「わかつきひかる」さんを応援するWiki - To LOVEる とらぶる 危ないガールズトーク

「To LOVEる−とらぶる− 危ないガールズトーク」 (JUMP j-BOOKS)

原作: 矢吹健太朗 長谷見沙貴 小説:ワカツキヒカル 出版社:集英社 発行日:2009年8月3日 





本の紹介(公式)

待望のノベライズが初登場!全て、ここだけのオリジナルエピソードで、ヒロインたちの魅力を堪能できるぞ!さらに、矢吹先生がカバー&ピンナップのカラーイラストを描き下ろし!さらにさらに、本文挿絵はなんとオール描き下ろし!ファンなら絶対見逃せないぞ! (To LOVEる.com)
春菜の夢の内容に、男子禁制ガールズトークが大盛り上がり!? 沙姫がナースのお仕事に挑戦!? 他にも小説だけのお楽しみエピソード満載? 描きおろしイラストも必見!「To LOVEるーとらぶるー」初の小説版! (JUMP j-BOOKS) (PICK UP)
ちょっとHなドタバタ・ラブコメ、初小説化 大人気マンガ『ToLoveる』が小説に! カラオケルームで、春菜たちのちょっぴりHなガールズトークが始まる…本編では見られないヒロインたちの姿を、豪華イラストとともにたっぷり収録。 (集英社)


ララちゃんの魅力的なピンナップ




あらすじ

(以下ネタバレを含んでいます。折りたたんでいますので、自己責任でご覧ください。まだ未読の方は、読まないほうがよいと思います。)
概説
「To LOVEる−とらぶる−危ないガールズトーク」は、5話で構成される短編集です。あとがきにも書かれていますが、サブヒロインを主役としたオリジナルストーリーの短編集になります。コンセプトは外伝ということですね。
危ないガールズトーク

タイヤキ大作戦

風紀委員は悩ましい!?

ナースクイーンは高らかに笑う

静かな午後に




感想

5話で構成されていますけど、最終話はエピローグみたいなものなので、実質4話構成ですね。1話ずつ主人公(ヒロイン)が異なります。掲載の順番でいうと、春菜、ヤミ、唯、沙姫の物語です。それぞれ小説ならではというエピソードで、彼女たちの心の内側がよく表現されていて、コミックとは違う面白さがあるのではないでしょうか。
危ないガールズトーク
春菜の恥じらいと好奇心の葛藤がよく伝わってきて読んでいるこちらが悶えてしまいます。きっかけは、里紗のちょっとした一言だったわけですが、エッチな夢を何度も見て、それを恥ずかしいことと思い悩んでいるようです。他の女の子もエッチな夢を見るのか知りたいと思いつつも、そんなこと他人には聞けないっていう乙女心がいいですね〜 
里紗も未央もそのへんあっけらかんとしていますから、実はみんなエッチな夢見るんだということがわかって、それから気安くなります。おっぱいを大きくみせるブラの付け方からはじまって、ガールズトーク炸裂! いやあ、女の子同士ってのはなんともエロいなあ。
悩みもなくなって、そしてエッチな夢の相手の男性は自分が好きな人だともわかって、春菜はすっかり普通に戻ります。里紗も未央も友達思いのよい子ですね。
タイヤキ大作戦
苦いし、どこか生臭い。あんこがべちゃべちゃで、タイヤキの皮がしんなりしている。まずいタイヤキを食べたヤミは、それを作ったのがワルギス星人だとわかり、胸の奥にしまっていたものを思い出してしまうのですね。
金色の闇として暗躍していたころの記憶が、今のヤミを苦しめます。そしてこのワルギス星人になにかしてやりたいと思い、蜜柑をさそって一生懸命においしいタイヤキを作る。ヤミの心にあるのは、罪滅ぼしの意識なのでしょうか? それとももっと違う感情なのでしょうか。
苦労しておいしいタイヤキを作ることに成功し、ワルギス星人の親子に感謝されながらも、自分が金色の闇だとわかると恐れ逃げるワルギス星人の親子。
ヤミの自分の過去は過去としてうけとめつつ、少しずつ変わる自分の内面を、そして穏やかな生活を望む自分の変化をバックボーンにして、ストーリーは展開していきます。
そしてラストは、ヤミを、そしてヤミに感情を移入してしまった読者を救ってくれる、そんな美しい終わり方だと思いました。
風紀委員は悩ましい!?
マジメな唯が、エッチになったらという読者の妄想を実現してくれる短編ですぅ。こういうときにでてくるのは、御門先生のあやしげな薬というのはお約束でしょう。
そして、その薬の副作用として、熱くほてり、エッチな気分になっていく唯。いやあ、イイですねえ。(めたぼdeぽんは、唯ちゃん萌え〜なんです。)
そして、服を一枚一枚脱いでいく・・・ だんだんと露わになる肌。
裸の女の子もいいけど、だんだんと脱いでいく女の子もエロいよね! いいよね!(力説っ!)
この短編はね、妄想をたくましくして、頭の中に唯のストリップシーンを思い描いて、余計な事は考えず、悶えながら読みましょう。
ナースクイーンは高らかに笑う
沙姫は、気丈だけど優しい子なんですよね。まあね、「ほーほほほほ」なんて笑い方して、いじられキャラなのかもしれませんが、憎めないじゃないですか! この短編に溢れているのは、沙姫がタベレーヌ病を患っているシャンブロウ星人のサラセニアの心情をよくおもんばかって看護にあたっているという優しい気持ちです。つまり沙姫は「お嬢様だから鷹揚で、お嬢様なのに他人の立場になって考えられる」優しい女の子なんだということですね。
この短編は沙姫の心情面を丁寧に表現しています。そして心情をきっちりと読者に伝えられるのが表現方法としての小説のよさだと言えます。
沙姫はものごとに毅然としてあたりながら、しかし人への配慮を忘れない。
将来天条院家の総帥として人を束ねていく立場にある沙姫にとって、家訓「天条院家の一員たるもの、一度は他人の釜の飯を食べ、使用人の気持ちを知るべし」というのは、普段から心がけ続けているものだったようです。今回のこのバイトは復習みたいなものだったのかもしれませんね。
沙姫ファンな「めたぼdeぽん」としては、こんなふうに沙姫さんにスポットをあててもらってとてもうれしく思います。この短編は、沙姫の魅力に溢れ、とてもほのぼのとしていて、よい作品に仕上がっていると思います。
一押しです。
静かな午後に
エピローグです。ドタバタした話の本編とは対照的に、御門先生とお静がお茶しながら、ほっとしてゆっくりと時間が過ぎていく、そんな雰囲気がよくでていると思います。



小説化に対する皆さんの反応(発売前)

他の方々のご意見(発売後)

ご本人の自著解説


以下は事前情報です。
それから、以下の情報は推測なのですが、「めたぼdeぽん」は、たぶんこの時期に執筆してらっしゃったのではと思います。