日本の周辺国が装備する兵器のデータベース




▼ミラージュ2000-5Eiの主翼外側パイロンに搭載されているのがR550「マジックII」空対空ミサイル。


性能緒元
全長2.75m
直径15.7cm
重量89kg
弾頭部重量12.5kg
最大速度M5.0
射程500m〜10km
誘導方式全方位赤外線誘導
装備機種「ミラージュ2000」戦闘機

R550赤外線誘導空対空ミサイル「マジックII」は、フランスのマトラ社(現MBDA)が開発した赤外線誘導空対空ミサイルである[1]。原型であるR550「マジック」は1966年に開発が開始され、1975年から生産が行われた。改良型である「マジックII」は1970年代後半から開発が開始され、1985年に生産が開始された。「マジックII」は赤外線シーカーの性能を向上させオールアスペクト(全方位)攻撃能力を得ることに成功したのが大きな改善点である[1]。1995年からは、射程を20kmに延伸した「マジックII Mk2」も実用化されている。R550シリーズは、第3世界の国々に広く採用されたため「貧者のサイドワインダー」と呼ばれたこともあるが、これは価格の問題というよりは政治的な理由でアメリカ製AIM-9シリーズを購入できない国々がR550を購入することが多かったためといったほうが良い[2]。R550シリーズは、イラン・イラク戦争、フォークランド紛争、湾岸戦争、ボスニア・ヘルツェゴビナ爆撃などで実戦投入されている。

「マジックII」は、ミサイル前部に特徴的な2重の小翼を有している。前の小翼は固定式で後ろが全遊動式になっており、尾部のフィンと共にミサイルの機動制御を行う[1]。「マジックII」は、新型シーカーを導入したため全長が「マジック」よりわずかに長くなっている。ほかには、発射までの時間短縮や、対赤外線対抗手段能力の向上、信管を赤外線近接信管からアクティブ・ドップラー・レーダー信管に換装するなどの改良が施されている。弾頭部は6kgの炸薬を含む12.7kgの重量があり、有効撃墜半径は5mとなっている。「マジックII」は、戦闘機のレーダーかヘルメット装着目標指示システムと連動するようになっており、機体正面から離れた位置にいる目標に対して照準を行うオフ・ボアサイト能力を有している。

台湾は、1992年の「ミラージュ2000」戦闘機60機の調達にあわせて、同機の兵装の1つとして R550「マジックII」を12億ドルで480発購入[3]。(資料[4]では「マジックII」の調達数は960発となっている。)「MICA RF」アクティブ・レーダー誘導空対空ミサイル(雲母導弾)と共にミラージュ2000の標準的空対空装備として運用している。

2008年10月7日の台湾立法院での答弁において、台湾軍が保有している「マジックII」の全てが2年前までに製品寿命に到達していることが判明した。今後も運用を続けるのであれば、品質チェックと寿命延長措置が不可欠になるが、その作業が完了するまで「マジックII」の運用が出来なくなる可能性が生じる事態になっている[4]。

台湾軍では2011年12月に、280発の「マジックII」のために新しいロケットモーターをフランスから調達することを決定し、17億新台湾圓が支出された。ロケットモーターの換装作業は2013年10月に完了の予定[5]。

【参考資料】
Pakistan Military Consortium

[1]『ミリタリー選書8 軍用機ウエポン・ハンドブック』 2005年(青木謙知/イカロス出版)
[2]「月刊エアコマンド No.10」 1993年9月(同朋社出版)
[3]SIPRI Arms Transfers Database
[4]自由新報「藍委爆:魔術、雲母飛彈已快過期 」(2008年10月7日)
[5]自由時報 電子報「幻象掛過期雲母飛彈 空中發射恐瞬間爆炸」(2012年10月11日/記者羅添斌/台北報導)

台湾空軍

amazon

▼特集:自衛隊機vs中国機▼


▼特集:中国の海軍力▼


▼特集:中国海軍▼


▼中国巡航ミサイル▼


























































メンバーのみ編集できます