の制止の言葉には答えず、生田君はかめい君を問い質す。
だが、彼は生田君の問いに答えなかった。
代わりに少しだけ切れて血が滲んだ口元を拭ったあと「僕が悪い」と呟いた。

「僕が、全部悪い」

質問に答えないことが、さらに生田君の怒りを加速させた。
なにが悪いのかなど聞いていない。なぜ聖を泣かせたのか、なぜ押し倒したのか、その理由が知りたいだけだ。
だが、もうこれ以上詮索する余裕もなかった。オレの、オレの聖に手を出すやつは、だれであろうと許せない。
生田君はぐあっと腕を引き、勢いをつけて振り下ろそうとする。

しかし、インパクトの直前に、その拳は止まる。
再び屋上の扉が勢い良く開き、彼女が走りこんできた。
かめい君の前に立ちはだかるように、れいなが両手を広げて庇った。

息を切らし、真っ直ぐにこちらを見つめてくるれいなを見て、生田君はその拳の行き先を失った。
急速に怒りが静まり、ゆっくりとかめい君の胸倉を掴んだ腕を離した。
かめい君は情けなく腰を落とし、生田君は短く息を吐きながら天を仰いだ。
春先の空は何処までも透き通っている。くそっ。いったいなにがあったっていうっちゃ。

「……ごめん、フクちゃん、生田」

だが、生田君のすべての問いに応えることはなく、れいなはそれだけ言うと、かめい君の腕を掴み、また走り出した。
ふたりは屋上をあとにし、階段を駆け下りていく。ただ生田君は黙ってそれを見つめているしかなかった。
分からないことだらけで腹立たしい。
なぜ聖が押し倒されたのか、怪我はないのか、当の本人の謝罪もないままで、生田君は下唇を噛み、「あああー！！！」と髪を掻き毟った。

「聖、いったいなんが―――？！」

とにかくなにが起きたのか、いちど整理しようと生田君は聖を振り返り、声を失った。
見たこともないような真っ黒いオーラを背負った聖がそこにいる。
これは、まずい。100人中100人が見てそう思う。彼女はいま、とてつもなく怒っている。

「えりぽんの、ばかあああああああああ！！」

瞬間、ドゴォ！という轟音が響く。
生田君はこれまでなんども聖に殴られてきたが、今日のが最も強烈だった。
鬼のような一発を喰らった生田君は「なんでだあああああああ！！」と青空の彼方へと消えていった。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ ｌ /／　　　　
　　　　　　　　　　　　 ノハヽ(⌒) ―― ★←生田君
　　　　　　　　　　 ノﾉ∮+‘ _l） /|ｌ　　／/ | ヽ 　　
　　　　　　　　　　　（/　 　　 ノｌ|ｌｌ ／　/ .|　 ヽ
　　　　　　　　　　　 （　　　ノ 彡''　 　/　 |
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　　　　　　　　　　　　＼__）_）

「たーまやぁ！」
「花火じゃねえし」

その一部始終を扉の陰に隠れて見ていた佐藤君はケラケラ笑いながら手を叩いた。
工藤君はやれやれと肩を竦め、青空の下に赴く。ホント今日は良い天気だと思いながら、未だに木魚で叩かれて痛む頭を押さえた。

「大丈夫ッスかね」

工藤君がすぐ後ろにいた光井君に心配そうに尋ねると、彼は大袈裟に肩を竦めて「ま、なんとかなるやろ」と苦笑した。

「こっちもなんとかしてほしーわ…」

たかーし君はと言うと、未だに意識を遠くに飛ばしたままのにーがき君にほとほと困り果てていた。
完全に遠くの世界に旅立った彼を引き戻すのは至難の業だ。
これはあとで絵里に責任を取ってもらうかなとたかーし君はこめかみを掻いた。

「ていうか……この騒ぎどうすれば良いんですか？」

香音の声にたかーし君は後ろを振り返る。
そこには、気絶した鞘師君を始め、今後の傾向と対策に励むみちしげ君、今日録画した映像を見直す春菜、なぜか照れて顔を赤くした亜佑美などがいる。
加えて高等部と中等部の野次馬、その騒ぎに気付いた職員たちがぞろぞろ集まり始めていた。実に、面倒くさい。

