日本の周辺国が装備する兵器のデータベース


Mk15ファランクス 20mmCIWS

康定級フリゲイト(ラファイエット級)の5番艦 武昌(FF-1207) に搭載されたMk15ファランクス Block1A


口径20mm
銃身数6門
初速1,113m/秒
発射速度1,000〜3,000/分
射程1,850m
旋回範囲360度
俯仰範囲-20〜+80度
俯仰速度86度/秒
マウント重量5.4t

ファランクスはアメリカのゼネラル・ダイナミック社(現在は、レイセオン社が販売を行っている)が開発した西側最初のCIWS(Close In Weapon System:近接防御システム)であり、1978年から生産を開始した。アメリカ海軍だけでなく、20カ国を超える国々に850基を越えるファランクスが輸出されており、世界で最も多く使用されているCIWSの1つ[1]。

ファランクスは、近距離における対艦ミサイルの迎撃を目的として開発され、Mk75砲架に、砲、弾薬、捜索レーダーと照準レーダー、火器管制システムを一体化しており、外部のセンサーの支援や管制無しで自律的な自動迎撃が可能[2]。システムはモジュール化されており全体の重量は6,577.2kg(Block1Bの場合)と比較的軽量で、搭載艦艇からは操作用電源と冷却水の供給を受けるのみで作動が可能なため、艦の側は大規模な改修を行うことなくファランクスを搭載することが出来る[3]。ファランクスは、至近距離に接近する対艦ミサイルを確実に撃墜するために、高い発射速度を有する航空機用の20mmM61A1バルカン砲を転用している。原型のM61A1は毎分5,000発の発射速度を有しているが、対艦ミサイル迎撃ではそこまでの発射速度は必要ないため、銃身を回転させるモーターの回転数を落として、最大発射速度を3,000発/分(一銃身辺り500発/分)としている[3]。M61A1の真下には20mm機関砲弾の弾倉(950発収納)が配置されている。この即応準備弾により少なくとも5つの目標撃破が可能であるといわれている[3]。

台湾海軍ではフリゲイト以上の全ての水上戦闘艦艇が1〜2基のファランクスを搭載しており、台湾海軍の標準的なCIWSの地位を占めている[4]。この他、アメリカから購入した旭海級ドック型揚陸艦(アンカレジ級)中和級戦車揚陸艦(ニューポート級)もファランクスを搭載している[4]。

【参考資料】
[1]Guide to Military Equipment and Civil Aviation「Mk 15 Phalanx Block 1B」
[2]『艦載兵器ハンドブック改訂第2版』(海人社/2003年)103頁。
[3]梅野和夫『世界の艦載兵器』(光人社/2007年)132〜136頁「近接防御火器システム・ファランクスMk15」
[4]世界の艦船別冊 中国/台湾海軍ハンドブック 改定第2版(2003年4月/海人社)

L/70 40mm機関砲

康定級フリゲイト(ラファイエット級)の5番艦 武昌(FF-1207) に搭載されたボフォース社製 350PX L-70


▼L/70を搭載した、錦江級ミサイル艇の5番艇曾江(PG-608)と8番艇 湘江 (PG-611)。曾江はASO 600P L/70を、湘江はボフォースL/70を搭載している。


L/60の後継として戦後開発されたスウェーデン・ボフォース社製の40mm機関砲。1951年から生産が行われており、世界中の海軍艦艇に搭載されているベストセラー中口径機関砲である。L/60から銃身を延長して初速を上げるとともに、給弾機構を改めて発射速度を2倍以上に引き上げている。台湾海軍ではボフォース社製 350PX L-70と、シンガポールASO製のボフォース L/70のライセンス生産版 600P L/70 40mm機関砲を運用している。台湾では1988年からAOS 600P L/70の購入を開始した。大型戦闘艦に搭載されたL/70は、対空用よりも中国海軍が多数保有している小型高速戦闘艇を迎撃する事を想定して搭載されている。

L/60 40mm機関砲

▼寧海級駆潜艇に搭載されたL/60 40mm機関砲


口径40mm
銃身数1門
初速800〜880m/秒
発射速度120発/分
射程8,400m
俯仰範囲-5〜+90度

1925年から開発が始まったスウェーデン・ボフォース社の機関砲。1930年代から世界中の海軍で採用され単装、連装、4連装など様々なタイプが使用され、各国でライセンス・非ライセンス生産が行われた。台湾海軍ではボフォースが戦後になって開発した改良型のL/70を採用しているが、L/60も米軍から供与された旧式艦艇を中心に現在も運用が継続されている。現在L/60を搭載しているのは長白級給油艦(パタプスコ級)、雪峰級戦闘輸送艦、中海級戦車揚陸艦(LST-1型)、美珍級中型揚陸艦(LSM-1型)、寧海級駆潜艇など。

