タグ検索で♀竜×♂竜60件見つかりました。

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忘れられた竜の詩

「ふぅ・・・ふぅ・・・リジー、まだ着かないのか・・・?」 鬱蒼とした木々がこれでもかとばかりに生い茂った、深い深い森の中。 今朝早く最寄りの町を出たまでは良かったのだが、車を降りてからもう数時間もこんな一寸先も見えない草木の中を掻き分けている内に俺は最早時折目に入る苦手なはずの虫にも特にこれと言った感情の起伏を起こさなくなっていた。 「多分、もう少しで着くと思うわ。こういうのも考古学者なら良くある試練の1つよ。ほら、頑張って」 ほんの数メートル先を進んでいるはずだというのに厚い茂みに遮られて全く姿が見えな…

https://seesaawiki.jp/w/moedra/d/%cb%ba%a4%ec%a4%e... - 2019年09月15日更新

楽園の裏側

「ベルや・・・本当に、独りで暮らして行けるのかい・・・?」 「うん・・・大丈夫だよ。人間の言葉だって随分話せるようになったし・・・それに、あの町だってあるからさ」 この世に生まれ落ちてから今年で丁度10年・・・ 僕は卵から孵った時から父親の姿を1度も見たことが無かったものの、厳しくも愛情深く育ててくれたお母さんが傍にいたお陰でこれまで特にこれといった不自由や寂しさなどを感じたことは1度も無かった。 だが毎日毎日それこそ日が暮れるまで僕の為に森へ獲物を狩り出しに行っていたせいか、もうほとんど老竜と言っても差…

https://seesaawiki.jp/w/moedra/d/%b3%da%b1%e0%a4%c... - 2019年04月19日更新

毛鱗の番い

冬の訪れを告げる木枯らしが吹く深い森の中、1匹の雌のドラゴンが暗い面持ちを湛えて当てもなくさ迷っていた。 全身から伸びたフサフサの赤い短毛に、真っ白な2本の角。 腹の辺りから尻尾の裏側にかけてだけはやや灰色がかった毛に覆われていて、長過ぎず短過ぎない小振りな尻尾がバランスを取っているかのようにフリフリと左右に揺れている。 まだ若い彼女は周りの仲間達に比べれば小柄で気もあまり強い方ではなく、今年も番いを見つける唯一の機会である繁殖期に手頃な雄を1匹も見つけられずに深く落ち込んでいた。 「あーあ・・・今年も…

https://seesaawiki.jp/w/moedra/d/%cc%d3%ce%da%a4%c... - 2019年07月07日更新

無題3

小高い岩山の頂上付近に洞窟があった。 高い場所にある洞窟は猛獣や敵意を持った竜に襲われにくいという 利点もあり、多くは竜が住み着いていた。 この場所も例外なく竜がすんでいた。しかも2頭。 この2頭はオス、メスで仲が良いことで周りに住んでいる竜に知られていたが、夫婦ではなかった。 「はぁ〜・・・まずいなぁ・・・」 そのオスが住処の山のすぐ真下で独り言をいいながら困り顔で白い体を揺らしながら うろうろしていた。 彼の名前はリラン。住処で待つメスの元へ食べ物を持って帰る最中だった。 手には小動物が2〜3頭と果…

https://seesaawiki.jp/w/moedra/d/%cc%b5%c2%ea3... - 2008年08月11日更新

未来を紡ぐ者達

冷たい寒風が吹き荒れる、原始の海の最果てに浮かぶ広大な白き氷原。 その一面の銀世界の片隅に、古の掟に逆らいながらも幸福を手にしたある竜の番いがいた。 熱く燃える紅炎を身に纏った雄の炎竜と、凍て付く冷気を漂わせる雌の氷竜・・・ 氷炎の種族の壁に阻まれて互いに手を触れることさえ出来ぬ彼らの生活は、何時の日も決して相手には届かぬ切ない想いと葛藤に満ちている。 だがそんな彼らにも、永き時の移り変わりがある大きな転機となって訪れようとしていた。 「では・・・私はそろそろ出かけてくるぞ」 住み処で待つ美しい妻の為に…

