日本の周辺国が装備する兵器のデータベース






性能緒元
最大離陸重量1,700kg
全長7.5m
全幅9.8m
全高 
エンジン渦扇11(WS11) (1,720kg)×1
最大速度800km/h
行動半径800km
上昇限度18,000m
作戦ペイロード80kg

WZ-2000「千里眼」無人偵察機(無偵-2000/無偵-9)は、中国航空第一集団に所属する貴州航空工業(集団)有限公司が2000年の珠海航空ショーでその存在を明らかにした偵察用UAV(Unmanned Aerial Vehicle:無人航空機)である。名称のWZは無偵(Wu Zhen)の略称。設計主任は同社の黄国江技師。軍の制式名称としてはBZK-009もしくはWZ-9(無偵9)の名が知られている。

主要項目は以下の通り。最大離陸重量は1,700kg、全長7.5m、全幅9.8m。エンジンはJL-8練習機にも使用されている渦扇11(WS11)ターボファンエンジン1基を胴体後部に背負い式に搭載している。エンジン排気部は排気熱の赤外線探知を避けるため、V字型の双尾翼に挟まれる形になっている。最大速度は800km/h、行動半径は800km、上昇限度は18,000m、最大飛行時間は3時間とされている。最大搭載量は80kg。

機体の外形は、アメリカのRQ-4 グローバルホークに似ているが、機体の規模はRQ-4に比べるとかなり小型で、より近距離での運用を前提としている。また、RQ-4がグライダーのような長大なテーパー翼を採用しているのに対して、WZ-2000のアスペクト比はRQ-4よりかなり少なくなっている。機体の設計については、ある程度のレーダー反射率の低減を目指した配慮が施されているとのこと。機首は丸く膨らんでおり、その部分には衛星通信装置や各種偵察用センサー、飛行用機器が搭載されている。WZ-2000は全天候性能を有しており、センサーにより記録された偵察地点の画像、電子情報は、衛星通信を使用してオペレーターに送られる。降着装置は、引き込み式の前輪式降着装置を採用している。

RQ-4とWZ-2000のスペック比較
 最大離陸重量全長全幅エンジン速度航続距離上昇限度
RQ-4A グローバルホーク12,110kg13.53m35.42mロールスロイス・アリソンF137-AD-100ターボファンエンジン(3447kg)(巡航)730km/h22,236km19,800m
WZ-2000「千里眼」1,700kg7.5m9.8mWS-11ターボファンエンジン(1720kg)(最高)800km/h1600km18,000m

WZ-2000は、2003年12月に初飛行に成功、2004年8月には搭載された遠隔測定システムの試験に成功した。2007年から限定運用が開始され、中央軍事委員会隷下の総参謀部直属の無人機部隊に配備され戦略偵察任務に従事している[4]

【参考資料】
[1]『ミリタリー選書21-ステルス戦闘機と軍用UAV』(坪田敦史/イカロス出版/2007年)
[2]Chinese Defence Today「WZ-2000 Unmanned Reconnaissance Aerial Vehicle」
[3]人民網-「中国WZ-2000隠身無人機」
[4]「Guizhou BZK-009(WZ-9) reconnaissance UAV」(Yefim Gordon and Dimitriy Komissarov『Chinese Air Power』MIDLAND/2010)189〜190頁

中国空軍

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