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透けてる彼女(仮題)

 その少女が見えるようになったのは、つい先日の事。
 特に何かきっかけがあったような覚えは無い。振り返ったらそこにいた。
 いや、居たというのは正確じゃないな。彼女は浮いていたんだから。
「俺、霊感無いはずなんだけどなー」
 その少女は、どこからどう見ても幽霊だった。これ以上無いくらいに幽霊である
事を主張していた。向こうが透けて見える、半透明の身体に白っぽい顔や手。
手足ではなくて、手。幽霊の常に漏れず、彼女に足はなかった。
 彼女が幽霊でないというのなら、一体何だと言うのだろうか。
「………………」
 彼女は俺を見ている。キョトンとしたというか何というか、まあ、ボーっとした感じで
俺の事をずっと見つめているようだった。視線は俺に結ばれているようで、目と目があっても
動じずに俺を見つめ続けている。
 視線を感じながら、俺は彼女を観察した。
 目鼻立ちが整った可愛い顔をしている。来ているのはワンピース。肌の白さに勝るとも
劣らない、純白のそれは、彼女の可愛さをより引き立てているようだった。
「……なんだかなぁ」
 感情がこもっているようでこもっていないような、そんな不思議な視線に、何だか俺は
照れくさくなってきて顔を背けた。
 照れくさくはあるが、嫌な感じはしない。むしろ、何だか……その……嬉しい?
「おーい」
 俺はもう一度視線を彼女のそれとあわせ、声をかけてみた。
「?」
 小首をかしげる彼女。その仕種が、何だか小さな動物を思わせて、ますます可愛い。
「お前何でここにいるんだ?」
 小首をかしげたまま、彼女は初めて俺から視線を外した。外れた視線は宙を彷徨う。
何か考えているのだろう。
「……」
 ふるふる。しばらく経って、彼女は首を横に振った。
「わからない、って事か?」
「……」
 こくこく。今度は彼女は首を縦に振った。
「……どうしたもんだかなぁ」
 嫌な感じはしない。何か、憑かれたとか、のろわれたとか、そういう感じは無い。
 だからだろうか。俺は自分でも思いもしない事を口走っていた。
「しばらく、ここにいるか?」
 彼女の瞳が、少し大きくなる。驚いたのだろうか。
「だって、自分がなんでここにいるのかわからないんだろ? だったら思い出すまで
 ここにいればいいよ。別に俺は困らないからさ」
 大きくした瞳で俺を捉えながら、彼女は小首をかしげた。
 いいの?と訊いているのだろうか。
「ああ、君さえ良ければ」
 その言葉に、彼女は初めての表情を見せた。
 それは笑顔。
「……なんだかなぁ」
 俺はそのあまりの可愛さに苦笑いするしかなかった。
「じゃま、よろしく頼むよ」
「……」
 俺の挨拶にこくこくと、笑顔で頷く彼女。
 ――奇妙な同居生活は、こうして始まった。


 数日が経った。
 彼女は、基本的には俺を見ているだけだ。 それ以外に特に何をするでもなく、
ただただ俺を見ている。俺はといえば、そんな彼女の視線を受けながら、
いつも通りの生活を送るだけだ。変わった事と言えば、時々彼女と"会話"をするように
なった事くらいだろうか。
 そんな彼女は基本的に俺の部屋から出られないらしく、俺が部屋を出て行こうと
すると、酷く寂しそうな視線を俺に注ぐ。
 ちょっとだけ申し訳なく思いながら、俺はいつも仕事に行く。
「今日もなるべく早く帰るから……そんな顔せずにいい子で待っててくれな」
 行ってきますの挨拶。彼女は寂しそうな視線はそのままに、笑顔を浮かべて俺を見送ってくれる。
 そういう風に挨拶のできる同居人(幽霊だが、まあ人型をしているので人でいいだろう)が
出来たのは嬉しくもあり、その同居人に寂しい想いをさせてしまうのは心苦しくもある。
 まあ、働かなくては食う事はできないわけで……ごめんな。
「お前、最近付き合い悪いよなー」
「すまんなー、最近ちと野暮用が多くてな」
 同僚の苦笑に苦笑を返し、その日も俺は足早に帰途を急ぐ。
「ただいまー」
 ただいまの挨拶。そういう風に挨拶のできる同居人ができたのは嬉しいし、それに
その時彼女が見せてくれる笑顔が、何よりも嬉しい。
「ちょっと遅くなっちゃったな……って、あれ?」
 だが、今日はその笑顔が、いつもある所に――事務机の後ろの空間に――なかった。
「おーい、どこ行ったー?」
 それほど広くない部屋だ。十代半ばくらい――に見える――の彼女の身体が
隠れるスペースは、そう多くない。
「……まさか」
 その時、俺の脳裏に嫌な予感が走った。その予感に従い、押しいれの方を見てみると……
「何をやってんだ、君は……」
 押入れに頭を突っ込んで、ごそごそしている彼女の姿がそこにあった。
 声に気づいたのか、彼女は俺の方を振り返り、
「……」
 にこりと笑った。
「ただいま……遅くなってごめんな」
「……」
 ふるふる。彼女は首を横に振る。どうやら気にしていないらしい。
「しかし、何をしてたんだ? 幽霊なんだから物触れないんじゃ……げっ!?」
 そこまで言って、俺は大変な事に気づいてしまった。
 その押入れの中に何が入っていたかという事と、今日出勤する時に、押入れの
戸を閉め忘れて出てきてしまった事を。
 彼女は何の制約があるのか、扉などをすり抜けるという幽霊には付き物の能力が
使えないらしく、実質俺の部屋の中がその行動範囲となっている。
 だが、今日に限ってはそうではなかった。押入れの中という、新たな行動範囲。
「……中、見たの?」
「……」
 こくこく。彼女は首を縦に振った。心なしか、その頬が赤いような気がしないでもない。
「……俺が遅くなって、普段見れない所が見れるようになってたから、見た、と?」
「……」
 こくこく。彼女はやはり首を縦に振った。いつも俺を捉えて離さないはずの彼女の
視線が、心なしか他所を向いているような気がしないでもない。
「……まいったなぁ」
 押入れの中には、まあ、その……男の子には必要不可欠なものが入っていた。
 まあぶっちゃけた話、いわゆるエロい本やらビデオやら、だ。
「何というか、その……ごめん」
 とりあえず謝ってみる。
「……」
 ふるふる。
 彼女は、今まで見せた事の無い、困った顔で首を横に振る。
 元々そっちについては淡白で、自分で処理するのもごくたまにやる程度だったんだが、
たまにであるにしろそういう事をやるからには、色々とおかずも必要になってくるわけで。
 ……まあ、そんな事を言ってみた所で、彼女が卑猥なものを目にする事になってしまったのは、
全面的に俺が悪いことに変わりは無い。

