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婦警(仮題)

ピッ、ピッ、ピッー!!

「毎朝うるさいな…」
俺は笛が鳴る方を振り向く。
そして毎朝のようにある方向を向き、こう呟いた。
「またあの婦警か…」

数ヶ月前からちっこい眼鏡をかけた婦警が、俺が横断歩道を渡る度に笛を鳴らすのだ。

「仕事に専念しているのは解るが、何故にいつも俺だけなんだよ?
…って本人に言っても仕方ない」
そう思いながらも俺はいつも適当に手を挙げて横断歩道を渡っていた。

その日も俺はいつものように手を挙げながら横断歩道を渡ろうとする。
また笛の音がする…。
「まったく…、また笛の音かよ…?
ん…?
いつもより笛の音が大きいような…?」
そんな事を考えていた刹那、誰かに後ろから抱きしめられた。

「!?」
いきなりすぎてわからなかった。
ただ確認出来たのは、俺の体をしっかりと抱え込む小さな腕と背中に感じる柔らかな感触だった。

その刹那、目の前をトラックが猛スピードで走り去る。
「…あっぶねえ!?」
と思った瞬間、後ろから声がする。
「・・・・・いつも・・危なっかしい・・・・・んだから・・・・・
君の・・事・・・いつも・・・・心配・・・して・・るんだ・・
よ・・・?」

微かに聞こえた声に反応した俺が後ろを振り返ると、いつもの婦警が目
を潤ませながら俺の顔を覗いていた…。

作者 5-818
2008年09月26日(金) 23:40:31 Modified by n18_168




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