日本の周辺国が装備する兵器のデータベース


▼M41D軽戦車



M41A1軽戦車性能緒元
全長8.212m
車体長5.819m
全幅2.726m
重量23.496トン
速度72.42km/h
航続距離161km
エンジンコンチネンタル AOS-895-3 V6空冷スーパーチャージド・ガソリン 500hp
兵装M32 76.2丱薀ぅ侫詼ぁ1(65発)
 M2 12.7亠ヾ惱董1(600発)
 M1919A4 7.62亠ヾ惱董1(4900発)
装甲9.53〜38.1
乗員4名

M41D軽戦車性能緒元
全長8.2m
車体長5.8m
全幅2.72m
重量25トン
速度72km/h
航続距離450km
エンジン8V-71T 液冷スーパーチャージド・ディーゼル 405hp
砲俯仰角-10度〜20度
兵装M32K1 76.2丱薀ぅ侫詼ぁ1
 12.7亠ヾ惱董1(2,175発)
 T74 7.62亠ヾ惱董1(5,000発)
装甲9.53〜38.1mm
乗員4名

M41ウォーカー・ブルドッグ軽戦車は、M24軽戦車の後継として1946年からゼネラルモーターズで開発(生産はGMの系列会社キャデラック社が実施)された軽戦車である。アメリカ以外の西側諸国にも広く供与され、各型合計5,500両近くが製造された。台湾へのM41軽戦車の供与は1958年から開始され、最終的には、M41、M41A1、M41A2、M41A3と総計792両のM41シリーズが配備されることになり、陸軍と海兵隊に配備された[1]。

【64式軽戦車(後に65式戦車とも称される)】
台湾では1970年代初めからM41A1軽戦車にアップグレード改修を施した軽戦車開発計画「神狗案」を立案し、開発は台中市の戦車発展中心(Fighting Vehicles Development Center)で行われ、1975年から「中華民国64年式軽戦車」として台中市の戦車司令部(Fighting Vehicles Command)でアップグレード改修生産が開始された。

車体、機関部は原型のM41A1と同じであるが、より硬度の高い鋼板を使用し溶接方式にも改良を加え防御理力の向上を目指した。車体側面にはサイドスカートを装着、砲塔側面には圧延鋼板製の追加装甲が付加され、運動エネルギー弾と化学エネルギー弾双方に対する防御力の向上が図られた[2]。砲塔内部の搭乗員の配置も台湾兵士の体格にあわせて変更。主砲、12.7弌7.62亠ヾ惱討和耋儿饂困諒に換装され、車内の通信装置や電気系統も台湾製の物で一新された。射撃統制装置も近代化されている。FCSについても台湾国産の新型射撃統制装置、レーザー測遠機、弾道計算機を搭載して命中精度を向上させる計画であった。暗視装置は赤外線・白色光投光器で、NBC防御装置は未搭載[2]。

なお、「64式軽戦車」の名称を持つAFVとしては、M42 40mm自走機関砲「ダスター」の車体に、退役したM18「ヘルキャット」駆逐戦車の砲塔を搭載して合計50両程度が製造された「64式戦車/軽戦車」も存在するが、これはM41改修型とは全く別の車両であるので注意[6][7]。こちらの「64式軽戦車」との混同を防ぐため、M41アップグレード型は「65式軽戦車」と改称されたがこれは制式名ではなく非公式の呼び名であった[7]。しかし、台湾軍は改修前と比較して十分な性能向上が見られないとして本車の性能に満足せず、改修された車両は1両もしくは4両に留まり本格量産には移行せず、部隊配備もなされなかったとの事[2][7]。

【M41D】
台湾では1990年代に入るとM41の旧式化を受けてアメリカで開発中だったM8軽戦車の導入が検討されるが、価格面での折り合いがつかずに導入は見送られた[8]。1994年には台湾海峡を挟んだ中国との緊張が高まり、台湾陸軍では旧式化したM41A2/A3軽戦車に近代化改修を施して既存の防衛力の底上げを行うことを決定。この「M41戦車性能提昇案」に基づいて200億新台湾ドルを投じて400両のM41が近代化改修されることが計画された[8]。この車両はM41Dの型式名が付与されており、末尾の「D」は、ディーゼルエンジンに換装したことを示している[8]。

