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無口な常連(仮題)

老人は喫茶店の主人だった。
豆にこだわった珈琲、それだけが自慢の街角の小さな店。
一人息子と何年も前に喧嘩別れし妻に先立たれた今、男一人、それでもやっていけるほど小さな店。
昔馴染みの常連しか訪れないような小さな店。
しかしその女だけは違っていた。
数年前から店に出入りするようなった、久しぶりの若い新しい客だった。
いつも同じ珈琲を注文し一番端の席で本を読み、時間をかけて一杯の珈琲を飲む。
その間に口を開き老主人と会話することはない。
注文時の「いつもの」と老主人が発する「お待たせしました」だけが二人の会話だった。
素性の知れない美しい女。
そして女が訪れるのは決まって他の客がいない、そんな時だった。
小さな店内に老人と女。
老主人は自分から話しかけることはない。
店内にかかるクラシックだけが聞こえてくる静かな時が流れる。
そんな一時を老主人は楽しみにしていた。
女といる時だけに感じることのできる独特の空気が気に入っていたからだった。
親しみを覚え懐かしささえも感じた。
そんなある日のことだった。
女は同じ時間にやって来て同じように「いつもの」と短く言う。
老主人も同じように自慢の珈琲を煎れて差し出す。
砂糖は少なく牛乳は多め。
二人だけの静かな時間がゆっくりと過ぎていく。
しかしこの日は違った。
「受け取って下さい」
数年ぶりに聞く女のまとまりのある言葉と共に、丁寧に包装された小箱が老主人へと渡された。
目を丸くする老主人をよそに女はいつもと同じように店を出て行った。
小箱の中にはカップが入っていた。
老主人が長年使い続け古びたものと同じカップ。亡き妻が出会った頃に買ってくれたものだった。
カップの内側の一枚のメモを見て老主人は驚く。

「お誕生日おめでとう」

女が書いたのだろうか、美しい文字で綴られていた。
自分でも忘れていた誕生日を何故女が知っているのか。そんな話を女とした覚えはなかった。
親も兄弟も妻もいない老主人の誕生日を知る者は誰もいないはずだった。
喧嘩別れした息子を除いて。
老主人のカップを知る者。
誕生日を知る者。
老主人ははっとした。
懐かしさを覚える若い女、誕生日、カップ、息子。
全てが一本に繋がった。
しかし老主人はそれを言及しようとはしなかった。
そして女はまたいつものように店を訪れる。
小さな店内に老人と女。
以前と変わらぬそこには新しく家族の温もりが溢れていた。
2011年03月06日(日) 21:38:32 Modified by ID:xKAU6Mw2xw




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