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千刃を弾く月光

まだあどけない少年だった10年前とは見違える程に逞しいハンターへと成長した、赤髪を靡かせた若者との再会。 そんな生涯で唯一心を許した人間との心休まる時間を久し振りに満喫した我は、美しい夕焼けを背景に島から遠ざかっていく彼の乗った船を崖の上からじっと見送っていた。 この先、我が生きている間にまたあの人間に出逢うことはもう無いかも知れない。 我がそう思ったのは日に日に強力な武具を身に纏って我を討伐せんと襲い掛かって来る無数のハンター達に明日にも仕留められてしまうかも知れないという危惧ももちろんあったのだが・・…

https://seesaawiki.jp/w/moedra/d/%c0%e9%bf%cf%a4%f... - 2014年12月11日更新

渓流を染めし蒼

物々しい武装に固められた無数の船と大勢の屈強なハンター達が行き来する、大港タンジア。 その一角に建てられたとある1軒の家の中で、大勢の子供達に囲まれた1人の老人が深紅の宝玉を掲げていた。 「子供達や・・・これが何か判るかね?」 見る者の目を吸い付けて離さない奇妙な魅力と妖しさに満ちたその不思議な宝玉に、今もまた20以上の小さな目が正に興味津々と言った様子で釘付けになっている。 「それ、一体何なんですか?」 「これはな、世に言う"火竜の紅玉"という石じゃ。今では、それ程珍しい物ではなくなってしまったがの」 …

https://seesaawiki.jp/w/moedra/d/%b7%cc%ce%ae%a4%f... - 2013年07月20日更新

地に墜ちた女王

アルコールと獣の皮、そして幾許かの血の匂いが、辺りに充満していた。 飛竜の甲殻で作られた重厚な装備に身を包む屈強そうな男達が、危険な冒険に挑む前に命を預け合う仲間と安らぎの一時を過ごしている。 普段強面のハンター達との会話に慣れているはずの酒場の娘も、そんな一見収拾がつかないのではないかとも思えるような喧騒に溜息をついた。 「マスター、次の依頼です」 騒音に揺れる耳に微かに聞こえた声を頼りに娘が顔を横へ向けると、隣で半分寝ぼけていたギルドマスターのもとへ若い男からある依頼の書かれた羊皮紙が届けられている。…

https://seesaawiki.jp/w/moedra/d/%c3%cf%a4%cb%c4%c... - 2008年08月12日更新

喰精竜バルラガル亜種(♀)の生態

『喰精竜バルラガル亜種の生態』  雄大な自然に、昼下がりの穏やかな陽光が降り注ぐ。  未だ人間が踏み入った事の無い密林地帯。  熱帯性の樹木が広範囲に渡って鬱蒼と生い茂り、豊かな水源を内包する。  断崖の瀑布から連なる川は、下流に向かうに連れて幅を広げ、枝分かれし、森を抜けた 先で海に出会った。  生態系を構築する多種多様な生物。この地においてその頂点に位置する生物が今、空を 舞っていた。  鋼龍クシャルダオラ。人間の分類では古龍種とされる、四肢を持つ大型の龍。  全身を覆う黒銀色の外殻及び鱗は、見た…

https://seesaawiki.jp/w/moedra/d/%b6%f4%c0%ba%ce%b... - 2015年06月23日更新

桜色の思い出

「母ちゃん、母ちゃん・・・大丈夫・・・?」 美しい海と森に囲まれた小さな漁村、モガの村。 その海沿いに建てられたあばら家の中で、僕は病に臥せった母にそう声を掛けていた。 「あ・・・あ、ああ・・・心配無いよ・・・ゴホッゴホッ・・・」 命に関わるような重病というわけではないらしいが、もう酷い咳が1週間以上も続いている。 こんな時に村に住み込んでくれているハンターの兄ちゃんがいれば母の薬になるような物を森から採って来てもらえるのだが、生憎彼は今タンジアの港へ出掛けていってしばらくは戻って来ないらしかった。 「母…

https://seesaawiki.jp/w/moedra/d/%ba%f9%bf%a7%a4%c... - 2012年01月21日更新

渇望の日々

深い木々の生い茂る密林の洞窟であのリオレイアと不思議な一夜を過ごしてから数ヶ月・・・ 僕は毎日のように護身用の弓を携えながら、彼女のもとへと足を運び続けていた。 もちろんこれは、巨大な雌火竜に対する警戒のためではない。 季節は暑さの厳しかった温暖期から早くも夜の冷え込む寒冷期へと移り変わり、食料の乏しさから空腹で凶暴化した獣達が森のそこかしこで跋扈しているからだ。 尤もそれは当の彼女も同じであるらしく、僕も最近はポーチの中に詰め込めるだけの生肉を押し込んでいる。 そして冷たい風の吹き込む巨洞の中で蹲った彼…

