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▼「光華6号」ミサイル艇側面図

▼FACG-60


▼2009年5月26日に就役したFACG-61。試作型のFACG-60と比較すると、艦橋がやや低く、艦首部の20mm機関砲は未搭載。


性能緒元
満載排水量186.5t
基準排水量154.7t
全長34.2m
全幅7.6m
主機Series 4000舶用ディーゼル(16気筒)3基、3軸推進
速力33kts
航続距離1,000nm/12kts
乗員19名

【兵装】
対艦ミサイル「雄風2型」/ 連装発射機2基
近接防御T75S 20mm機関砲2門(FACG-60)/1基(FACG-61以降)

【電子兵装】
対水上レーダーDecca2次元水上捜索レーダー1基
チャフ・フレアAV-2連装発射機2基
電子戦装備電子支援システム1基

台湾海軍は50隻を建造した海鴎型ミサイル艇(ドヴォラ型)の後継として、「光華6号」計画の名称で新型ミサイル艇の開発に1999年から着手した。開発に当たったのは高雄市の左営海軍基地にある海軍艦艇開発センターである。

FACG-60は「光華6号」計画によって建造された最初のミサイル艇であり、2001年に左営で建造が開始され、2002年に海軍に引き渡され、各種試験の後2003年10月1日に就役した。FACG-60は「光華6号」計画のプロトタイプ的な存在であり、量産型ミサイル艇に必要な各種データの収集に使用される事になった。

FACG-60の特徴の1つはステルス性を重視した設計。船体(鋼鉄製)やマストはレーダー反射断面積(Radar Cross Section:RCS)を低減化する設計が施され(船体は12度下方に傾斜、船体上部は12度内側に傾斜、「雄風2型」艦対艦ミサイル連装発射筒も船体構造物に隠れるように設置)、中央科学院で開発された電波吸収素材(RAM)を各部に装着している。また静粛性にも配慮がなされ、33ノットでの高速航行中でもエンジンの騒音を最小限に抑えることが可能になっている。主機はMTU社製ディーゼルで、台湾海軍唯一の3軸推進方式を採用している。台湾は「光華6号」ミサイル艇用の機関として、Tognum社傘下のMTU Asia社から、Series 4000舶用ディーゼル(16気筒)90基を1億4,900万ドルで調達する契約に調印している[3]。

船体が大型化したことで海鷗級よりも荒天時の運用能力が強化された。ただし、船体に比べて上部構造物が大きいため、荒天時の航行能力に対する不安があるとの見方もある。

主武装は「雄風2型」艦対艦ミサイル連装発射筒2基。ミサイル艇に「雄風2型」艦対艦ミサイルを搭載したのはFACG-60が初めてのケースである。ほかに対空、対水上用のT75S 20mm機関砲を搭載しているが、機関砲の射撃統制装置や暗視装置は無いため威力は限定的なものである。FACG-60は艦の前後に20mm機関砲を搭載していたが、量産型であるFACG-61以降は前部の20mm機関砲を撤去している[12]。なお、前部機関砲は必要に応じて再登載する事も可能。現在は未搭載であるが、マスト直後にスティンガー携帯地対空ミサイル発射機を増設可能なスペースが確保されている。

FACG-60はDecca2次元水上捜索レーダーやインマルサット-C衛星通信システム、GPS装置等を搭載。水上捜索レーダーの最大探知距離は18kmと単独での探知能力は限定されたものであるが[19]、データリンク化が行われており、自艇の探知装置によらずに遠方の敵目標の探知・攻撃が可能になっている。自艦がレーダー波を出さずに敵を攻撃することは、被発見率の低下にも有効。

「光華6号」計画は総予算200億新台湾ドルを投じて30隻の量産型ミサイル艇を就役させる計画であった。予算不足などから計画の進展は遅延を来たす事となったが、2009年5月26日に「光華6号」ミサイル艇量産型の最初の2隻(艦番号#FACG-61、#FACG-62)が海軍に引き渡され[9][10]、8月に就役。さらに2009年11月10日には4、5番艇(艦番号#FACG-63、#FACG-64)が台湾海軍に就役[11]、10月30日には6、7番艇(艦番号#FACG-65、#FACG-66)が[13]、12月22日には8、9番艇(艦番号#FACG-68、#FACG-69)[14]が海軍に引き渡され、翌年2月に就役[15]。最終的には、2012年までに30隻全てを就役させる計画[13]であったが、調達ペースが早まったことで2011年中に全ての「光華6号」ミサイル艇が海軍に引き渡されることになった[24]。2010年5月18日には、「光華6号」ミサイル艇10隻から構成される最初の「光華6号」ミサイル艇中隊が高雄市左営基地に於いて編成された[18]。

