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rglc85tj8h 2026年04月26日(日) 17:24:23履歴
▼2018年珠海航空ショーで展示されたYJ-9Eの模型(執筆者撮影)
▼動画:邁糞始群「福建舰正式服役,反潜直升机直20F上为什么要挂鹰击9呢?」
(2025年11月8日)YJ-9の運用能力を有するZ-20F艦載ヘリコプターに関する動画
YJ-9(鷹撃9)空対艦ミサイル/小型多機能ミサイルは、中国海軍で運用されている空対艦ミサイルで、艦載ヘリコプターに搭載可能なコンパクトなサイズにまとめられているのが特徴。小型で軽量なため、ヘリコプター、固定翼機、無人機、地上車両、小型ミサイル艇といった各種プラットフォームでの運用に供し得る[1]。
YJ-9は、洪都航空工業集団有限公司が輸出市場向けに自主開発したTL-10B対艦ミサイルの発展型である可能性が指摘されている[2]。攻撃対象として想定されているのは、排水量1,000t未満のミサイル艇や砲艇といった小型艦艇であり、艦載ヘリコプターとの組み合わせにより小型舟艇の効率的制圧を想定しているとみられる。
【性能】
YJ-9は、中央部に翼端切り落としデルタ翼の安定翼を、尾部に4枚の制御翼を備えている典型的な亜音速対艦ミサイルの形状を採用している。全長2.5m[3]、重量は105kg、弾頭重量30kg。最高速度はマッハ0.8[2][4][1]〜0.85[5]で、固定翼機からの発射では25km、ヘリコプターからの発射では15kmの射程を有する[2][1][5]。誘導方式は、アクティブ・レーダー誘導方式を採用しており、発射後の管制は必要ない「打ちっ放し」が可能。
YJ-9を搭載する機体としては、まずZ-9C艦載ヘリコプターの派生型としてYJ-9の運用能力を付与したZ-9D艦載ヘリコプターが登場した[2]。2008年に最初の試作機Z-9D-002が登場[5]。この機体は、エアフレームを新型のH—425の胴体・構造に変更し、エンジンをZ-9Cより高出力なフランス製アリエル2Cターボシャフトエンジンに換装して性能を向上させている[5]。 2016年11月、海軍航空兵第2師第5航空団(連隊に相当)に配属されたZ-9がYJ-9を搭載しているのが初確認された[4]。
Z-9Dは、胴体側面のスタブウイングに合計で最大4発までのYJ-9を懸架して作戦を遂行することが出来る[4]。機首レドームに搭載した改良型KLC-3B捜索Xバンドレーダーにより、、排水量3000トン以上の艦艇を最大180kmの距離で探知可能で、排水量50トンの小型艇についても60km以上の距離から捕捉できる[4]。Z-9Dは海面高度15mの低空からYJ-9を発射する能力を有している。これにより敵からの発見を避けてミサイルを発射することが可能となり、ミサイル自体の海面すれすれを飛行するシースキマー飛行と相まって、標的となった目標に攻撃を悟らせない効果を狙っている[5]。
Z-9DはYJ-9対艦ミサイル4発を搭載した状態で、220km以上の戦闘行動半径を有している[5]。ミサイル艇から発射される対艦ミサイルの射程が、現在一般的に200km以内であることを考慮すると、Z-9Dのこの大きな戦闘行動半径は、敵ミサイル艇をその対艦ミサイルの射程外に追い出すことを可能にする[5]。敵ミサイル艇が短距離艦対空兵器を装備していたとしても、その射程の短さゆえ、Z-9Dにとって基本的に脅威とはならない[5]。中国海軍が想定している仮想敵である台湾海軍のミサイル艇にとっては、Z-9DとYJ-9の組み合わせは考慮すべき脅威として機能するとみられる。そして、2022年に勃発したロシア・ウクライナ戦争で注目され、新たな脅威と認識されるようになった自爆無人艇に対する有効な迎撃手段の一つとしても注目されている[3]。
後に登場した10t級の中型艦載ヘリコプターZ-20F対潜ヘリコプター、大型艦載ヘリコプターであるZ-18F対潜ヘリコプター|も、YJ-9の搭載が可能[2]。航続距離が長く搭載センサーの能力も高いZ-20F/Z-18とYJ-9の組み合わせは、その戦力をさらに高めるものと考えられる。
【派生型】
YJ-9は、YJ-9E小型多機能ミサイル(中国語だとYJ-9E小型多功能导弹)の名称で国際市場への売り込みが図られている。YJ-9は当初からシーカーの換装を視野に入れて設計されており、それに基づいて各種派生型の開発が進められた[2][5]。基本型のアクティブ・レーダー誘導型はYJ-9E、誘導システムをテレビ誘導方式に変更したタイプはYJ-9EA、セミアクティブ・レーザー誘導方式にしたタイプはYJ-9EBと命名されている[2]。YJ-9EA/EBは誘導方式の変更により、船舶のみならず地上目標や車輛への打撃も想定した多用途性が確保されている[1]。
YJ-9Eは、2016年にザンビア空軍に採用されたL-15AFT(AFTはAttacker/Fighter/Trainerの略称で一定の戦闘能力を有する高等練習機を意味する)の兵装の一つとして採用されている[2]。L-15の開発元の洪都飛機工業集団は、YJ-9も開発しているので同じ会社の兵器としてまとめて販売するのに適した存在だといえるだろう。
2020年12月には、YJ-9に新型のデータリンクアンテナを組み込んだアップグレード型が登場した可能性が示唆されている[2]。これにより、YJ-9は発射後もデータリンクを介して、目標や飛翔ルートの途中変更が可能となり、戦術的柔軟性を増している。
■性能緒元
| 全長 | 2.5m |
| 翼幅 | 52cm |
| 直径 | 18cm |
| 重量 | 150kg未満 |
| 弾頭重量 | 30kg |
| 推進装置 | 固体ロケットモーター |
| 最高速度 | マッハ0.8〜0.85 |
| 射程 | 15km(ヘリコプター搭載時)/25km(固定翼機搭載時) |
| 誘導方式 | (中間段階)慣性航法システム |
| (終末段階)アクティブ・レーダー誘導(YJ-9E)/テレビ誘導(YJ-9EA)/セミアクティブ・レーザー誘導(YJ-9EB) | |
| 搭載機 | Z-9D艦載ヘリコプター |
| Z-20F対潜ヘリコプター | |
| Z-18F対潜ヘリコプター | |
| L-15AFT(ザンビア空軍) | |
| 無人機、地上車両、小型ミサイル艇など |
【参考資料】
[1]China Defense「YJ-9E Anti-ship Missile」 https://www.militarydrones.org.cn/yj-9e-anti-ship-...
[2]Chinese Military Aviation「YJ-9」http://chinese-military-aviation.blogspot.com/p/mi...
[3] 邁糞始群「福建舰正式服役,反潜直升机直20F上为什么要挂鹰击9呢?」 (2025年11月8日)https://www.youtube.com/watch?v=VuIOAoTfOOY)
[4]Army Recognition「Chinese Navy conducts firing test of new YJ-9 anti-ship missile from Z-9D naval helicopter」(2021年4月10日)https://www.armyrecognition.com/focus-analysis-con...
[5]China Arms「Z-9D helicopter fires YJ-9 ultra-low-altitude anti-ship missile」(2021年4月9日)https://www.china-arms.com/2021/04/z9d-fires-yj9-m...
中国海軍