誠司は悠里を好いてはいません。悠里の実家の書生ですが、自分の勉学を中断させられたことを逆恨みして、復讐めいた気持ちで悠里を貪っていきます。一方、悠里も女学校の中で孤立してしまい、誰かにすがりたいという気持ちを持っていたのだと思います。誠司は手を縛り、無理やり悠里の処女を奪いますが、そういった理由で悠里の体はそれに応えてしまったのでしょう。そして、奴隷調教からうける快楽に、いつしか悠里は心を奪われて、心から誠司に奉仕するようになっていきます。
たしかに悠里は、誠司とセックスすることで、女性としての感覚を取り戻し、舞台度胸がついていきます。
悠里は誰かを必要とした、そしてそれを誠司が与えてくれた。なので愛し始めた・・・
うーーん、でもちょっとしっくりこないなあ。そう考えるのには、誠司の気持ち・態度に対して、ひっかかりを持ってしまうからなんですが・・・(注)
ということで、この作品はあまり難しいこと考えても仕方ないかなと思うことにしました。
超弩級Mの悠里が、途中から目覚めて求めまくる、そういったストーリなんだということで・・・
とはいえ・・・
微妙にではありますが、誠司の悠里に対する心境が徐々に変化しているような気もします。言葉には出していないですが、(もし悠里が離れていったときの喪失感の大きさを考えると)誠司はもう悠里なしではやっていけないかもしれません。(やってることは、依然として調教プレイですけどw)
もしかして、このストーリーは、征服していると感じている男ではなく、征服されている女のほうが実は二人の関係を支配している? そういったことを表したストーリーなんでしょうか? それ(誠司が悠里を放せないほど心の一部となっていること)がわかっているので、言葉に出さなくても誠司の愛情を感じ、悠里は誠司に惹かれはじめた? こう解釈するのは、考えすぎかな?
ところで、わかつき作品の代名詞のひとつともいえる
「子宮頸管粘液」がついにこの作品に登場します。
前作、
生徒会長はお嬢様 Dear my princessでは、子宮感覚(快感)の描写がかなり書き込まれていましたが、それをさらに極め、満を持しての登場です。
(「子宮頸管粘液」の初出を探していたのですが、この作品でした!)
また、「わかつきひかる」さんの初めてのハーレムものでもあります。この作品以降、わかつきさんは、
と概ね2作品に1つの割合で、ハーレムものを書いていきます。
その記念すべき第1作です。
さて、まだ「キュンキュン」という表現は出てきません。初出はどの作品でしょうか?
(注)
わかつきさんは、ブログで
「私は、「私がヒロインだったら」と考えて小説を書くのですが、それは私の強みでもあり限界でもあると思います。だって、これが売れ線だと頭ではわかっていても、私がヒロインだったらこれはイヤだ、と思うものは書かない。というか、書けない。」と書いているのですが、(
流行りすたれについていけるか?)こういった展開は、イヤではないのかな?
特に、この作品は、ハーレムものだったりするものだから、正直「めたぼdeぽん」には、よくわからなくなっています。