T75S 20亠ヾ慄ぁM39A3)



性能緒元
重量85kg
口径20
銃身数1門
砲口初速1020m/秒
射程有効射程2,000m、最大射程5,000m
最大発射速度1,200発/分

T75S 20mm機関砲は、アメリカ製PontiacM39A3 20mmリボルバーカノンをベースにして聯勤205廠で開発されたT75 20mm機関砲の海軍型である。台湾海軍では、水上戦闘艦や補助艦艇の対水上/対空用近接火器として運用されている。

T-75のベースになったPontiacM39A3 20mmリボルバーカノンは、第二次大戦中にドイツのマウザー社が研究していたMG213Cリボルバーカノンにその起源をさかのぼることが出来る。MG213Cは高い発射速度を得るために、砲尾にリボルバー式の薬室を配置して、薬室が回転しながら装填−発火−排莢の一連のプロセスを並行して行う機構を採用していた。大戦終了後にMG213Cの資料を入手したアメリカは、リボリバーカノン方式の可能性に着目しMG213Cをモデルにした機関砲の開発を行うことを決定した。開発に当たったのはPontiac Motor Companyで、試作型のT-160は、1953年にはF-86Fに試験的に搭載され朝鮮戦争に投入されている。T-160は、M39として制式採用され、F-86H、F-100、F-101A/C、F-5シリーズ等に搭載され35,500門以上が生産された。M39の諸元は以下の通り。重量89Kg、口径20mm(20mmx102弾使用、5連装リボルバー)、弾頭重量101g、砲口初速1030m/s、発射速度1700発/s。

台湾は、M39シリーズを搭載したF-86H、F-101、F-5シリーズを運用していたことから、M39の現物を多数保有しており、またM39の取り扱いには十分な経験を積んでいた。このことが、台湾にM39をベースにした対空機関砲の開発という方針を選択させた要因であると思われる。T75の諸元は砲重量85kg、砲口初速は1,020m/秒、発射速度は1200発/分、有効射程は2,000m。射可能な機関砲弾は、焼夷榴弾(275g)、曳光焼夷榴弾(260g)、対装甲・対人両用榴弾(241g)、装弾筒付曳光徹甲弾(257g)、曳光徹甲弾(257g)の5種類。装弾筒付徹甲弾を使用した場合、射距離200mで45mm装甲を貫通する威力を有している。射撃モードは単発、3点バースト射撃、連射(400発/分、800発/分、1,200発/分)から選択可能。S型の砲架には防弾板が装着されている。照準は砲尾上部に設置された光学照準器を使用し、砲の旋回/俯仰角/給弾操作は人力で行う。

台湾海軍では中国海軍との戦闘で、小型高速戦闘艇による襲撃によりしばしば損害を受けた苦い経験がある。そのため台湾海軍の艦艇では、高速艇の奇襲に迅速に対応可能な機関砲の装備が必須となった。T75はこの任務に適した装備として台湾海軍の主要戦闘艦や補助艦艇に広く搭載されている。

M2 12.7mm重機関銃

▼艦上にて射撃訓練を行うM2 12.7mm重機関銃 (c) 中国軍艦博物館


性能緒元
口径12.7mm×50
全長1.654mm
銃身長1.143mm
重量38,100g(機銃部分のみ)
初速884m/s
有効射程1,000m

米コルト社のジョン・ブローニングが開発した傑作機関銃。1933年に米軍に制式採用されて以来、地上部隊用のみに留まらず、車載、艦載、戦闘機などの主要武器としても採用され、70年以上に渡って現在まで使用され続けている。米軍はもちろん、西側各国の軍隊で標準的重機関銃として採用されている。

台湾海軍では警備任務や小型艇との戦闘に備えて、多くの艦艇に複数のM2が搭載されている。

【総合参考資料】
『世界の艦船別冊-艦載兵器ハンドブック』 (海人社)
『世界航空航天博覧』第141期 2006年8月号「台軍高炮和炮弾結合系統」(李宝玉、陳勇/《世界航空航天博覧》雑誌社)
中国軍艦博物館
中国武器大全
陸軍後勤學術半年刊公式サイト
Defens Industry Daily
Hill Aerospace Museum
真実一路 「KANON in the AIR(第二次世界大戦・欧州編)」「KANON in the AIR(戦後・現代編)」(ささき)
NavyWeaps

台湾海軍

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