「さゆ、責任取れよ」
「愛ちゃん黙ってて。さゆみはツボ押しの研究中なの」
「さすがみちしげさん！すぐに傾向と対策を取ってカッコいいです！！」

もうヤダこの高校と思いながらたかーし君はちらりと彼女を見た。
聖は不貞腐れたように唇を突き出し、青空を睨んでいる。
あのふたりも、いつになったら進展するのやらと、たかーし君はお節介にも、生田君が吹っ飛ばされた青空を見つめていた。

　-------

れいなに引っ張られ、かめい君は中等部の校舎裏にまで来ていた。
ずいぶんと頭はスッキリしていた。ずっと立ちこめていた霧が晴れたような、そんな感覚だ。
れいなはかめい君を振り返る。つり上がった目が真っ直ぐにかめい君を捉えている。
怒ったその瞳に対し、怖いというより、寂しくなった。彼女にこんなことをさせているのは、自分だ。

「ごめん……」
「なんが？」
「言い訳は、しないよ。だれにでも見境なく、手を出して、ごめん」

かめい君が頭を下げるが、れいなは目を逸らした。
なにか言葉を紡ごうとしたがうまく出てこない。怒りたいような、泣きたいような、ぐちゃぐちゃに感情が入り乱れる。
かめい君が悪いわけじゃないことは分かっている。だけど、だれに対してもキスを迫り、挙句に聖を押し倒したことは許せない。
なにより、そんな彼に対して「嫌い」と言ってしまった自分が、許せない。

「噛み付いても、引っかいても、蹴っても、殴っても良いから…」

かめい君は震えるような声を絞り出した。

「嫌いに、ならないでほしいんだ」
「……」
「れーなが好き」
「それも、ツボ押しのせいやろ？」
「信じてくれなくても良い。でも、本心だよ」

かめい君はそっと目を閉じる。
裁きを待つ罪人のような粛々とした態度の中、れいなは下唇を噛む。

今日一日の彼の行動が頭をよぎる。
れいなにキスをしたことから始まり、たかーし君にキスをし、にーがき君を口説いた。
中等部校舎に入ってからは行動はさらにエスカレートし、まさに男女見境なく手当たり次第に口説いていった。
チャラ男のナンパ野郎もびっくりなその行動は、やはり許せるものではない。

れいなはキッと目を吊り上げ、右手を振りかぶる。
そのまま彼の頬を叩こうとしたが、その手は振り下ろされることはなかった。

―――れーなが好き

そのたったひと言が、れいなの心を捉えて離さない。
みちしげ君の押したツボのせいかもしれない。
れいなだけじゃなく、だれでも大好きなままかもしれない。
だけど。だけど。だけど。

「っ―――アホ……」

かめい君の頬に降ってきたのは、れいなの冷たい平手ではなく、温かい唇だった。
生田君の右拳が捉え、赤黒く腫れ上がった左頬を舐める。
ちゅっという軽い音を残したあと、れいなは噛みつくようにかめい君にキスをした。
予想しなかった行動にかめい君は目を丸くする。
れいなは唇をいちど離し、彼をじっと見つめた。
その大きな瞳は涙で濡れ、それでも真っ直ぐに彼を射抜いていた。

「嫌いになんか、ならん」
「れーな……」
「絵里が好きっ…好き……大好き」

涙を流しながら、れいなはそう云った。
余韻に浸る間もなく、強引に唇を重ねてきたれいなはいつも以上に積極的だった。
かめい君はそのキスを押し返すことも応えることもできず、ただ呆然と立ち尽くしてしまう。

「絵里は…？」
「え？」
「ホントに、れなが好き？」

れいなは背伸びをし、首の後ろに腕を回してそう聞いてきた。
瞳はまだ涙で濡れたままで、その姿はまるで捨て猫のようだった。
彼女のそんな姿を見て、なにをしているんだろうって漸く本当に夢から覚めたような気がした。ここに現実が在るのだと気付く。
やっぱり僕は、れいなが好きだ。れいな以外に、僕の心を揺さぶるような子はいない。僕は彼女に、この手を繋いでほしいんだ。
そう気付いたかめい君は、出来る限りの優しい笑顔を見せる。

