■性能緒元
| 満載排水量 | 17.8t |
| 全長 | 13.5m |
| 全幅 | 3.7m |
| 主機 | ディーゼル（？） 2基 2軸 |
| 速力 | 56kts |
| 燃料搭載量 | 2.0t |
| 航続距離 | 300nm/50kts |
| 乗員 | 3名 |
【兵装】
| 対艦ミサイル | TL-10対艦ミサイル（FL-10） / 単装発射機 | 2基 |
| 魚雷 | YU-7 324mm短魚雷 / 単装発射管 | 2基 |
Mk13哨戒艇は、2006年10月25日から28日に開催された「第五回中国大連国際海事展覧会」で中船重工武昌造船廠がその存在を明らかにした新型の小型ミサイル艇である。武昌造船廠によると、このミサイル艇は既にイランへ10隻以上が輸出されたとのこと。武装を除いた一隻当りの単価は2,000万元以下（約3.1億円）。
船体形状はモノハル(単胴)型で、船体はアルミ合金の溶接構造である。満載排水量は17.8t、全長は13.5m、全幅は3.7mとミサイル艇としては極めてコンパクトになっており、乗員は3名とこれも極めて少数である。主機とスクリューはそれぞれ2基2軸となっており、最高速力は56ノットに達する。航行性能はIMO（International Maritime Organization：国際海事機関）の国際高速艇の安全基準に沿ったものになっている。武装は、中央部に短魚雷用の単装発射管が2基、船尾近くにTL-10対艦ミサイル（FL-10）の単装発射機2基搭載している[2]。
このミサイル艇は、低コストである程度の数が揃えられる利点がある。しかし、その一方であまりに小型で乗員数も少ないため、長期間の行動は困難であり、一旦敵に発見された場合の生存性は低いものにならざるを得ない。また、電子装備も限られたものしか搭載できないため、自力での探知能力は期待出来ず、外部とのデータリンクが不可欠になるであろう。ただし、その限界を見極めたうえで、船体の小型さを生かして攻撃直前まで沿岸部の遮蔽地形に隠れるなどして、攻撃後はその高速で速やかに退避することが出来れば、大型艦艇にとっても侮りがたい戦力になるものと思われる。
【参考資料】
[1]中華網
[2]Jane's Fighting Ships 2009-2010（Stephen Saunders (編)/2009年6月23日/Janes Information Group）792頁
中国海軍