日本の周辺国が装備する兵器のデータベース



▼J-8Fに搭載されたPL-5C。

▼珠海航空ショーで展示されたPL-5EII。


性能緒元
全長3.128m(PL-5B/C)/2.893m(PL-5E)
直径12.7cm
重量148kg(PL-5B/C)/83kg(PL-5E)
最大速度M2.2
射程16km
誘導方式後方赤外線誘導(PL-5B/C)/全方位赤外線誘導(PL-5E)
装備機種Q-5攻撃機(強撃5/A-5/ファンタン)
 J-7戦闘機(殲撃7/F-7/MiG-21)
 J-8戦闘機(殲撃8/F-8/フィンバックA)
 J-8II戦闘機(殲撃8B/F-8II/フィンバックB)
 JH-7攻撃機「飛豹」(殲轟7/FBC-1)

PL-5は中国初の実用的な赤外線誘導短射程空対空ミサイルである。開発は1964年4月から洛陽研究所で始まり、幾多の技術的困難に遭遇しながらもなんとか完成に漕ぎ付け、1986年から第1世代IRAAMのPL-2を代替する形で中国空軍・海軍に配備されている。

当初PL-5は赤外線誘導タイプ(PL-5B)とセミアクティブ・レーダー誘導タイプ(PL-5A)の二種類が同時に開発されていた。しかしPL-5Aは文化大革命の影響や技術的問題から開発が遅々として進まず、1982年になってやっと試射を行える段階まで到達したものの、結局計画は中止になってしまった。PL-5Bは前モデルのPL-2を改良する形で開発を進め1967年には試射を行ったが、その性能はPL-2と比べて僅かに進歩したに過ぎず、軍への配備は1986年からとかなり遅くなってからになった。

その後PL-5Bのロックオン範囲を改善したPL-5Cが開発され、このタイプが中国空軍・海軍の主力AAMとして広く使われるようになった。さらにフィンをアメリカ製のAIM-9Lサイドワインダー赤外線誘導空対空ミサイルに似た形に改め、機動性を大幅にアップさせたPL-5Eが開発されている。2008年11月に開催された珠海航空ショーでは、PL-5Eの発展型であるPL-5EIIが登場しており、PL-5シリーズの改良が現在も継続されている事が明らかになった。

PL-5は中国空軍と海軍航空隊で運用されているほか、アルバニア、バングラデシュ、ミャンマー、エジプト、イラン、イラク、パキスタン、スリランカ、スーダン、タンザニア、ジンバブエなどの国々にも輸出されている。
PL-5APL-5のセミアクティブ・レーダー誘導型。1982年に試射を行ったがその後計画中止に。
PL-5BPL-5の赤外線誘導型。1967年に試射が行われたが、様々な理由により配備は1986年からとなった。
PL-5CPL-5Bの改良型。誘導性能と機動性が向上。PL-5シリーズの主力モデル。
PL-5Eフィンを改造して機動性の向上を図った発展型。最大荷重が30gから40gに向上し、全方位攻撃能力を獲得[2]。
PL-5EIIPL-5Eの改良型。推進剤を低発煙性のものに変更。従来の赤外線近接信管をレーザー近接信管に換装、赤外線シーカーの改良により、オフボアサイト性能とフレアなどの妨害機材に対する抗堪性が向上している。[1]

【参考資料】
戦闘機年鑑2005-2006 (青木謙知/イカロス出版)
「”霹靂”新兵-簡析珠海航展上的”霹靂”-5EII近距空空導弾」(張鳳麟/『兵工科技』2008増刊-珠海航展特集号/兵工科技雑誌社)[1]

新浪網「国産外銷型PL-5EII格闘導弾優于美製AIM-9L/M」(2009年3月3日)[2]
Chinese Defence Today

中国空軍

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