姑息的予防歯科
- もちろん、「姑息的予防歯科」という定義は、ありません。症例提示で、何を言いたいのかわかってください。
症例1
- 右上6番ですが、ブリッジのFCKの冠の辺縁部にステップがありました。もちろん、プラークもあり、歯肉炎を併発、カリエスに関してはX線写真では存在せず臨床的には不明でした。そこで、辺縁を削って研磨しました。そのご、歯ブラシと歯間ブラシで清掃を行なってもらい歯肉炎は改善しました。現在は、家庭でフッ素洗口と来院時にフッ素を塗布しています。審美的には、口元の感じで見えないので金色を本人は気にしていません。よって、このまま経過観察としています。
- もともと、この症例は、他院で臼歯ゴールド、前歯メタルボンドで搾取されておりました。しかも、多くが連結でステップだらけ、合着セメントの取り残しで歯間部が詰まっているという状況で、いろいろなところが腫れるということでした。
- 当院では、歯間コケイ空隙を空けて、歯間ブラシが通るようにして、多くの冠の辺縁のステップを削除しました。
- また、下写真のように、右上2番を抜歯し、そのメタルボンドを両側のメタルボンドの舌側に溝を掘ってワイヤーをいれてスーパーボンドで固定してブリッジとして使っています。
- 下顎の歯肉は若干BOP+の所もありますが、年齢が60歳代で、X線的にも歯槽骨の吸収はほとんどありません。そのため、歯周病治療より、カリエスのコントロールを主にしてメインテナンスを行なっています。年齢がポイントと思っています。
- 徹底したブラッシング指導はしていません。歯間ブラシと歯ブラシの動かし方を1回指導しただけです。←これに関しては、皆さまのご指導をいただきたいです。
- これを保険で行なったら赤字ですね(^^;。
図1:右上3・6・7の冠の辺縁を削除した/右上2番は、抜歯して処置後
図2:2番の辺縁部は、目立たない方であった/下顎の歯肉は若干BOP+の所もある
図3:見にくいけど、舌側にワイヤーで固定
図4:右上3番の根管は、根尖病巣がないので、とりあえずそのままとしています
2007年10月04日(木) 13:40:26 Modified by mxe05064