「とりあえず、これは明日まとめて処分してくるから。嫌なもん見せちゃったね……ホントごめん」
 これが俺に示せる、彼女への精一杯の誠意だった。
 が。
「……」
 ふるふる。彼女はよそうに反し、今まで見せた事の無いような必死の形相で首を横に振った。
「え?」
「……」
 次に押入れの方を指差し、にこりと笑う。
「……捨てなくて、いいって事?」
 こくこく。俺の確認に、彼女は首を縦に振った。
「けど……いいの?」
「……」
 こくこく。彼女はまた首を縦に振る。
 寛大というか鷹揚というか何というか……いいんだろうか?
「……けど、どっちにしろ、君がいたら使えないわけだし」
 使うつもりもなかったし、必要もなかった。
 彼女がここに現れて以来、心身ともに充実していたし、そのせいか、そういう処理が
必要な程に欲求がたまった事はなかった。
「……」
 彼女の顔が目に見えるほど赤くなった。
 やばっ、これじゃセクハラだ!?
「ご、ごめんっ! また俺……え?」
 だが……彼女が顔を赤くしたのは、俺の言葉のせいではなかった。
「……」
 ふるふる。こくこく。彼女は首を横に振った後、今度は首を縦に振り、そして笑った。
「……えっと」
 ど、どういう意味だ?
「え……エロい事、OK?」
「……」
 こくこく。彼女は首を縦に振った。
「というか、して……見せて欲しい、って事?」
「……」
 ……こく、こく。一瞬の間を置いて、彼女は首を縦に振った。
「……」
「……」
 今度は俺が赤くなる番だった。
「い、意外に、大胆なんだな、君って」
「……」
 彼女の白い肌は、頭の先から爪先――は無いから……まあ、全身って事だ――まで、
朱に染まっていた。白いワンピースが、その朱色をさらに強調している。
 普段の真っ白な彼女も可愛いが……その朱に染まった彼女も、何というか……ああ。
「みたいん、だよ、ね?」
「……」
 こくこく。再度の確認に、彼女はやはり首を縦に振る。
「見て楽しいもんでもないと思うけど……俺で、よければ」
「……」
 こくこく。彼女は首を勢いよく縦に振った。
 まるで、俺でなければダメなんだと言わんかの如く――ってのは流石に自意識過剰だろうか?
「じゃあ、一つお願いが」
 自意識過剰ついでに、俺はとんでもないお願いを彼女にしてみた。
「見せるから……手伝って貰えないかな?」
「……?」
 その言葉の意味が、すぐには彼女にはわからなかったようで。
「……!」
 小首をかしげてしばらく考えた後、彼女は両の頬を手で押さえながら俯いてしまった。
「あ、ダメだよね! そりゃそうだよな、ごめんごめん、またとんでもない事を言っちゃったな。
 今のは無しってことにしてくれると」

「……」
 こくり。彼女は俯いたまま、一度だけ、首を縦に振った。
「嬉し……えっ!?」
 ……ま、マジですか? 
「い……いいの?」
「……」
 こくり。今度は、顔を上げ、僕の方をいつもの――それよりは随分と潤んだように見える――
瞳で見つめながら、一度だけ、頷いた。
「……すー、はー」
 まさか、そのとんでもない要望が受け入れてもらえるとは思っていなかった俺は、
跳ね上がる鼓動を何とか落ち着けようと深呼吸をする。
「……」
 彼女の胸も、俺のそれと同じように、大きく上下している――まあ、息を吸う必要は
多分無いのだろうけど。
「な、なんて言えばいいのかわからない、けど……よろしくお願いします」
「……」
 俺のその言葉に、彼女はいつものにこりとした笑顔とはちょっとばかり違う、
照れたような顔で笑った。

作者 3-186
2008年01月20日(日) 19:44:32 Modified by n18_168




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