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PCB【ポリ塩化ビフェニル】

:Polychlorinated Biphenyl

1881年にドイツで初めて合成され、日本では、1954年に製造が始まった。熱安定性、電気絶縁性が高く、耐薬品性に優れており、加熱や冷却用熱媒体、電気機器の絶縁油、可塑剤、塗料、ノンカーボン紙の溶剤など、幅広い分野に用いられた。しかし、1968年、PCBが製造過程で米ぬか食用油に混入し、それを食べた人が皮膚障害、肝機能障害などを発症したカネミ油症事件により、1972年以降、製造および輸入が原則禁止された。

しかしながら、コンデンサなどPCBが密閉された状態にある製品については使用が禁止されなかったため、現在もなお保管されずに使用されている製品があったり、長いもので30年の保管が義務づけられているため、保管中にPCBが漏れ出したり不明になったり、使用中止後に廃棄処分される危惧が高まっている。このように、PCBによる環境リスクの拡大が懸念され、早急な処理施設の整備と、適正管理の徹底が求められていた。また、世界的にも国際的な取り組みが始まっており、残留性有機汚染物質に関するストックホルム条約が2004年に発効、2025年までに使用全廃、2028年までに適正な処分が定められている。

このような状況を受け、PCBの適切な処理の推進のため、2001年にPCB廃棄物処理特別措置法が制定された。この中には、国が処理基本計画を定め、それに沿って地方自治体がPCB処理計画を定め、事業者は法施行日から15年後の2016年までに処分することが定められている。

環境goo
2006年11月02日(木) 12:07:33 Modified by mizunobara




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