「れーなが、れーなだけが、好き。れーなじゃなきゃ、ダメなんだ」

彼の口から言葉が滑り出た途端、れいなはまた強引に唇を押し付けた。

「んっ…ふっ…！」
「っ…え、り……っ！」

軽く噛みついたあと、口内に割って入り、舌を突き出した。
かめい君も素直にそれに応え、絡み合う。

「ちゅっ…んっ、んっ…ふ…あっ！」

れいなの頬に涙が伝う。
かめい君は唇を離すと、その涙をぺろりと舐めてやった。

「しょっぱいやろ…？」

れいなが目を拭いながらそう訊ねるが、かめい君はまた優しく笑って首を振った。

「甘いよ、れーな……」

そう言うと、かめい君はれいなの額にキスをし、そこから瞼、頬へと唇を滑らせる。
くすぐったいようにれいなは体を捩る。が、次の瞬間、かめい君は予想外の場所に触れられてビクッと体をこわばらせた。

「な、なに？」
「……シたい」

かめい君が「へ？」と素っ頓狂な言葉を上げるより先に、れいなの右手はかめい君のズボンのチャックにかかっていた。
器用にするすると手を動かすと、あっという間にかめい君のそれが顔を出した。

「ま、待って、此処で？！」
「絵里はどこでもするくせに…」
「そーかもしんないけっ…！？」

かめい君がさらになにかを言おうとしたときには既にれいなは跪いていた。
いくら此処が人目につかない校舎裏とは言え、彼女からこんなことをするなんて予想だにしなかった。
れいなの吐息がそっとかかっただけでかめい君の下腹部は反応する。
細くて小さな指が竿にかかり、感触を確かめるようになんどか擦った。

「っ―――！」

唐突に訪れる快感に身を震わせる。
れいなはそんな彼のことなど意に介さず、そのままゆっくりと手を動かした。れいなは背伸びをしてそっとキスをする。
触れるだけの口付けのあと、かめい君とれいなは見つめ合った。前髪の奥、揺れる瞳に、性懲りもなく恋をした。

「絵里……」

ふいに呼ばれた自分の名前に正直に反応した。
直立したそれはれいなの小さな手に優しく包まれ、一定のリズムで扱かれる。
かめい君は震えながら天を仰ぐ。立っていられないような快感の中、高ぶったそれにキスを落とされた。
段違いの快感に「うぁっ！」と声を上げ、同時に膝を折ってへたり込んだ。
ぺたりと腰を下ろすと、れいなは両膝の間に上半身を入れ、ちゅっちゅっと大切なもののように口付ける。

「れーな……」

かめい君は右手で彼女の髪を撫でてやると、れいなは顔を上げ子どもっぽく笑った。
歯を見せて、目尻を下げて、いつも見せるいたずらっ子のようなその笑顔に、かめい君も困ったように笑い返した。

「舐めて…？」
「ニヒヒ、いーよ」

れいなはべぇと舌を出し、まずは先端を舐めた。
小さくて赤い舌がかめい君に触れる。熱くてざらりとした感触に震える。
血液が一気に先端へと集中する。暴発しそうなそれは硬さと同時に巨大化していく。

「へへ、おーっきい」

れいなはまるで子どものように笑うと、直立したその根元に触れた。
小さな舌がつーっと先端まで舐め上がっていく。早くも達しそうになってしまったのはなぜだろう。
かめい君は短く息を吐きながら、れいなの頭を撫でる。
れいなは目を閉じて、根本と先端を行き来する。べっとりとした唾液が垂れ、潤滑油となる。
彼女はちゅっと先端にキスを落としたあと、ゆっくりと口を開く。
はむっと軽く咥えられ、かめい君は天を仰いだ。段違いの快感に震える。まるで感電したような感覚が襲いかかる。
れいなは玉袋を揉みながら、歯を立てないようにしつつ、舌を動かした。
ちろちろとした舌先と確かな温もり、小さな手で扱かれる両方の感覚に、頭がぼんやりしていく。

「れーな……ヤバい……」

れいなは先端から根元まで咥えこみ、上下に一定のリズムで動く。
舌で舐め上げ、細い指先で扱き、揉む。
さほど長い時間、れいなに咥えられていたわけでもないのに、射精感が襲ってきた。

