リスクアセスメント
- Dental Caries: The Disease and Its Clinical Management:によると、リスクを変えるのは困難だ。たとえば、ドライマウスなど。また、食事のリスクも変えられるが、困難だ。でも、プラークコントロールは、変えられるはずだ。
予防歯科
- Baderらによる、リスクアセスメント
カリエス
- CHと重ならないためか、CとかHとかMがなかった(^^)
リスクレベル | リスクの指標 | 予防的治療 |
CH 高レベル | A 歯磨きが不足 | N 局所的フッ素使用 |
CM 中等度 | B カリエスが多い | O フッ素塗布 |
CL 低レベル | D 修復物が多い | Q フッ素のうがい |
E フッ素の利用がない | R フッ素の歯磨剤 | |
F 口腔乾燥 | S カルシウム含有歯磨剤 | |
G 歯の根が見えている | T クロルヘキシジンのうがい | |
I 矯正治療中 | U 歯科医院でのカウンセリング | |
J 虫歯菌が多い | V メインテナンス | |
K その他 | W その他 |
歯周病
リスクレベル | リスクの指標 | 予防的治療 |
PH 高レベル | 1 歯磨きが不足 | # メインテナンス |
CM 中等度 | 2 歯周ポケットより出血 | $ 歯科医院での指導 |
CL 低レベル | 3 持続した歯肉炎 | % クロルヘキシジンのうがい |
4 歯周ポケットが深い | & 消毒剤含有歯磨剤 | |
5 歯周ポケットの増加 | * 細菌の検査など | |
6 歯肉が下がっている | + referral(紹介?) | |
7 喫煙 | ? その他 | |
8 糖尿病 | ||
9 その他 |
- 歯周病のリスクは、以下のPageらの論文を引用と論文に書かれてある:
- Page RC, Beck JD. Risk assessment for periodontal diseases. Int Dent J 1997;47(2):61–87.[Medline]
- Papapanou PN. Risk assessments in the diagnosis and treatment of periodontal diseases. J Dent Educ 1998;62:822–39.[Medline]
- Pihlstrom BL. Periodontal risk assessment, diagnosis and treatment planning. Periodontol 2000 2001;25:37–58.
- Page RC, Krall EA, Martin J, Mancl L, Garcia RL. Validity and accuracy of a risk caclulator in predicting periodontal disease. JADA 2002;133:569–76.
JAMES D. BADER, D.D.S., M.P.H., DANIEL A. SHUGARS, D.D.S., Ph.D., JAMES E. KENNEDY, D.D.S., M.S., WILLIAM J. HAYDEN JR., D.D.S., M.P.H. and SUSAN BAKER, M.H.A. A pilot study of risk-based prevention in private practice Freeで読める http://jada.ada.org/cgi/content/full/134/9/1195
〜1999年リスクアセスメント論文一覧 ・ 2000年〜リスクアセスメント論文一覧
- SRのつもりでまとめてないので、頭もバラバラですが、あたりまえですが、歯周病がコントロールされれば、歯の喪失は防げます。そして、歯周病のコントロールには、歯肉炎にならないこと。歯肉炎にならないためには、プラークがついてないことですね。その他のリスクとしては、喫煙もあるのですが、意外と少ないと思いました。それより、性別・家族歴だったりします。ともかく、ズーと歯肉炎がないということだったりします。すなわち、ともかく、歯肉炎にならなければよい。もし、プラークがついていても、歯肉炎でなければ良いということも言えます。
- 知りたいのは、20歳代で女性で、プラークは20%以下、でもアタッチメントロスで2-3mmのところが少し、BOPも限局、非喫煙者に対して、メインテナンスの指導を、どのように行うかということを知りたいのです。プラークコントロールはされているのに、なぜか、若干、歯肉が下がっていて歯間ブラシが入ってしまう、20歳代の女性ということです。アグレッシブタイプの予測にAA菌というのも精度が低いような論文もあったりして、どの程度の指導が必要か、BOPをゼロにするまでの、徹底的な介入が必要なのか、そのままのプラークコントロールを維持するだけで良いのか?だれか、教えてください!
