世界システムと覇権安定論の議事録@モアイ
内容
世界システム論とは世界を中心・周辺とその間の準周辺に分けて考える。
中心=製造業や第三次産業を担い、世界経済の大半を握る。
周辺=中心の経済活動のための資源提供に従事させられる。搾取される側。
準周辺=その間。NIEsなど。
つまり、中心と周辺の間は不等価交換の関係(階層間の移動は可能)。
※中心は周辺の非賃金労働を利用し利益を生む。
動態分析
例.世界システムA→世界システムB
世界システムがAからBへ変化したとき、何が変化したか、また、その特性は何なのかを分析。
循環的/趨勢的変化
a.循環的変化(「米国の対日政策」にも記述アリ)
体制崩壊(例.ソ連崩壊)→闘争状態体制(冷戦初期)→勢力均衡体制(冷戦中期)→安全共同体体制(冷戦末期、雪解け)→体制崩壊に戻る
b.趨勢的変化
例.世界システムA→世界システムB→世界システムC→世界システムD
時代の動向にあわせて世界システムも変化
パックス・アメリカーナ
- 1945年〜49年のアメリカ
経済=世界の中央銀行(ブレトン・ウッズ体制)、自由貿易の推進者(GATT)
産業=世界の鉄鋼の50%を生産
国際社会への貢献=国連創設国、欧州や日本への復興支援
挑戦者の登場
- 1949年〜65年のソ連
経済=COMECON(経済相互支援会議)設立→社会主義圏の構築
※朝鮮戦争とキューバミサイル危機により陣営の構築が明確化される。
パックス・ルッソ−アメリカーナ
- 1965年〜1989年の両陣営
経済=ニクソン・ショック、ブラック・マンデー、社会主義経済の低迷
産業=オイル・ショック、米国主力産業の競争力低下(日本の高度成長)
国際社会=プラハの春、ユーゴがコミンフォルム離脱
ポスト冷戦体制
- 1989年〜1991年の国際情勢
国際社会=ベルリンの壁除去と東欧の民主化、東西ドイツの統合・ソ連崩壊
- ポスト冷戦体制
ジョセフ・ナイ→指導する責務、ポール・ケネディの「大国の興亡」を否定、5つのポスト冷戦シナリオ
覇権とは
卓越した国力=軍事力・経済力
正当性を得る機会=自らの行動に法的説得力を持たせることなど。(例.植民地政策)
世界システムの設立と運営における指導力=特に世界経済において。
ギルピンの覇権安定論
- 覇権国の存在は、自由な経済秩序の規範を生み出し維持するために必要。
- 米国のリーダーシップの低下により、グローバルな相互依存が防衛的に変化。(例.EU)
- 世界経済の中心は大西洋から太平洋へ)
- 主権国家同士では、前例を見ないほどに日米経済が統合性を増している。
レジーム論
- ロバート・コヘイン「レジーム論」
↓
国際システムの維持、運営はレジームがあれば可能である。
つまり、グローバルガバナンスのシステムを構築するという理論(=世界の国一つ一つが大小の歯車として機能するシステム)
感想
レジュメは見やすく、発表の仕方もかなり良かった。
参考にします。
2007年01月27日(土) 06:54:45 Modified by momonosato