https://seesaawiki.jp/w/moedra/d/%cc%a4%cd%e8%a4%f... - 2009年06月03日更新

千刃を弾く月光

まだあどけない少年だった10年前とは見違える程に逞しいハンターへと成長した、赤髪を靡かせた若者との再会。 そんな生涯で唯一心を許した人間との心休まる時間を久し振りに満喫した我は、美しい夕焼けを背景に島から遠ざかっていく彼の乗った船を崖の上からじっと見送っていた。 この先、我が生きている間にまたあの人間に出逢うことはもう無いかも知れない。 我がそう思ったのは日に日に強力な武具を身に纏って我を討伐せんと襲い掛かって来る無数のハンター達に明日にも仕留められてしまうかも知れないという危惧ももちろんあったのだが・・…

https://seesaawiki.jp/w/moedra/d/%c0%e9%bf%cf%a4%f... - 2014年12月11日更新

3つの番い

窓辺から差し込んでくる、心地良い春の日差し。 その瞼を焼く眩しさから逃れるようにしてベッドの上でゴロンと体を転がすと、俺は突然顔に押し付けられた硬い感触でまどろんでいた意識を一気に覚醒させられていた。 ムニュ・・・ 「うっ・・・な、何だ・・・?」 そして渋々目を開けてみると、その眼前に真っ赤な鱗で覆われた広大な雌竜の背中が広がっている。 何だ・・・プラムか・・・ 自分と同じベッドで巨大な雌竜が寝ているという事態にももうすっかりと慣れてしまったことを考えれば、俺も様々な種族が暮らすこの半月竜島での生活にいよ…

https://seesaawiki.jp/w/moedra/d/3%a4%c4%a4%ce%c8%... - 2017年03月24日更新

立ちはだかる巨壁

雲1つ無い清々しい快晴の空の下、我は見晴らしの良い断崖の上から遥かな下界に佇む人間達の町を眺めていた。 その多種多様な文化や思想が混在するはずの人間達が驚く程に統制の取れた生活を営んでいる様は我にとっても感嘆と賞賛の対象であると同時に、心中に渦巻く微かな葛藤が小さな苦笑となって我の顔に滲み出していく。 好奇心旺盛な人間達でさえ近付くことの無い峻険な岩山の奥地に住まう我ら竜族にも、至極当然のことながら他者とは違う様々な生き方を目指す者達が存在するのだ。 日々の糧を手に入れようと人間達の町や村を襲う乱暴者、毎…

https://seesaawiki.jp/w/moedra/d/%ce%a9%a4%c1%a4%c... - 2010年08月19日更新

招かれざる災禍

数人の人間達と1匹の青い雌竜がその場を後にしてから数時間後・・・ 深い夜の闇に沈む洞窟をある1つの影が訪れていた。 最早確信と言っても差し支えのない暗い悲劇の予感に、洞窟の中へと踏み入れられる彼の足取りはまるで深い泥濘の最中を引き摺るかのように重々しい。 だがいよいよ濃い血の匂いが充満する住み処の最奥へと辿り着くと、彼は真っ暗な闇の中で広場の中央に倒れ伏した己の母親を即座に見つけ出していた。 背後から容赦無く首を噛み砕かれて息絶えた、大きな大きな母竜の無残な姿。 やがて既に冷たくなったその骸に頬を寄せると…

https://seesaawiki.jp/w/moedra/d/%be%b7%a4%ab%a4%e... - 2010年12月23日更新

静寂の夜に

風も波もない穏やかな海の底に佇む、小さな海中洞窟。 「ふぅ・・・」 その最奥にある薄暗い住み処の中で、1匹の大きな海竜が落胆気味に小さな溜息をついていた。 透き通った紫色と純白の2色に塗り分けられた体をまるで大蛇のように艶かしくくねらせながら真っ赤な長髪を靡かせるその海竜は、仲間達の間でナギと呼ばれている。 長年この暗い洞窟の中で勇猛な雄龍の出現を待ち続け、そしてついに数年前、ようやく深い山間の洞窟から移住してきた雄龍と結ばれて可愛い2匹の子を授かったあの海竜である。 だが常に勝気で夫であるアンクルにすら…