「我慢せんで、いーよ？」

れいなはいちど口を開け、そう言った。

「で、でもっ…」
「絵里の、ちょーだい……」

首を振るかめい君に対し、れいなは真っ直ぐに返す。
少しだけ潤んだ瞳とか、唾液がだらしなく垂れた口許とか、微かに乱れた呼吸とか、すべてに扇動される。
れいなを、真っ白な愛で、汚してしまいたい。

「っあ！」

れいなは再び深く咥えこんだ。
爆ぜる腰を押さえたかったが、体が言うことを聞かない。
欲望に従うままに、腰を振り、それに合わせるようにれいなが頭を振り、舌で舐める。
裏筋から亀頭、根元まで丹念に舐られ、もう限界だった。

「れーなっ…れーなっ！」

口内から引き抜くことも忘れた。体の中心が滾り、せり上がった精液を勢い良く出した。
れいなの小さな口に、かめい君の真っ白な精液が溢れ出す。
放たれたそれは、れいなの中には収まりきらず、口の端からだらしなく零れ落ちた。

れいなはゆっくりと口を放すと、口元を手で押さえる。
ぎゅっと目をつぶり、ごくんと喉を鳴らした。
呑み込んだ、らしい。
かめい君は半ば放心状態のまま、彼女のその仕草を見ていた。
ただ黙って、れいなの髪を撫でる。なにか言葉を発するより先に、抱きしめてキスがしたかった。
すべて呑み込んだ彼女は、げほっと軽くむせる。
かめい君がれいなの腕を引っ張ると、勢い良く飛び込んできた。れいなが、温かい。好きで好きで、堪らない。

「れーな……」
「絵里……大好き、絵里」

抱きしめて、温もりを感じて、キスをする。
れいなはするりと下着を脱ぐと、自分のそこにかめい君の下腹部をあてがった。
愛撫もしていないのに、入れてしまうようだ。絶対に痛いはずなのに、かめい君はそれを止めることができない。
放心しているせいか、れいなの好きなようにさせたいのか、それとも、彼女とひとつになりたかったのか、判別できない。

「っあああ！」

口内に咥えている間にも、れいなは濡れていたのか、既に彼女のそこはびしょびしょだった。
とはいえ、もともと小さなれいなの中に、かめい君のモノはあまりにも大きすぎる。
先端を入れたものの、途中でその動きが止まる。

「絵里…絵里、入れて……深く」
「で、でもれーな……」

躊躇するかめい君の言葉は、再びれいなに捉えられる。
噛みつかれて、舌が口内を行き来する。理性も我慢も、すべてが消えていく。れいなしか見えなくて、かめい君もキスに応える。

「っ、ちょーだい……」

そう囁かれ、かめい君は彼女の腰に手をやった。
ぐっと力を込め、れいなの中に昂ったものをすべて押し込む。

「あああぁっ！」

れいなの中は、狭くて、熱くて、心地良い。
先ほど出したばかりだというのに、また射精感がやって来る。

「れーな…動くよ？」

れいなにそう囁くと、彼女はなんどか頷いた。
余裕がないのか、びくびくと体を震わせ、大きな瞳から涙を零す。
そんなれいなが可愛くて、好きだと想って、しょうがない。
かめい君はぐんと腰を押し上げて、れいなを突いた。
たったの一突きでれいなは「ふぁぁっ！」と全身を反らし、打ち震える。

「やっ、あっ！あああ！」

腰を休めることなく、なんども突き上げる。
れいなの下腹部は容赦なくかめい君を締め上げ、絶頂へと誘う。
かめい君もまた、れいなのイイところばかりを突いて、気持ち良くさせる。

「んっ、ふぁっ！ん、あ、あっ、ああっ！絵里！あっ、絵里！」

ずっちゃ・ぐっちゃと愛液が溢れ、互いのそこが擦れていく。
昂ったそれはさらに大きくなり、れいなの奥底を押し広げていく。

「絵里っ、ぁっ！あ、ああ、あっ！ふぁっ！はぁっ、ん！」
「れーな…れーなっ、！」
「あっ…激しっ…あ、絵里！もっと、もっとぉ！！」
「ん。はぁ。うん、れーな…っ！」