その他の気になったこと
- よくミュータンスの量がリスクにカウントされてます。でも、ウ触の発生は、ミュータンス・レンサ球菌の数よりも、食生活に影響されるという文章があります。
文章は、東北大学歯学部口腔生化学講座 山田 正名誉教授clickで、そのもと文献ですclick。
- この特許のサイト、おもしろいですよ!
齲蝕リスクの簡易判定方法および齲蝕リスクの判定用具click
http://www.j-tokkyo.com/2005/G01N/JP2005-257604.sh...
そうそう、この特許のサイトは、面白くて、
【0007】また、歯科医が簡便にミュータンスレンサ球菌等の齲蝕関連菌の検査を実施するための測定キットも数種市販されているが、これら市販キットを使用した場合、検査者間の判定結果の一致率が低い等の再現性の問題が指摘されている。そこで、多数の被検体を保存しておき、一人の検査者が同時に多検体を検査判定することにより検査条件が一定となるので、より正確な齲蝕関連菌の検査が実施できる。
http://www.j-tokkyo.com/2003/C12Q/JP2003-189894.sh...
とか、ちらちら、本音も書いてあります。
有名というか、いろいろなHPでも、○○医院では、むし歯のリスクチェックシートを使っていますといって宣伝されている、むし歯のリスクチェックシートの特許申請のまであります。
http://www.j-tokkyo.com/2003/B42D/JP2003-025769.sh...
これを読むと、おもしろいですよ。
なんと、従来の
例えば「クリニカルカリオロジー(医歯薬出版株式会社発行)」に開示されているカリエスリスク・レーダーチャート
などは、患者にはわかりにくいので、
本発明者らは前記課題を解決すべく鋭意検討の結果、むし歯は患者の歯や唾液の質,口腔内細菌(歯垢)及び食物の3要素が揃うことで初めて発症し(KeyesPH:Recent advances in dental caries resarch, bacteriology, bacteriological findings, and biolgical implications, Int Dent J 1962;12:443参照)、反対にこれをむし歯の抑制の立場から考えると、いずれかの条件を改善できればむし歯は発症しないということに着目した。そして前記「クリニカルカリオロジー」に開示されているような従来のむし歯発生のリスクに関するパラメータを前述の3要素に整理し纏めて数値化し、数値化した各々のむし歯のリスクを特定の方法により表示すれば、歯科医療術者が患者へ患者自身のむし歯のリスクを総合的に理解させオーラルケアの維持継続に対し動機を与えることができることを究明して本発明を完成した。
とあります。
まあ、ここまではOKですが、ここからがすごい、
たとえば、
リストシート1により数値化された各リスク項目2毎に纏めた評価点から得られた合計評価点に対応した円をチャートシート7上に描き、その円の大きさから各リスク項目2の関係を把握し、むし歯のリスクを明確にするのであり、
などのように、円にしたとか、
その円の大きさから各リスク項目2のむし歯のリスクの程度が明確になり、更にその3つの円が重なり合う部分の大きさによりむし歯のリスクの関係が把握できるのである。
とあるだけで、何らかのデータに基づいて、尤度比・感度・特異度・陽性・・・などを駆使して、カットオフポイントを決めて作成したと書かれてない。
かってに、スコアリングしたと想像できるのです(ホントのところは、データを使ったのかは、不明ですし、社内データを使ったと言い切られたら、それまでですから)。
こんなことで作られたと想像されるチェックシートを使って、まじめに、あなたはリスクがりますとか説明しているのですから・・・と書きながらも、まあ、リスクあるよと説明するぐらいなので、見やすければよいとも思いますので、僕も使うかもしれません。
自己診断について
2005: B. Blicher, K. Joshipura1, and P. Eke. Validation of Self-reported Periodontal Disease: A Systematic Review Free click
2010年09月09日(木) 20:17:07 Modified by mxe05064