日本の周辺国が装備する兵器のデータベース






性能緒元
水中排水量2,660t
全長66.9m
全幅8.4m
主機ディーゼル・エレクトリック 1軸
 120 RUB-215ディーゼル・エンジン 3基(4,050hp)
水上速力12kts
水中速力20kts
航続距離10,000nm/9kts
最大潜行深度240m
乗員67名(士官8名)

【兵装】
魚雷SUT 533mm長魚雷(22+6本)6門

【電子兵装】
対水上レーダーZW-061基
戦闘システムHSA SINBADS-M 
ソナー・システムHSA SIASS-Z 

台湾海軍が保有する唯一の攻撃型潜水艦。倒産寸前のオランダWilton Fijenoord工廠で建造され、1987年と1988年に1隻ずつ就工した。それまでヨーロッパ諸国から軍艦を購入した事が無かった台湾は、南アフリカの協力を得てオランダに接近したという。4隻を追加建造するオプションもあったが、中国が圧力を掛けたため台湾が望んだにも関わらずオランダはこのオプションを取り消した。その後台湾はドイツの209型1400を導入する道を探ったが、結局実らなかった(ドイツは中国に配慮して台湾に兵器を輸出していない)。台湾は虎の子の本級を定期整備の度に改修しており、ソナーや静音性などを向上させている。

海龍級はオランダ海軍のズヴァールドヴィス(Zwaardvis)級をベースに設計されている。オランダは本級を台湾へ引き渡す際に設計図なども一緒に手渡しているため、台湾国内で各種の整備や改修が可能だ。SIASS-Z統合ソナー・システムは艦首の円形パッシブ・ソナーと高周波アクティブ・ソナーで構成されており、同時に24目標を追跡する事ができる。SIASS-Zで得た目標データはSINBADS-M戦闘システムに送られて自動的に解析、照合され、最適な攻撃パターンが計算される。SINBADS-Mは同時に3目標に対して攻撃する事が可能。艦首に6門装備している魚雷発射管は圧縮空気で射出する方式ではなく、スイム・アウト式なため魚雷発射時の音は無いに等しい。船体は複殻構造である。海龍級は他の台湾海軍艦艇導入時にみられる不正などが存在せず、また船そのものの稼働率も高いために乗組員からの評判は良いようだ。

問題は使用しているSUT長魚雷がドイツ製という事だ。前述のようにドイツは台湾に対して兵器を輸出しない方針を堅持しており(永豐型掃海艇は特殊な件)、このため台湾はインドネシアから上陸用舟艇を供与する見返りに魚雷を受け取った(インドネシアは独製209型潜水艦を運用しており、SUT長魚雷をライセンス生産している)。SUT長魚雷は有線誘導式で、35ノットで11km、23ノットで26kmの射程を持つ。最大運用深度は400m。コントロール・ワイヤーが切れた場合はソナーを使って自力で目標を捜索し、発見できない時は停止して目標が動き出すまで待つという機能を持っている。台湾にとって魚雷は他国の海軍以上に貴重なため、実弾発射訓練はほとんど行われていない。2003年8月の漢光19号演習で実弾発射テストが行われたが、誘導に失敗して魚雷はあらぬ方向に迷走してしまい、後日海岸に打ち上げられているのを台湾漁民が発見している。同年10月に再度発射テストを行い、この時は見事に標的艦を撃沈した。その後何度かテストを繰り返したが、命中したり自爆したりで、あまり上手くいってないようだ。2005年9月には海虎が漢光21号演習で退役駆逐艦「雲陽」を撃沈している。

台湾海軍は海龍級潜水艦に対してUGM-84L「ハープーン」水中発射型対艦ミサイルの搭載計画を進めている。アメリカ海軍航空システムコマンドはこの計画のためにマグドネル・ダグラス社と契約を交わし、潜水艦の現地調査を行っている。水中発射型ハープーンは翼とフィンを折り畳み、事前にカプセルに装填され魚雷発射管から射出される。台湾が導入予定のハープーンBlock2-CTS(Coastal Target Suppression)は地上の目標を攻撃する事ができ、これによって海龍級は中国の主要海軍基地全てを照準下に納める事ができるようになるだろう。アメリカがハープーンBlock2-CTSを台湾に供給する決定を下した背景には、ロシアが中国にKh-41対艦ミサイル(SS-N-22 Sunburn)を売却した件があるようだ。台湾は既に水上艦発射型ハープーンとF-16A/B戦闘機用の空中発射型ハープーンの運用を行っている。

2001年10月25日、SS-794「海虎」は左営沖で演習中、海底に激突した。

【2008年10月5日追記】
10月4日、アメリカ国務省は議会に台湾向けの64億6300万ドルに及ぶ兵器輸出を通知した。ブッシュ政権末期の駆け込み通知によって上記の兵器供給の一時凍結が解除された形になる。これによって海龍用のUGM-84L Block2の台湾への輸出が決定した。内訳はミサイル32発と訓練用シミュレーター2基で2億ドル[1]。

1番艦海龍(HaiLong)SS-7931987年就航
2番艦海虎(HaiHu)SS-7941988年就航

【参考資料】
世界の艦船
軍事研究
JDW
Kojii.net
Global Security
軍武狂人夢
中国軍艦博物館
NOWnews【今日新聞】「美對台軍售已送國會 包括阿帕契直升機、不含潛艦案」(2008年10月4日)[1]
Defense Security Cooperation Agency「Taipei Economic and Cultural Representative Office in the United States – UGM-84L HARPOON Block II Missiles」[1]

台湾海軍

amazon

▼特集:自衛隊機vs中国機▼


▼特集:中国の海軍力▼


▼特集:中国海軍▼


▼中国巡航ミサイル▼


























































メンバーのみ編集できます