主砲はM32の改良型のM32K1 76.2佶い亡港。M32K1は口径こそ元のM32と同一だが、新型の多孔式マズルブレーキが装着され排煙機の位置も前寄りに変更された。APDS弾、M496 HEAT弾、WP弾、そしてM464 APFSDS弾の発射が可能であり、M464 APFSDS弾は距離1200mで250个龍兌噌殀弔魎喞眠椎宗M41Dは台湾国産の新型射撃統制装置、レーザー測遠機、弾道計算機、米TI社製CVTTS(Combat Vehicle Thermal Targeting System)赤外線暗視装置(有効視界1000m)を搭載して命中精度を大幅に向上させた。ただし砲安定装置は未搭載のため行進間射撃は出来ない。M41Dは、エンジンを台湾でライセンス生産されているデトロイト・ディーゼル8V-71Tディーゼルエンジン(405馬力)に、変速装置はアリソンCD-500-3(前進2段・後進1段)に換装された。これは台湾軍で使用しているM109A5 155mm自走榴弾砲などと同系統のものであり、部品の共通性を増す効果があった。改修により車体重量は25トンに増大したが、最高速度は原型と同じ72kmを維持し、航続距離は160kmから450kmに大幅に伸長されている。

砲塔両側面にはT85 666連装発煙弾発射機が搭載され、車体側面にはサイドスカートを装着、そのほかにエンジン煙幕放出装置が付加されるなど間接防御力の向上にも努めている。M41Dへの改修は1994年から開始され、13億新台湾ドルを投じて1996年までに50両が改修されたが、CM11戦車「勇虎」(M48H)の量産化やアメリカが台湾への武器提供方針を見直してM60A3主力戦車の供給を許可したことによりM41Dへの改修の必要性は薄れてしまい、これ以上のアップグレードは行われずじまいとなってしまった。M41シリーズの任務は、偵察や警戒護衛、攻撃支援、上陸部隊への反撃、対コマンド作戦、機動力が要求される山地部での作戦などが想定されていた。

【運用と退役】
M41シリーズは1981年には総計792両が配備され、数的には台湾陸軍で最多の戦車となっていた。装甲、攻撃力共に旧式化は否めず次第に数を減らしていったが、近代化改修によって中国軍の59式戦車を正面から撃破でき、中国南方に多数配備されていた62式、63式軽戦車には性能的優位を保っていたため、なおしばらく配備が継続された。M41の後継車両としては、アメリカのM8軽戦車、アルゼンチンのTAM戦車などの名前が浮上したこともあったがいずれも実現しなかった。1990年代に入ると、アメリカから調達したM60A3戦車と国産のCM11戦車「勇虎」(M48H)の配備が進んだことで、M41は正面配備から防御部隊向け配備に移管され、2007年には中国大陸に近い金門島や馬祖島といった「外島」部隊に僅か17両のM41A3が配備されるだけとなっていた[1]。

2022年2月25日、新竹市の裝甲兵訓練指揮部で、台湾軍最後の現役M41であるM41A3の退役式典が挙行された[1]。これにより、台湾陸軍におけるM41軽戦車シリーズの63年に渡る歴史に幕が下ろされる事となった[1]

台湾では、旧式化する戦車戦力の更新のため、2019年にはアメリカから108両のM1A2Tエイブラムズ主力戦車の調達を決めており[3]、さらに「獵豹專案」の計画名称でCM-34「雲豹」装輪歩兵戦闘車(「二代雲豹」装輪装甲車)をベースとした装輪式105mm自走砲(台湾では「装輪型105mm輪型戰砲甲車」と呼称されている)が開発中であり、開発が完了すればこれを200両生産してM41軽戦車の退役した欠を補う計画である[4][5]。

【参考資料】
中華民国国防部公式Webページ
軍事大辞典
戦車研究所
M41D戦車性能提昇軍記者評為威鋼戦車
兵器装備網《軍事装備資料室》
Global Security

[1]自由時報電子報「為國服役超過1甲子 M41A3戰車今起除役」(2022年2月25日)https://news.ltn.com.tw/news/politics/breakingnews...
[2]隨意窩 Xuite日誌「另一款國造64式輕戰車(後又改稱65式輕戰車)」(2013年7月3日) https://blog.xuite.net/adonis1625128/twblog1/12542...
[3]MDC軍武狂人夢「台灣M-1A2T戰車採購案」http://www.mdc.idv.tw/mdc/army/m1-taiwan.htm
[4]上報 Up Media「獵豹專案」試製2輛105公厘輪型戰砲甲車 向美商購戰車砲明年初抵台」(朱明/2020年10月18日)https://www.upmedia.mg/news_info.php?Type=1&Serial...
[5]MDC軍武狂人夢「CM-34雲豹裝步戰車/二代雲豹輪型裝甲車」http://www.mdc.idv.tw/mdc/army/cm32-2.htm
[6]隨意窩 Xuite日誌「[新竹旅遊] 湖口陸軍裝甲兵學校:古董戰車大集合 626」(2010年6月2日)https://blog.xuite.net/maomi/Food01/34559980
[7]痞客邦「猛沃營參一 新竹湖口裝甲兵學校(四)」(2013年4月10日)https://andro0918.pixnet.net/blog/post/163015184-%...
[8]NOWnews今日新聞「軍武》M41華克猛犬 國軍最「資深」現役戰車」(呂炯昌/2018年2月14日)https://www.nownews.com/news/2702814

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