突いて、抉って、掻き回して。
ぐちゃぐちゃと卑猥な音を立てるれいなとかめい君。
れいなももう限界のようで、慣れないながらも腰を振り、肩に爪を立てる。
食い込んだ肩が痛くて、だけど彼女の中があまりにも気持ち良くて、かめい君はラストスパートをかけた。
ぐんと腰を打ちつけ、肌と肌を合わせる。
快感が押し寄せる。もう、限界だ。

「あっあああっ！絵里、絵里、イく！！絵里ぃっ！」
「れーな、れーなっ！僕も、あっ、うぁっ」
「んっ、んっ、あっ、ああああああ！！」

直後、れいなの体が痙攣し、かめい君の中心が熱く滾った。
深く根元からせり上がったそれを、れいなの奥へと吐き出した。

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長い長い1日の終わり、下校のチャイムが校内に響いた。
ふとかめい君は目を開ける。れいながコテンとかめい君の右肩に頭を預けて眠っていた。
かめい君は柔らかく笑うと、彼女の髪を梳いてやる。
れいなはまだ目を覚まそうとはせずに、シアワセそうに「んっ」と掠れた声を上げた。

「ごめんね、れーな……大好きだよ。ありがとね」

今日1日の出来事が頭に甦る。
確かにきっかけはみちしげ君のツボ押しだったが、それにしたって自分のやったことが許されるとは思わない。
不安定な感情がそのまま表面化して、結果的に好きな子を泣かせるなんて、ひどすぎる。
まして聖や生田君まで巻き込んで、僕はなにをしているのだろう。

「ばかだよなー…」

そう苦笑すると、れいながまた軽く「んっ」と声を出す。
まったく、彼女はどんな夢を見ているのだろう。
起こしたくはないけれど、そろそろ起きないと風邪を引くなとに空を見上げた。
空にはオレンジの夕陽が沈み始めていた。
西日が眩しくて、目を細める。太陽を遮るように右手を翳そうとしたが、それは叶わなかった。

れいなは、その小さな両手でしっかりとかめい君の右手を握りしめて眠っていた。
大切な宝物を優しく扱おうとする子どものような光景に、かめい君は困ったように笑った。

「大好き、れーな」

かめい君は微かにその瞳に涙を浮かべながら彼女の額にキスをした。
もう少しだけ、寝かせてあげようと夕陽を睨む。やっぱりオレンジが眩しすぎて、性懲りもなく、目を細めた。

キス魔になったかめい君　おわり

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絵里はふっと目を覚ました。
目尻には涙が伝っている。ずいぶんと長い夢を見ていたのかと体を起こす。
いつから夢を見ていたのだろうかとぼんやりした頭で考えると、ベッドの脇に彼が眠っていることに気付いた。
長い髪を下ろし、両腕を枕にして寝ているのは、絵里の想い人ではなかった。
あれ。私、なんで寝てたんだっけ？

「っ……あ、お早うございます、亀井さん」
「お、おはよ、聖君……え、え、なん、あれ？絵里は……」
「すみません。起きるまで待ってようと思ってたのに、僕も寝ちゃってました」

彼―――聖君は髪を手櫛で梳かし、ぐっと伸びをした。
未だに状況を把握できない絵里に気付いたのか、聖君は床に座り直し、「覚えてませんか？」と絵里の顔を覗き込んだ。
絵里が毛布をどかし、ベッドから降りようとしたときに、自分が制服のままだと気付く。

「亀井さん、あのあとすぐに寝ちゃったんですよ、半ば気絶するみたいに」

聖君は左下で髪を結ぶと、「今日」あった出来事をかいつまんで話し始めた。
雪の降った今日、絵里は聖君とともに帰り、だれも家にいないこともあって、部屋に上がることになった。
紅茶を淹れて部屋でなんとなく飲み始めた直後、絵里は唐突に舟を漕ぎ始めた。
だいじょうぶだろうかと心配するのも束の間、聖君の肩によりかかり、夢の中へと落ちていった。
このまま帰ることも憚られた聖君は彼女をベッドまで運び、寝かせてやり、いまに至るというものだ。

