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マネジャーの仕事--ヘンリー・ミンツバーグ




 この本は、マネジャーの仕事についての論文であり、アプローチも他の学説の評価からはじまり、調査そしてマネジャーの仕事の体系化へと進む。後半に役割、仕事の多様性、管理業務の未来という成果がまとまっている。これでマネジャーの仕事を整理しておくと、他の管理職論などは、マネジャーの仕事のうちのどの部分について述べているかが整理できる。

マネジャーの定義と基本目的

 マネジャーとは公式組織やその構成単位の一部分を任されている人
 自分の担当する組織単位に対する公式権限を与えられている

マネジャーの10の役割

  • 対人関係
    • 1フィギュアヘッド
      • 象徴的な長。法的、社会的性質をもった多数のルーチン責務を遂行する責任がある。
    • 2リーダー
      • 部下の動機づけと活性化に責任がある。人員配置、訓練および関連責務への責任
    • 3リエゾン
      • 好意的支援や情報を提供してくれる外部の接触や情報通からなる自分で開拓したネットワークを維持する
  • 情報関係
    • 4モニター
      • 組織と環境を徹底的に理解するため広範な最新の専門情報を探索・受信。組織内外の情報の神経中枢になる
    • 5周知伝達
      • 外部や部下から受信した情報を自分の組織のメンバーに伝える。事実情報もあり、解釈が入り組織の有力者がもつ多様な価値づけを統合した情報もある
    • 6スポークスマン
      • 組織の計画、方針、措置、結果などについて情報を外部の人に伝える。組織の属する業種に関して専門家の働きをする
  • 意思決定関係
    • 7起業家
      • 組織と環境に機会を求め変革をもたらす改善計画を始動させる。特定プロジェクトのデザインも監督する
    • 8障害処理者
      • 組織が重要で予期せざる困難にぶつかったとき是正措置をとる責任
    • 9資源配分者
      • 実質的に、組織のすべての重要な決定を下したり、承認したりすることによる、あらゆる種類の組織資源の配分に責任がある
    • 10交渉者
      • 主要な交渉にあたって組織を代表する責任
マネジャーは組織の仕事を設計し、内部環境と外部環境を監視し、望んだ時に変化を起こし、障害にぶつかったら安定を復活させなければならない

マネジャー職務の8つの類型(中心的役割)

  • コンタクト・マン(リエゾン、フィギュアヘッド)
  • 政治的マネジャー(スポークスマン、交渉者)
  • 企業家(企業家、交渉者)
  • インサイダー(資源配分者)・・内部業務の円滑化
  • リアル・タイム・マネジャー(障害処理者)・・毎日の内部業務の維持を担当
  • チーム・マネジャー(リーダー)・・内部業務の中でチーム作りに夢中になる
  • エキスパート・マネジャー(モニター、スポークスマン)・・大組織での専門情報センター
  • 新任マネジャー(リエゾン、モニター)

基本的職務特性

  • 組織の戦略策定システムの運営責任
  • 組織の重要情報の大部分を発見し処理する責任
  • 非完結的性格
    • マネジメントという職務には明確な道しるべはなく、当面はこれでよし、といえる指標もない。常に改善の思いがついてまわる。マネジャーの責任負担は本質的に重いものである。
  • マネジャーの活動は、簡略、多様、断片化を特徴としている

効果的なマネジメントのための10のポイント

  • 自己分析
    • 自分の職務と自分自身を理解するほど、組織の諸欲求に対する感受性が高まり、自分の業績も良くなる。
      • 情報入手方法、どんな情報を伝えているか、情報収集と実行のバランス、自分の目指す変化の大きさ、部下の提案への判断情報は十分か、自分のビジョン、障害の量、リーダータイプ、外部関係、自分の時間割を作る仕組み、働き過ぎ、自分に皮相的ではないか、目先の活動に会わせすぎていないか、メディア利用は適切か、自分の権利・義務の調和
  • 10のポイント
    • 1.情報の共有化
      • 意識的に部下に情報を散布するよう注意を払う。部下は情報を必要としている。
    • 2.皮相性の意識的な処理
      • 自分を皮相的にさせるプレッシャーを意識的に処理する。自分ができる場合でも委譲が必要。最終的な提案を承認することのみの関与にとどめる。組織再編成・拡張、おおきなコンフリクトへ対処する。
    • 3.情報を共有化できる場合はマネジャーの職務を分担する
      • 対外担当と内政担当のように管理業務を分担する。うまく機能すればプレッシャーが改善される。失敗するとそれは増大する。
    • 4.責務を最大限に活用する
      • 自分の責務を全うするだけでは成功のチャンスはない。責務をチャンスととらえてそれを成功のために優位に変換する必要がある。
    • 5.責務から自己を解放する
      • マネジャーは自由な時間を作り注意すべきだと感じる案件に投入できなければならない。組織の変革と安定のバランス。自分の情報チャネル作り。
    • 6.細かな点をもとにして全体像をみる
      • 情報が断片的なので、現場視察のようなナマの情報に触れる機会を作る。しかし詳細事項を探求する際に、一歩離れ広範で強力な概念的なモデルを作ることが必要である。それにより意思決定が大幅に有効になる。
    • 7.組織における自分の影響力を認識する
      • 部下はマネジャーの行動に敏感である。マネジャーは自分の組織の優先順位を設定するかのように、自分の時間を配分すべき。
    • 8.成長する連合体に対処する
      • どの組織もそれを生み出し、支援している影響者がいるので、その影響力に応える必要がある。
    • 9.経営科学者を活用する
      • アナリスト・コンサルタントと効果的に仕事をする。

マネジャー教育

スキル開発

  • ピアースキル
    • マネジャーが同僚との諸関係に加わり、効果的に維持する能力。
      • 他社とのコンタクトを発展させる方法、ネットワークの構築と維持の仕方、コミュニケートの仕方、交渉力。
  • リーダーシップスキル
    • 部下を動機づけ、訓練し、援助し、権限・依存の問題を処理する
  • コンフリクト解決スキル
    • 対立している個々人の間で調停を行う対人スキル、攪乱事態を処理する意思決定スキル
  • 情報処理スキル
    • 情報の集め方、評価、吸収方法、情報法の伝え方、示し方、フォーマルな話し方
  • 曖昧さのもとでの意思決定スキル
    • 各種の技法は洗練されているが、マネジャーに必要なのは曖昧さのもとでの意思決定だ。問題と機会を発見し、構造化されていない問題を診断し、意思決定のダイナミックスを管理し、同時進行の意思決定をさばき、プランに統合しているスキル。
  • 資源配分スキル
    • 自分の時間の配分、部下の仕事と環境、組織資源の配分についての判断。
  • 企業家的スキル
    • 問題と機会の探索、組織における変革の計画的遂行。
  • 自己反省のスキル
    • 職務を理解し、自分の影響力に敏感になることを、自分の経験から学ぶ。

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