「光華6号」量産型では、前述した前部20mm機関砲の撤去以外にも、RCS値の更なる削減、船体の設計変更による航行時の水の抵抗の低減、エンジン振動や騒音対策などを目的とした改良が施されており、海軍の性能要求を満たすことに成功したとの事[12]。この設計変更によって艦橋の高さはFACG-60比べて50cm低くされた。

「光華6号」ミサイル艇の建造契約は、2005 年に中国造船(CSBC:China Shipbuilding Corporation)が中信造船(Jong Shyn Shipbuilding)との入札に勝利して2億9,200万ドルで受注している。中国造船は現在、台湾国際造船(CSBC Corporation.,Taiwan)と改名している。

【FACG-60座礁事故について】
漢光二十四号演習に参加中のFACG-60は、2008年9月25日午前10時30分嘉義県布袋港の防波堤付近で座礁事故を起こした[6]。その後、対艦ミサイルや指揮管制装置を取り外した上で、離岸作業を行ったものの上手く行かず、直後に台湾を直撃した台風による荒天で、船内の装備は大きな被害を受けたと見られている[7]。その後、9月25日に座礁したFACG-60の離礁作業が10月10日に行われ、無事離礁に成功した。フロッグマンによる潜水調査で、船体には5つの破孔が開いていることが判明した。台湾軍では、FACG-60を高雄港に回航した上で修復作業を行う事を表明[8]。2008年11月から大規模な修理が行われ、2009年4月16日に海軍の受領試験に合格して現役に復帰した[12]。

1番艇FACG-602001年10月2日起工。2002年10月3日進水。2003年4月1日海軍に引渡し。2003年10月1日就役[12]。
2番艇FACG-612007年11月26日起工。2009年5月26日海軍に引渡し。2009年8月就役。
3番艇FACG-622007年11月26日起工。2009年5月26日海軍に引渡し。2009年8月就役。
4番艇FACG-632008年起工。2009年8月31日海軍に引渡し。2009年11月10日就役。
5番艇FACG-642008年起工。2009年8月31日海軍に引渡し。2009年11月10日就役。
6番艇FACG-652008年9月7日起工。2009年10月30日海軍に引渡し。2009年12月17日就役。
7番艇FACG-662008年9月7日起工。2009年10月30日海軍に引渡し。2009年12月17日就役。
8番艇FACG-682008年起工。2009年12月22日海軍に引渡し。2010年2月10日就役。
9番艇FACG-692008年起工。2009年12月22日海軍に引渡し。2010年2月10日就役。
10番艇FACG-702010年3月15日海軍に引渡し[16]。2010年5月18日就役[12]。
11番艇FACG-712010年3月15日海軍に引渡し[16]。2010年5月18日就役[12]。
12番艇FACG-722009年起工。2010年5月14日海軍に引渡し[17]。2010年7月15日就役[20]。
13番艇FACG-732009年起工。2010年5月14日海軍に引渡し[17]。2010年7月15日就役[20]。
14番艇FACG-742009年起工。2010年7月16日海軍に引渡し。2010年9月就役[12]。
15番艇FACG-752009年起工。2010年7月16日海軍に引渡し2010年9月就役[12]。
16番艇FACG-772009年起工。2010年9月27日海軍に引渡し。2010年11月12日就役[12]。
17番艇FACG-782009年起工。2010年9月27日海軍に引渡し。2010年11月12日就役[12]。
18番艇FACG-792009年起工。2010年11月22日海軍に引渡し[21]。2011年1月10日就役[22]。
19番艇FACG-802009年起工。2010年11月22日海軍に引渡し[21]。2011年1月10日就役[22]。
20番艇FACG-812011年1月10日海軍に引渡し[12]。2011年4月7日就役[22]。
21番艇FACG-822011年1月10日海軍に引渡し[12]。2011年4月7日就役[22]。
22番艇FACG-832010年3月5日起工。2011年3月15日海軍に引渡し[12]。2011年5月18日就役[12]。
23番艇FACG-842010年3月5日起工。2011年3月15日海軍に引渡し[12]。2011年5月18日就役[12]。
24番艇FACG-862010年起工。2011年5月20日海軍に引渡し、2011年7月13日就役[23]。
25番艇FACG-872010年起工。2011年5月20日海軍に引渡し、2011年7月13日就役[23]。
26番艇FACG-882010年起工。2011年7月海軍に引渡し、2011年8月19日就役[12]。
27番艇FACG-892010年起工。2011年7月海軍に引渡し、2011年8月19日就役[12]。
28番艇FACG-902010年起工。2011年9月海軍に引渡し、2011年10月18日就役[12][25]。
29番艇FACG-912010年起工。2011年9月海軍に引渡し、2011年10月18日就役[12][25]。
30番艇FACG-922010年10月29日起工。2011年10月12日海軍に引渡し[24]。2011年12月2日就役[12]。
31番艇FACG-932010年10月29日起工。2011年10月12日海軍に引渡し[24]。2011年12月2日就役[12]。