「だいたい4時間くらいですかね、亀井さんが寝てたの」
「そ、そんなに！？え、ずっと待ってたの？」
「僕も寝てましたから。なんか……うん、不思議な夢、見てました」

焦る絵里をよそに、聖君は自分の左手を見つめた。
それは確かに今日、凍っていた絵里の右手を温めてくれた優しい手だ。
ぎゅうと左手を握りしめると、そっと目を閉じる。
左のまつ毛は長くて、右の方は短い。そのアンビバレンスが可愛いなって絵里は思っていると、聖君は脚を組み直し正座した。

「亀井さん……キスして、本当に、すみませんでした」

そうして彼は頭を下げた。絵里は慌ててベッドから降り、彼の肩を掴んだ。
唐突に思い起こされる4時間前の唇の温もりに顔が紅潮する。

「み、聖君。良いんだよ。絵里も、絵里も、悪いんだから……」
「僕は、やっぱりえりぽんが好きなんです」

聖君は頭を上げようとはせずに言葉を紡いだ。

「えりぽんが他のだれを好きでも、僕はずっと、えりぽんが好きです。きっと、亀井さんが田中さんを好きなように」

不思議な夢を見た。
僕の頬を冷たい右手で触った人がいた。
寂しくて哀しい目を持った人がいた。
胸が高鳴って仕方のない人がそこにいた。

それでも僕は、彼女を想った。どうしようもなく心を掻き乱す彼女を想った。
それは今日、ふいに口づけを落としたあなたじゃなかった。

「キスしてごめんなさい。でも、今日亀井さんと逢えて、良かったです」

漸く顔を上げると聖君は何処か寂しそうに、笑った。
それは絵里が夢の中で見た聖と全く同じだった。ああ、私はまた、この子に助けられたんだと悟る。
絵里はひとつ頷くと、「ごめんね…」と聖君の手を握ってやった。
もう、ふたりの手は冷たくなかった。

「絵里も、れーなが好き。やっぱり、アイツじゃないと、ダメみたい」

絵里の笑顔を久しぶりに見た気がして、聖君も何処かホッとした。
あの夢の正体に聖君が気付くことはない。だけど、そんなことはどうでも良かった。
夢の中で、「彼女」は確かにこの手を温めてくれた。自分の本心を再確認できたのなら、無駄なことなんてない。

「さっさと、告白できるように頑張ります」
「へへ。ガンバレー。応援してるよ聖君」

昼から降りつづいた雪はとっくに止んでいた。
もうすぐ雪解けの春がやって来る。
ネコはこたつで丸くなる。春になったら、嬉しそうに庭を駆け回るのだろうかと、絵里は窓の外をぼんやり眺めた。

ネコへの片想い―――after story　おわり

626 名前：名無し募集中。。。[] 投稿日：2013/04/08(月) 00:45:03.48 0
ﾉd；´ ﾛ｀)＜はぁ、はぁ、はぁ…えりこんなとこにおったと！？
ﾉﾉ*＾ｰ＾)＜れーな…探してくれてたの？
ﾉd*´ ﾛ｀)＜うん、携帯繋がらんし家にも帰ってないしれーなの部屋にもおらんかったから…
ﾉﾉ*＾ｰ＾)＜えっと…ちょっとね、友達の家で遊んでたの。携帯電池切れてたし
ﾉd*´ ヮ｀)＜そうやったんかぁ、心配して損したっちゃｗ
ﾉﾉ*＾ｰ＾)＜ｳﾍﾍｗ…ありがとっ、探してくれて
ﾉd*´ -｀)＜そ、そりゃ…れーなと絵里の仲やし…ﾓｺﾞﾓｺﾞ///
ﾉﾉ*＾ｰ＾)＜ねぇ、れーなぁ。
ﾉd*´ ﾛ｀)＜なん？
ﾉﾉ*＾ｰ＾)＜手、つなご？寒いしさ
ﾉd；｀ -´)つ＜い、いいけど…///
⊂ﾉﾉ*＾ｰ＾)＜ｳﾍﾍｗあったかぁいｗ　ねぇ、今日はどっちの家でえっちしますぅ？ｗ
ﾉd;*∩ﾛ｀)つ＜あ、アホッ！外でそういうこと言わんと！///

ってな事になって仲直りしたに違いない！！！便乗小ネタ
　

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