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フォーミュラリー【Drug Formulary】

米国において、
医療機関が使用できる医薬品の採用品目リストのこと。

単に「フォーミュラリー」と呼ぶ場合も多い。

薬物治療を行う際、
医師はフォーミュラリー内の医薬品で
治療方針を立てます。
いわば「薬剤選択の基準」として位置づけられています。

従って製薬企業にとっては、
フォーミュラリーに採用されるかどうかが
死活問題となります。

医療機関がフォーミュラリーを作成する目的は、
エビデンスを基本とした薬剤選択によって、
合理的な治療を行い、
患者のQOLを向上させ、
同時に治療にかかる薬剤費を削減することです。

クリニカル・パスによる医療最適化と密接な関係があります。

特に米国では、
保険会社からの協力な指示によって、
「薬剤費削減」が徹底されているため、
フォーミュラリーには、
ジェネリックも高い割合で含まれます。

医療機関がフォーミュラリーを策定する際には、
医学文献、各種臨床データ、
診療ガイドライン、経済性(薬剤費、治療費)
などが考慮されます。

策定にあたっては、
製薬企業や卸との契約も考慮されます。
フォーミュラリーの効果的な構成は
医療機関にも経済的メリットをもたらすので、
医療機関にとっては重要です。

なお、フォーミュラリーは、、
契約医療機関における薬剤費管理の目的で
保険会社が策定する場合もあります。

また、製薬企業がMRによる医師へのプロモーション用に
フォーミュラリーを提案する場合もあります。
その場合、
他の薬剤(他社製品も含む)との組合せによる処方パターンを提示するなど、
包括的に薬剤費を抑制する案を示すといった
涙ぐましい工夫を凝らしながら、
自社製品の採用促進を図っています。

米国では薬剤選択の基準となる
「医薬品フォーミュラリー」が普及しており、
薬剤の選択権が、
医師からフォーミュラリー自体に移行しつつあります。

それに伴い、
MRによる医療機関の情報提供対象者が、
従来の医師から薬剤部長や看護師長へと
広がってきています。
特に、フォーミュラリーの選定に強い影響力を持つ
薬剤部長への情報提供は重要とされています。

フォーミュラリーは、通常、
医療機関内の検討委員会で、
医師、薬剤師、看護師などを交え検討され、
承認された薬剤(商品名、剤形など)は、
「フォーミュラリーブック(Formulary Book)」に収載されます。
原則として、同じ薬効の同種の薬剤は複数採用されず、
経済効果の高い方の薬剤が採用されます。


この本に収載されていない薬剤を医師が処方したい場合は、
事前に院内の専門委員会あるいは専門ドクターに
承認を受けなければなりません。

治療ナビ
2006年03月08日(水) 12:25:25 Modified by mizunobara




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