【参考資料】
[1]『兵器戦術図解』11期
[2]『世界航空航天博覧』2006年3月号
[3]Kojii.net - 今週の軍事関連ニュース (2007-09-07)
[4]新浪軍事
[5]台湾週報 (2007年3月5日)「中国造船」が「台湾国際造船」に改名
[6]Yahoo!奇摩部落格 中華台湾福爾摩沙国防軍「四億飛彈快艇 擱淺恐報銷」(2008年9月26日)
[7]Yahoo!奇摩部落格 中華台湾福爾摩沙国防軍「4億飛彈快艇 恐成魚礁」(2008年9月30日)
[8]Yahoo!奇摩部落格 中華台湾福爾摩沙国防軍「飛彈快艇光華六號 歷經風浪 軍方有信心修復 」(2008年10月10日)
[9]中時電子報「「光華六號」 第一批兩艘飛彈快艇完工交船」(2009年5月26日/中廣新聞/林憲源)
[10]聯合新聞網「光六計畫 兩快艇交船」(2009年5月27日/謝龍田/高雄市報導)
[11]Yahoo!奇摩部落格 中華台湾福爾摩沙国防軍「「光六」後續三、四艇成軍 加入捍衛海疆序列 」(2009年11月10日)
[12]MDC軍武狂人夢「光華六號飛彈快艇」
[13]Yahoo!奇摩部落格 中華台湾福爾摩沙国防軍「海軍光華六號計畫第三批飛彈快艇今舉行交艇FACG65、FACG66 」(2009年10月30日)
[14]Yahoo!奇摩部落格 中華台湾福爾摩沙国防軍「海軍疆裟故老魁光華六號飛彈快艇第4批2艘飛彈快艇(FACG-68、69)交船 」(2009年12月23日)
[15]Yahoo!奇摩部落格 中華台湾福爾摩沙国防軍「光六後續第四批艇成軍 為海軍疆裟故老魁廖2010年2月10日)
[16]Yahoo!奇摩部落格 中華台湾福爾摩沙国防軍「海軍光華六號計畫第五批飛彈快艇舉行交艇 」(2010年3月15日)
[17]Yahoo!奇摩部落格 中華台湾福爾摩沙国防軍「海軍光華六號後續艇第六批艇今交船 」(2010年5月14日)
[18]Defense News「Taiwan Inaugurates 'Stealth' Missile Boat Squadron」(2010年5月18日)
[19]Yahoo!奇摩部落格 中華台湾福爾摩沙国防軍「海蛟五中隊完成換裝 戰力大幅躍進 十一艘光六快艇正式加入海軍戰鬥序列 」(2010年5月18日)
[20]Yahoo!奇摩部落格 中華台湾福爾摩沙国防軍「光六後續第六批艇今成軍 疆些し垣海戰力」(2010年7月15日)
[21]Yahoo!奇摩部落格 中華台湾福爾摩沙国防軍「海軍光六快艇第九批今交艦 疆裟海戰力」(2010年11月22日)
[22]Yahoo!奇摩部落格 中華台湾福爾摩沙国防軍「「光六」第九批艇今成軍 疆些し垣海戰力」(2011年1月10日)
[22]自由時報(電子版)「光六快艇成軍 馬勉打造小而強部隊」(2011年4月8日)
[23]中華民國海軍公式サイト 最新消息「光六快艇第十二批成軍 加入戰鬥序列」(2011年7月14日)
[24]Yahoo!奇摩部落格 中華台湾福爾摩沙国防軍「海軍光六快挺最後一批今交艇 疆裟海戰力」(2011年10月13日)
[25]Yahoo!奇摩部落格 中華台湾福爾摩沙国防軍「海軍「光華六號」第十四批艦艇今成軍」(2011年10月18日)

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