日本の周辺国が装備する兵器のデータベース


▼改修前


▼改修後(合成開口レーダー搭載)



▼左2機のTu-154の機体下部には、SARを収めたフェアリングが認められる


中華航空のTu-154旅客機のうち少なくとも1機(No.B-4138)がELINT(ELectronic INTelligence:電子情報収集)機に改造されている。この機体は1992年に初めて確認された。このTu-154の機体下部には幾つかフェアリングが増設されており、ELINT機器が積まれて艦船などが発するレーダー波や無線波などの重要電波情報を収集しているものと思われる。

1990年代後半にこの機体は再び改造が施された。機体下部はカヌー型の巨大なフェアリングが設けられ、その内部にはアメリカ空軍のE-8 J-STARSのようなSAR(Synthetic Aperture Radar:合成開口レーダー)が装備されている。この改造によりELINT機材は幾つかを除いて装備から外された。このSARレーダーの性能は未知数だが中国は長年SARレーダーの研究を行っており、中国科学院は1980年中頃に農業用SARシステムをセスナS550に搭載してテストしている。SARレーダーは静止目標の高解像度画像を得る事が可能で、アメリカのAN/APY-3SLARは150km先の車種を判別する事ができる。

現在までに確認されている電子戦仕様のTu-154M/Dの機体番号はB-4015、B-4024、B-4029、B-4138の4種だが、Tu-154M/Dが4機存在しているのか、それとも機体番号を書き換えているのかは不明である(最低でも2機は存在する)。中国空軍はTu-154M/Dを8機まで増強する計画だといわれている。

【参考資料】
別冊航空情報 世界航空機年鑑2005(酣燈社)
Chinese Defence Today
Chinese Military Aviation

中国空軍

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