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無口で甘えん坊な彼女〜彼女の父親〜

面倒な土曜日の特別授業も終わり教室を出るとそこには友人が待ちかまえていた。
「雪春、今から飯でもどう?」
俺としては以前にも誘いを断っているため非常に断りにくい。
が、今回も俺はそれを断るしかなかった。
「今日も桐山さんと約束か?」
「まぁそんなとこ」
こいつには別段隠すこともない。なんといっても俺とはかれこれ十二年の付き合いなのだ。


今度は必ず誘いに乗ると約束し俺は校門へと急いだ。
そこには秋葉が一人…
いや珍しく今日はもう一人いる。
先に俺に気付いたのはそのもう一人――柴崎茜だった。
「お、来たな幸せ者」
茜はニヤッと歯を見せて笑う。
よかった…今日は機嫌がいいらしい。
茜はかなりの気分屋なため不機嫌な時にうかつに話しかけると酷い目に合う。
なんでもウルサい奴は特に嫌いらしい。
そのためか無口な秋葉とは上手くいっている。三年間同じクラスというのもあるだろうが。
そしてどういう訳か茜は何かと俺達のことを気にかけてくれる。
本人曰わく『なんか面白いから』らしい。まぁ高校入学時に起きた『自己紹介事件』(茜命名)のせいなんだろうが…
ちなみに秋葉に色々と(性的なことがほとんど)を吹き込んでいるのも彼女だ。
ニヤリと笑いながら茜は秋葉の背を押す。
「ほら秋葉、やってみたら?」
「…………無理」
「じゃあ私がやってもいい?私、雪春くんのこと嫌いじゃないし」
「………」
「いや冗談だよ。怒んないで、秋葉目がマジで怖いって」
完全に蚊帳の外な俺。一体何のことを言ってるんだ?
「いやさ、たまには手繋いでみたらどうかなって」
なるほどそのことか。今となっては俺も全く気にしていなかったのでそのことだとは思わなかった。
「なぁ茜、別にいいんだよ。俺は気にしてないし」
「まぁ二人がそれでいいなら私は構わないけど…」
余計なことを言ってしまったと思ったのか、茜は気まずそうだ。
「悪いな、気使ってもらって」
「…………」
秋葉は無言だったが表情から気にしていないというのが分かる。茜にもそれが伝わったらしい。茜がフッと微笑む。

しばしの沈黙
下校する生徒の声や早く帰れという教師の怒声が聞こえてくる。
「よし!雪春くんも来たことだし私は帰るとするかな」
明るく茜が声を発する。
「おお、じゃあまた来週な」
「………またね…」
「うん、またね二人とも」
茜はそう言うと人より少し短めのスカートを翻して歩き出した。





茜が行ってすぐに俺達も帰り道を歩きだした。
帰り道俺は茜の言葉を思い出す。
秋葉が俺と手を繋ごうとしないのは何故なのだろう?
気にしていないと言いつつ、そういうこともしてみたいとも思う。
なんといっても甘え上手な秋葉のことだ、歩く時に腕を組んできても何もおかしくない。
しばらく忘れていた疑問が再び浮かび上がってきた。
「……………」
秋葉は相変わらず何も喋ることなく俺の横を歩いている。
いっそのこと聞いてみようか?
いや、ここは秋葉が言い出すのを待つべきか?
様々な思いが頭を駆け巡る。
「……」
秋葉がクイクイと俺の袖を引っ張った。
黙りこくっていた俺を不信に思ったのかもしれない。
「………緊張してる…?」
「えっ!?」
何のことか分からず立ち止まる。
「……お父さんに会うから…」
秋葉が心配そうな顔で俺を見つめる。
ヤバい…
そういえば今日は秋弘さんに会って例の話をする日だ…
いかに向こうが言い出したこととはいえ、改めて自分から言いに行くとなるとやはり勝手が違う。
忘れていた緊張感が盛り返してきた。
「………大丈夫。お父さん久しぶりに会うの楽しみにしてるから…」
そう言うと秋葉はどこか嬉しそうに笑った。
俺にはもったいなさすぎるんじゃないかと思うくらい素敵な秋葉の笑顔。
それはどんな言葉よりも俺に力を与えてくれる。
その後もお互い口を開くことはなかったが、さっきとは違う空気が流れていた。