https://seesaawiki.jp/w/moedra/d/%c0%c5%bc%e4%a4%c... - 2008年08月12日更新

爪牙交えし果てに

ゴク・・・ゴク・・・ 心地良く喉を通り過ぎる、美しく澄んだ冷水の感触。 我は雲1つ無く晴れ渡った清々しい空を見上げると、満腹になった腹を抱えたまま湖畔の湿った土の地面に横たわっていた。 今日の食事は普段の我の獲物に比べればやや小柄な1頭の仔鹿だったものの、適度に痛め付けた後で生きたまま丸呑みにしてやったお陰か独特の征服感が胸の内を満たしている。 だが、恨むならこの我の縄張りに生まれ落ちてしまった己を不運を恨むのだな・・・ やがて腹の中に感じる哀れな獲物の感触をそっと摩りながら、我はふとそんな独り言を脳裏で…

https://seesaawiki.jp/w/moedra/d/%c4%de%b2%e7%b8%f... - 2018年07月27日更新

昏き執念の果てに

清々しい木漏れ日の降り注ぐ、広大な深い森の中・・・ あたしは朝から続いていた空腹をやっとの思いで捕らえた仔鹿で何とか満たすと、木々の間に開けた小道で腹ごなしに食後の散歩を楽しんでいた。 あたしももうすぐ20歳・・・まだまだ竜としては幼い子供のようなものだが、手足を覆った赤色の鱗が徐々に徐々に明るい紅色へと色付いてきているのがはっきりと感じられる。 あたしの母親がそうであったように、どうやら私は歳を重ねる毎に元々淡かった体色が段々と深く濃い色へと変化していく種の竜らしかった。 どうしてそんな体質があるのかは…

https://seesaawiki.jp/w/moedra/d/%ba%aa%a4%ad%bc%b... - 2012年10月27日更新

恋の回り道

「うう・・・ん・・・」 心地良い眠りを妨げる眩い朝日の感触に、妾は気怠い唸り声を上げながら細い腕で自身の目を擦っていた。 そして輝くように明るい窓から逃げるようにゴロリと反対側へ寝返りを打つと、ベッドの外へはみ出した足にひんやりとした冷気が纏わり付いてくる。 全く、人間の寝所というものはどうしてこうも心地が良いのだろうか・・・? やがて相変わらず目を閉じたまま両腕で抱き抱えていた大きな枕を耳の下へ宛がうと、妾は夜の間に布団の中へたっぷりと溜め込んだ温もりを貪るようにしばらく身を捩っていたのだった。 ここ…

https://seesaawiki.jp/w/moedra/d/%ce%f8%a4%ce%b2%f... - 2014年08月26日更新

Farth環境調査記録ファイル6

ピ・・・ピピピピッ・・・ "Farth8 0900" 次なる地球Farthの調査を開始してから1週間後・・・ これまでとは違って確かな目に見える形での"成果"があった昨日の調査を受けて、CIの起動準備に取り掛かる船員達には幾許かの活気が戻ってきていた。 「Farth8 0902、CIアウェイクニングフェーズを開始します」 「データ送受信用配線のリジェクト完了。起動用のショック用意」 「チャージしています。離れてください」 今回は一体どんな調査結果を得ることが出来るのだろうか・・・ 毎日のように悲惨なCIの…

https://seesaawiki.jp/w/moedra/d/Farth%b4%c4%b6%ad... - 2017年11月15日更新

愛しのプラム

ピピピピッ・・・・ピピピピッ・・・カチッ・・・ 俺は朝の7時に鳴り始めた目覚まし時計を止めて微かに眠気の残る目を開けると、まだ隣でゴロゴロと惰眠を貪っている大きな布団の山を一瞥して小さな安堵の息を漏らしていた。 そして人間の俺にとっては広大と言っても良い3メートル四方もあるベッドから静かに降りると、そのままシャワーを浴びようと部屋に備え付けられた風呂場へと足を運ぶ。 ここはとある大学に通う学生達の為に用意された学生寮の一室。 だがこの大学が世界中に無数にある他の大学と違う点は、人間の為の大学ではないという…

