日本の周辺国が装備する兵器のデータベース




▼機体構造図

▼打ち上げシークエンス


「空射運載火箭」は中国航天科工集団公司(CASIC)が開発中の空中発射式人工衛星打ち上げ用ロケットである。2006年の珠海航空ショーでその存在が明らかにされた。

空中発射式人工衛星打ち上げ用ロケットは、大型航空機に搭載され空中で投下されて打ち上げられる方式のロケットである。通常の地上打ち上げ方式のロケットに比べてシステムを小型化できる、打ち上げ地点の天候に発射を左右されない、打ち上げ費用を節約できるなどのメリットがある。既にアメリカではOrbital Science社が「ペガサス」の名称で実用化に成功している。

CASICが開発中の「空射運載火箭」は、高翼式のデルタ翼を胴体中央部に装備、尾部には切り落としデルタの垂直尾翼と水平尾翼が設置されている。ロケットモーターは3段型の固体燃料式。総重量は13t。H-6爆撃機(轟炸6/B-6/Tu-16)などの大型機の胴体下部に搭載され、高度10,000m付近で発射される。発射後は水平飛行をしながら高度を上げていき、ある程度の高度に達すると胴体後部を切り離して二段目のロケットに点火、衛星軌道に近づくと二段目部分を切り離して3段目のロケットに点火、軌道に到達すると衛星を分離する仕組みになっている。「空射運載火箭」は高度500kmの軌道上に50kgの人工衛星を運搬する能力を有する。

CASICでは「空射運載火箭」の発射試験を2000年から2005年にかけて実施したとしている。「空射運載火箭」は低コストで小型の人工衛星を発射できるシステムであるが、海外からは衛星攻撃用兵器に発展しうる能力を有するのではないかとの指摘もある。

【参考資料】
Chinese Defence Today
Orbital Science社公式サイト
中国網-「中国正在研制新型空射運載火箭可多次往返太空」

中国空軍

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