チャイムを鳴らすと秋弘さんが迎え出てくれた。
俺よりも高い身長、どこか気品さを感じさせる出で立ち。何度みてもカッコイい人だ。
「……ただいま…」
「どうもお邪魔します…」
「やぁいらっしゃい。久し振りだね、雪春君。元気だったかい?さ、上がって上がって」
気さくにそして何よりも元気に話す秋弘さん。
それから二人の後についてリビングへと入った。
部屋の中にはいつも通り多くの家族写真が飾られている。
秋弘さんたちの結婚式に加え秋葉が小さい時から今に至るまで。部屋全体がここ桐山家のアルバムのようだ。
「さて、雪春くんこの間の話だけど――」
俺はそれ以上を秋弘さんが言う前に遮った。
「あの、その件ですけどちゃんと両親の許可が出たので…」
次の言葉が少し詰まる。秋葉も秋弘さんも黙って俺の方を見ている。
「俺でよければ是非秋葉と行かせて下さい」
俺は頭を下げた。





「ちょっと秋葉は外してもらえないかな?」
少しの間黙っていた秋弘さんが口を開く。秋葉はただ頷いて部屋を出ていった。
「はは、やっぱり雪春君はしっかり者だな」
秋葉が出ていくと秋弘さんが喋り出す。
俺はポカンとした表情で秋弘さんを見つめた。
「いやね、さっき雪香さんから連絡があってね。雪春君がしっかり言えなかったら追い返して下さいってね」
なんだそれ?
もしかして母さんにいいように試された訳か俺?
「結局の所雪春君はしっかりしていた訳だし、そんな心配はいらなかったけどね」
笑いながら話す秋弘さん。
「それに元々僕がお願いしていたんだ。断られたらどうしようかと思ったよ」
さらに秋弘さんは続ける。
「本当は僕が行かなくちゃいけないんだけどね。どうしても仕事が入ってしまって、いつもいつもホント駄目な父親だな僕は」
急に寂しそうに秋弘さんが言い出す。
本当だったら自分が一番行きたいだろうに…
「いや、ちゃんと秋葉も分かってますよ。それに秋葉前に言ってましたよ」

『………雪春のことは大好きだけど…今はお父さんが一番かも……』

「そうか、あの娘がそんなことを…」
秋弘さんはしんみりと言った。
「でも雪春君のおかげであの娘も随分と変わったよ。ありがとう」
「いや、俺は何もしてないですよ。ただ俺自身が秋葉と一緒にいたいだけなんで」
本来なら恥ずかしいセリフが自然と出てきた。
「そうか…そう言ってもらえるなんて本当にあの娘はいい人に出会ったな」
「いや、それほどでも…」
こう言われるとさすがに少し恥ずかしい。もちろん嬉しさもあったが。
それから二人で少しの間話をし、帰ることにした。
「じゃあ秋葉のことを頼んだよ。とはいえ雪春君なら心配いらないな」
帰り際玄関で秋弘さんが笑いながら言った。
家を出ると、見送りに秋葉がついて来る。
「……雪春」
我が家の門をくぐろうとすると秋葉が声をかけてきた。
「…ありがとう……一緒に来てくれるって」
「それはこっちのセリフだよ。俺を誘ってくれ――」
俺が言い終わる前にそれは抱きついてきた秋葉に遮られた。
「あの〜秋葉?人来るかもよ」
さすがにこの状況を見られるのはマズい。けど引き離すのもまた惜しい。
結局俺はそのままに身を身を任せた。





「……大好き…」
俺の腕の中で目を閉じて秋葉が呟く。
その姿がとても愛おしく、俺は秋葉の頭を軽く撫でた。
土曜日の昼下がりというのもあり近くに人影はない。静かな二人だけの時間が流れていた。
「ありがとな。あれ?リボンが取れかかってんぞ。直すから後ろ向きな」
名残惜しそうに俺から離れ後ろを向く秋葉。
俺はその解けかかっているリボンを結び直した。

「……雪香さんにも宜しく言っといて」
去り際に秋葉が言う。
「分かったよ。母さんに伝えとく」

秋葉が帰るのを見届け俺も玄関を開ける。
何故か玄関には微笑んだ母さんが待ちかまえていた。
嫌な予感が…俺は直感的に感じた。
「ただいま…って何でここに?」
「ふふ、二人をお出迎えしようと思ったけど邪魔しちゃ悪いと思って」
やっぱり…俺の嫌な予感は見事に的中したようだ。
唖然とする俺に構うことなく母さんは続ける。
「でも連休に二人はお出掛けかぁ。私一人お留守番なんて寂しいわね」

一体母さんに翻弄されなくなるのはいつだろうか?
部屋へ戻る母さんの後ろ姿を見ていてそんなことがふと頭をよぎった。

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作者 こたみかん ◆8rF3W6POd6
2008年09月07日(日) 23:25:18 Modified by n18_168




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