でかいよっ
夕方、人が少なくなってきた大学図書館。
今、彼女と一緒に黙り込んでかりかりと宿題にとりくんでいる。
二人とも取っている教科は宿題が多いという以外ほとんど違う。
お互いにあまり教えあうことはない。というか教えられない。
ふと、彼女が紙を一枚渡してくる
「ん?なになに?」
『時間。』
はぁ、さいですか。
「じゃあそろそろ帰る?」
『うん。あと静かに』
誰も気にしてないだろうけどな・・・
まぁ彼女が無口なのだ。
+この雰囲気では絶対に言えだろう。
『そーですか 片づけますか』俺は殴り書く。
『うん』
『久々にアレしたいな』
彼女の顔が真っ赤になってくる。小さな体を強ばらせて、反論すら書き込めないようだ。
『本当に可愛いな』
ワナワナと震えている。しかしゆっくり手をのばすと
『フフフ』いきなりどうした。
俺が疑問に思っているのを二つの瞳で確認して次を書き始める
『甘いのだよワトソン君』
『君の言動は予測済み』
言動といえば語弊がないか?
『もしかしてアレしてくれるの』
そうして彼女は紙を裏返す。
『保
守』
でけぇよ・・・しかも保守ってなにを保守したいんだよ
『何を予測したんだ。何を』
『なにも話してないからそろそろって言うと…』
それは確かにそうではあるが・・・
『それはスレで使うものだよ?』
『スレも書かれてないよ?』
くそっ!返しが見つからないっ!
『帰りにホテル寄らない?明日休みだし』
彼女は紙を裏返しさっきの会話の1単語に線を引く
“うん”
2011年08月24日(水) 09:33:47 Modified by ID:uSfNTvF4uw