国際紛争　第一章

　タイトル　：世界政治における紛争には一貫した理論があるか？
概要発表者：新村和樹
　発表日　：2007年4月11日

質疑

Ｑ．質問
Ａ．回答（回答者）

学習上の論点

１．国際関係上の行為で、倫理的考慮はどのような役割を果たすべきか？
　　現にどのような役割を果たしているのか？他国や他国民に対する道義的義務について、われわれは意義を深く語ることができるか？

２．国内政治での道義的義務と国際政治でのそれとの間に相違はあるか？メロス島をめぐるやりとりで、
　　アテネ人は倫理的に行動したか？メロス島の指導者たちはどうであったか？

３．リアリズムとは何か？世界政治に関するリベラル的見解と、それはどう異なるのか？

４．ペロポネソス戦争の主たる原因として、ツキュディディスは何を指摘しているのか？何が直接の原因だったのか？
　　何が背後の原因だったのか？

５.どのような国際関係の理論が、戦争に関するツキュディディスの説明の中で示唆されているか？

６．ペロポネソス戦争は不可避であったか？もしそうなら、なぜ、そしていつそうなったのか？
　　もし不可避でなかったなら、どのようにして、そしていつ防ぎえたかもしれないのか？

要約

１．世界は小さくなった→政治面ではあまり変わらない（ex.スパルタVSアテネ＝アラブVSイスラエルなど）
　　歴史の上に立ち概念に縛られず変化と継続性を学ぶ
　　世界政府はない→独立を求める国家増加

２．①世界帝国システム：ローマ帝国など、自らが接する世界のほとんどを支配
　　②封建システム：個人は領主だけでなくローマ教皇など広範囲に身柄が及ぶ　権利は上司次第
　　③無政府的国家システム：相対的に疑集性の高い諸国家を構成要素とし、その上に国家を持たない

　　国際政治＝共通の主権者の存在しない状況で自らより上位の支配者を待たない政治体の間で行われる政治
　　
　　国内法＝法は遵守され警察と裁判所が制裁
　　国際法＝複数の競合する法律システム。共通の支配力はない。国際警察はいない。

　　リアリスト＝戦争と武力行使
　　リベラリスト＝地球社会　　　　

　　戦争は時代遅れ、環境問題＝世界共通の認識＝脱国家？　　文化の変化、アイデンティティが加わる

　　主体（リアリストにとっては「国家」）
　　目標（軍事的安保から環境問題など課題の幅が広がった）
　　手段（軍事力から核へ→危険度は上がる）＝①費用②ナショナリズム③内的制約④なじみがないという問題

　　新しい主義の発生＝マルクス主義など
　　　　　　　　　　　対立の認識が世界を作る→冷戦を生み出したもの（チャーチルの「鉄のカーテン」など）

３．帝国を持った以上、維持するには危険が伴う（安保のジレンマ）→戦争しかない（リアリズム）
　　１国の行動は他国の力にも影響を与える→互いの安定感は低下する
　　コミュニケーション、協力が大切＝信頼、信憑性が必要（囚人のジレンマ）
　　戦争が不可避であるという確信＝戦争を引き起こす原因（ぺロポネス戦争。互いの軍縮がベストな選択。）
　　恒常性と変化を認識する＝人間の決断

　　歴史（事態の一部であり全てではない）の類推、歴史家の選択技術

４．倫理が果たす役割
　　様々な価値についての国際的なコンセンサスが弱い
　　国家は抽象的な存在
　　国際社会の制度の力が弱く、秩序と正義の乖離が大きい
　　
　　倫理のあり方（正義の定義）
　　・懐疑主義　　秩序を執行する制度がなく、道義的な意味はない
　　・国家中心主義　　諸国家から成る社会の上に立つ
　　　　　　　　　　　秩序を守るために秩序の正義を行使する
　　・コスモポリタン　国境にはいかなる道義もない
　　

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カテゴリ：学問・文系 > 社会学

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2007年05月28日(月) 10:41:45 Modified by momonosato

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