https://seesaawiki.jp/w/moedra/d/%b0%a6%a4%b7%a4%c... - 2015年06月16日更新

続・無題

 まばらに白い雲が浮かぶ蒼空。森林に覆われ海へと連なる川が幾本も流れる山の上空を、 二頭の竜が並んで飛んでいた。  先を行く雌の成竜リーゼロッテは赤い鱗を纏っているが、その身体には美しい文様を形 作る白く細かい鱗も混在している。  翼膜と蛇腹状の腹部は白く、頭部の黄金色の双角は真昼の陽光を浴びて煌く。  そして一番の特徴は、尻尾の先端が白い花の蕾のような形状になっている事であり、彼 女が"華竜"と呼ばれる種である事が見て取れる。  彼女の後ろを付いて飛ぶ雄竜フロークは二回りほど小柄で、頭部から尻尾の先ま…

https://seesaawiki.jp/w/moedra/d/%c2%b3%a1%a6%cc%b... - 2017年06月22日更新

悲劇の秘薬

「うぅ・・・うあぁ熱い!熱いよお姉ちゃん!」 「しっかりしてマルコ!ああ、どうすれば・・・」 全身汗だくになりながら高熱にうなされる少年。 ―――3日前 昼間、マルコは遊びに行くと言って村の隣にある森に入ったまま行方がわからなくなった。 やがて夜になってから姉のミリーがそれを心配して村人総出の捜索を始めたところ、明け方になって大きな木の下で倒れているマルコが見つかったのだった。 そしてその日を境に、マルコは40度の熱を出してうなされ続けていた。 「だめじゃ、毒蛇に噛まれたのか、虫に刺されたのか、はたま…

https://seesaawiki.jp/w/moedra/d/%c8%e1%b7%e0%a4%c... - 2008年08月12日更新

共同調査

・あらすじ あるところに、人とドラゴンという、一組の奇異な夫婦が居た。 ドラゴンの妻はおおよそ手先が器用には見えないタイプのドラゴンであったが、それに反して様々な魔術に長けていた。 平たく言うと、人間である夫が妻のドラゴンに、同じドラゴンに変身させられて試しにセックスするお話。 「これを付けたらどうなるんだ?」 「ちょっとした魔導具の実験、と言う所だな」 「それ答えになってないぞ……」 ただの洞窟と言うには妙に清潔感があり、それでいて奇妙な道具がそこかしこと散らかった、とある山の片隅。 男は妻から渡…

https://seesaawiki.jp/w/moedra/d/%b6%a6%c6%b1%c4%b... - 2017年03月01日更新

秤上に揺れる哀と愛

開け放たれた城のテラスを駆け抜ける、爽やかな朝の風。 私はもう随分前からの日課となったテラスでの深呼吸を終えると、深い森に囲まれた南の方角へと目を向けた。 今頃はあの方が、父から課せられたある難題に応えるためにあの森へと足を踏み入れている頃に違いない。 無事に帰ってきてくれればそれでよいのだが、どうにも妙な胸騒ぎがするのは気のせいだろうか。 城下町で偶然出会った彼が王女である私に結婚を申し込んだあの日、父は彼の資質を試すためにこう言った。 「南の森に棲むという巨大な黒竜を討ち果たしてくるのだ。そうすれば、…

https://seesaawiki.jp/w/moedra/d/%c7%e9%be%e5%a4%c... - 2008年08月12日更新

捨てたはずの剣

「おお、こいつはまたでかい獲物だな!それにここらじゃ滅多に採れない薬草までこんなに!」 「全部で幾らだい?」 「これなら金貨10枚は払うよ。それで譲ってもらえるならワシとしては安い買い物だ」 目の前に並べられた大きな2頭の猪と化膿止めや痛み止めに効果のある薬草の束。 それらを目にして、町の通りに露店を開いていた老齢の店主が喝采の声を上げる。 「よし、それで売ろう」 その提案に快く交渉成立の声を上げると、俺は彼から金貨の入った麻袋を受け取った。 空を見上げれば茜色に染まった山々の稜線が、町の周囲をグルリと取…

https://seesaawiki.jp/w/moedra/d/%bc%ce%a4%c6%a4%b... - 2010年10月26日更新

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