　MS-Windowsで言うところの「ショートカットファイル」と言えば、理解し易くなるのでしょうか。UNIXなりLinuxと言うファイルシステムでは、固定ディスクの領域をマウントして利用します。マウントされた１つの領域では、異なるinode番号と言う管理番号によって、１つ１つのデーターを管理しています。「あるファイルにアクセスする」場合を例にとれば、「マウントされた特定の、あるファイル名に関係付けられたinode番号を見つけ出し、そして目的のデーターと通信する」と言うことですね。すると、全く同じinode番号にあるデーターを、異なる名前で呼んでしまうのが、「ファイルをリンクする(以後、リアルリンクと称す)」と言いますよね。これはいくつでもリアルリンクできる。実際のファイルも、実は１つだけのリアルリンクに他ならない。　しかしながら物理的に異なるマウント間ではリンクできない(mount --bind を除外して)。　マウントは自由に切り替えれるのがUNIXの醍醐味ですので、マウント関係がどうであれ、ある特定のデーターを一元管理させて、間違い無くリンクできないか。。。　それがシンボリックリンクですね。リアルリンクデーターがinode番号で管理されているのに対して、シンボリックリンクファイルは「参照ファイル名」で行っています。シンボリックリンクを利用して、ある特定のデーターと通信する場合の手順は、ある特定のマウント領域のシンボリックリンクファイル名から、そのシンボリックリンクファイルのinode番号にあるデーターを参照し、シンボリックリンク先の特定のマウント先のファイル名を捜し当てて、そのファイルのinode番号にあるデーターと通信する。　ちょっと回りくどいですけど、管理者によってマウント変更されても、間違い無く目的のデーターを必ず呼び出せますので、非常に便利な「データーの一元管理を行う手段」であると存じます。

　果たして「シンボリックリンクファイル」が利用できるのか？

　このツールはPHPで100%動作しています。このPHPのツールでシンボリックリンクファイルを生成できたり、削除できる場合、それってシンボリックリンク自体を利用できると考えられます。

　シンボリックリンクを利用する上での注意点。

　あまりにも多重な呼び出しはしない。遅くなるだけです。また、永久ループするような設定は行わない。自分で構築したサーバーなら、シェルを利用して自由にシンボリックリンク化出来るでしょう。しかし、Webサーバー管理者が、例えばPHPからシンボリックリンクを利用させないように設定していると機能しません。Webサーバーでシンボリックリンクが機能するようにオーバーライトさせる必要がありますね。