ディオゲネス

ディオゲネス

 ディオゲネスはBC410頃〜BC323頃の人物です。
 ディオゲネスは、黒海南岸のシノペ(現在のトルコのシノプ)に生まれ、アテネでキニコス派の祖、アンティネスに
ついて学んだそうです。
 その哲学を軽く紹介すると、自然的な必要な満足のみが幸福の源泉であるとして、これに反する、道徳・習慣・法などの人為をすべて退けたそうです。
 また、身体と精神を鍛錬することで魂の自由が確保されるとして苦行を重んじたそうです。
 ディオゲネスは、当時の常識をもってしても、奇行で知られています。
 特に樽を住まいとしていたことから樽の哲人と称されました。
 ディオゲネスの国家を認めない生き方は、ヘレニズム時代に特徴的なコスモポリタズム(世界市民主義)につながることになります。
 コスモポリタズムとは、家や都市、国家への帰属を拒否し、宇宙(世界)のいたるところを住処とするという考え方です。
 ところで、ディオゲネスは先ほど述べたように、樽の中に住んでいたそうです。そして、持ち物といえば、体にまとった布と杖とずだ袋だけだったそうです。
 これは、ディオゲネスが自らの哲学に従ったからこその行動だといえるでしょう。
 それは、自然的な必要な満足のみが幸福の源泉であるとして、これに反する、道徳・習慣・法などの人為をすべて退けたのです。
 それを象徴するようなエピソードがあります。
 ある日、アレクサンドロス大王がディオゲネスを訪ねたとき、ディオゲネスに言ったそうです。
 ”なにかお望みはありませんか? すぐにかなえてあげましょう”
 と言いました』
 するとディオゲネスがこう返事をしました。
”そこをどいてください。私が日陰になっている”
 この言葉でディオゲネスは、自分が偉大な征服者よりも満ち足りた生を送っているということを示しているといえます。
 ところで、このエピソードから、アレキサンドロス大王と同日に没したとも言われているが、真偽はさだかではありません


WRITER:呟き尾形
(注:呟き尾形の解釈です)
2006年07月07日(金) 21:06:45 Modified by tubuyaki1




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