https://seesaawiki.jp/w/moedra/d/%b3%e9%cb%be%a4%c... - 2008年08月12日更新

MH小説

リオレイア ─ 竜盤目・獣脚亜目・甲殻竜下目・飛竜上科・リオス科 この世界の全域に広く生息するワイバーンの雌。 強靭な脚と鋼にも匹敵する強固な甲殻を有し、陸の女王とも呼ばれる。 全身は美しい鱗に覆われ、生態素材としての価値は高い。 繁殖期には卵を守るために凶暴化する。 古代文明の遺跡からは飛竜種と人間が共同生活を営んでいるかのような壁画が幾つか発見されており、 学者の中には彼らの知能レベルが人間に匹敵するのではないかと唱える者もいる。 ──今まさに、その雌火竜と対峙している一人のハンターがいた。 い…

https://seesaawiki.jp/w/moedra/d/MH%be%ae%c0%e2... - 2012年11月01日更新

悠久の欠片

歴史に残る雄大な伝説と、歴史から忘れ去られてしまいそうな儚い寂寥感・・・ その両方が同居したある小さな村が、緑の森と丘に囲まれながら静かに佇んでいた。 ココット村・・・この村に暮らしている村長は、かつて山のように巨大な龍を片手で扱えるような小さな剣で打ち破ったことがあるという、伝説のハンターだ。 今でこそハンターの仕事からも足を洗って平和なこの村をまとめ上げてはいるものの、あの老人を慕ってこの村にやってくる者は後を絶たない。 だが俺はハンターのような過酷な職業になど興味はなかったものの、こんな村に住んでい…

https://seesaawiki.jp/w/moedra/d/%cd%aa%b5%d7%a4%c... - 2008年08月12日更新

忘れようとした記憶2

Hunter-side [[Lioleia-side>忘れようとした記憶]] 「なぁおっちゃん、これで弓を作ってもらえるかい?」 ようやく、憧れだった念願の武器が手に入る。 僕はそんな期待感に胸を膨らませながら真っ赤に溶けた金属の熱がこもる武器工房へと駆け込むと、いつものように腕を組んでふんぞり返っているおっちゃんにやっとの思いで集めてきた素材と金を差し出した。 「何だボウズ。お前はまだハンターになりたての青二才だろう?」 だがこれまたいつものようにというべきか、僕の依頼を聞いたおっちゃんが意地悪…

https://seesaawiki.jp/w/moedra/d/%cb%ba%a4%ec%a4%e... - 2008年08月12日更新

忘れようとした記憶

Lioleia-side [[Hunter-side>忘れようとした記憶2]] また、茹だるような暑さの照り付ける季節がやってきた。 不思議な絆で結ばれた人間と愛娘を森に残してこの鬱蒼とした木々の茂る密林に移り住んでから早4週間。 毎晩のように降り頻る激しい雨や涼しい洞窟の中に巣食う不快な虫どもに幾度となく辟易しながらも、私は何とか新たな塒となりそうな美しい縦穴のある洞窟を見つけてほっと胸を撫で下ろしていた。 今頃はもう、あの娘も成体といって差し支えない程に大きく成長しているに違いない。 それにあ…

https://seesaawiki.jp/w/moedra/d/%cb%ba%a4%ec%a4%e... - 2008年08月12日更新

塔上の煌き

雲を突くほどの高さにまで伸びる古の塔。 その周囲を覆うどんよりと曇った空からは所々陽光が筋となって差し込んでいるものの、それは決して神聖な趣ではなかった。いやむしろ、そこにあるのは見る者の足を竦ませる不吉な気配。 そして永きにわたって人間の接近を拒んできたその古塔の最上部で、蒼き鱗を身に纏った1匹の巨獣が怒りの表情を浮かべて眠っていた。 その獣の名はナナ・テスカトリ。遥か昔からこの地に伝わる伝説の古龍種の末裔である。 名に冠したナナの字は"妃"を意味し、獅子に似た殺気漲る形相で炎を自在に操るその様に、人々…

https://seesaawiki.jp/w/moedra/d/%c5%e3%be%e5%a4%c... - 2008年08月12日更新

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