日本の周辺国が装備する兵器のデータベース




【シュペル・フルロン導入の経緯】
1960年代の中国では、DF-5 ICBMの開発が進められていたが、中国国内では最大射程での射撃試験を実施することは困難であった。検討の結果、最大射程での発射試験では着弾地点として南太平洋上を選択することが決定された。しかし、当時の中国には核ミサイルの追尾が可能な海洋観測船、海洋観測船を護衛する航続距離の長い駆逐艦、落下したミサイルの観測機器を回収するために必要な艦載ヘリコプターなど、実験に必要とされる装備は存在しなかった。中国海軍は、当時の軍事ドクトリンであった人民戦争論に基づき、沿岸防衛を主任務として小艦艇や潜水艦を中心とした編制がなされており、自国から離れた地域に展開することは想定されていなかった。巨額の経費や高い技術を要する外洋海軍建設は、当時の中国の経済力、国際的孤立や政治的混乱の状況では不可能であったのも確かであった。核ミサイル試験は中国海軍にとって、公に大型の水上戦闘艦艇や航海に必要な各種艦艇を開発することを正当化するための良い口実になった[1]。1960年代に開発が開始され、1970年代に建造が開始された051型駆逐艦(ルダ型/旅大型)福清型補給艦遠望級衛星追跡艦(ユアンワン級)といった艦艇の建造では、この核ミサイル試験のための観測目的が重要な建造理由となっている。

各種艦艇の開発と建造は紆余曲折を経ながらも推進されたが、遠望級衛星追跡艦(ユアンワン級)に搭載予定の輸送・観測用ヘリコプターに関しては、当時の中国の航空技術では、必要とされる性能を有する機体を開発するのは困難であるとの見通しが示された。この状況を解決したのは、1972年の米中接近に伴う西側諸国との関係改善であった。中国は、1973年12月、フランスからSA-321Jaシュペル・フルロン14機を輸入して、その一部を核ミサイル試験に使用されるヘリコプターに改造することを決定した。改造作業は、中国直昇機設計研究所と国営昌河飛機製造廠(のち民営化され昌河飛機工業集団公司となる)によって1975年から実施された。しかし、中国では艦載ヘリコプターの運用経験が無く、必要とされる観測機器の開発と合わせて、開発は難航した。4年後の1979年12月、ようやく輸送型1機、遠隔観測型2機、航空測量型1機の改装作業が完了した。ヘリコプターの改装作業と並行して、艦載ヘリコプターの操縦手の訓練や、ヘリコプターを搭載する5隻の艦船に発着甲板の設置や着艦拘束装置の取り付け作業が行われ、1980年3月21日には黄海での着艦訓練に成功した。これに続いて、1980年5月18日、南太平洋上で実施された中国発のICBM DF-5の発射試験で、南太平洋の目標海域周辺に展開していた観測用艦艇に搭載されていたシュペル・フルロン4機は、着弾海域の探知やミサイルに搭載された観測機器の回収に大きな役割を果たすことになった。海軍航空隊のシュペル・フルロンはその後も、1982年10月のJL-1 SLBMの発射実験、1984年4月の通信衛星発射試験、太平洋や南シナ海での海軍合同演習、南極観測などに参加することになる[2]。

【シュペル・フルロンからZ-8へ〜リバースエンジニアリングによる国産化の試み】
シュペル・フルロンの性能は、中国海軍に強い印象を与えた。中国では1966年から国産の直昇7型輸送ヘリコプターの開発を行っていたが、文革による混乱や技術水準の低さにより開発は遅々として進まず、実用化の目処は立っていなかった(最終的には1980年に開発中止が決定)。航空機開発を掌る第三機械工業部は、ヘリコプター技術の遅れを補うため、シュペル・フルロンのリバースエンジニアリングによる国産化を行うことを決めた。この際に、中国産シュペル・フルロンには「直昇8型」の名称が与えられることも合わせて決定された。各種試験による性能分析を経て、1976年3月から江西省景徳鎮にある602・372両研究所と工廠を中心として航空工業関連の約60部門が、シュペル・フルロンのリバースエンジニアリングと図面の製作を開始した。しかし、リバースエンジニアリング作業では、機体の構造、各種機構の分析、コンポーネントの構造と素材などを明らかにした上で、それらを忠実に再現する必要があったが、フランスと中国の技術的格差は大きく、開発陣は次々に未知の技術と対峙することになった。そのため、開発の進歩はスローペースであり、1979年に至ってようやく5965個の部品や13個の大小コンポーネントの試作に漕ぎ着け、地上試験用の01号機の製造が開始、1980年末に完成した。

しかし1981年になって、小平による経済開発優先製作に基づき、兵器開発の優先順位の見直しと規模縮小が行われたため、Z-8の開発予算は削減され、開発の重点は、早期の実用化から新技術の確立を目的とした試験を中心にする方向になった。開発陣の経験不足から、地上での強度試験中にテイルブームが破損する事件が生じたこともあったが、1984年8月3日には地上での全ての試験を終了し、要求性能を満たすことに成功した。ただし、この時点ではZ-8に搭載される予定の各種装備の多くはリバースエンジニアリング作業が終了しておらず、フランス製機材が搭載されていた。1982年6月、航空工業部は、各種装備の開発の遅れを受けて、全ての装備を国産化することを当面棚上げし、Z-8の試作機の完成を優先させるためフランス製装備と国産装備を併用することを容認した。

1985年には試製1、2号機が完成し、1985年11月14日に5mの上昇に成功し、12月11日には制式に初飛行と記念式典を実施した。試製2号機は、1987年10月に、試製3号機は1987年8月20日にそれぞれ初飛行に成功した。各種試験を経た後、1989年4月、Z-8は国家の性能証明試験に合格し、同年9月には初度生産型(04号機)が海軍航空隊での実用試験に投入された。

飛行試験と並行して、各種コンポーネントの国産化作業も進展しており、エンジン、メインローター、テイルローター、胴体、尾部、自動傾斜装置などの国産化を実現し、国産化率は当初の43%から86%にまで上昇した。ただし、国産化を実現したエンジンなどでも、全ての部品の自給体制は構築できず、一部の部品は輸入に頼り続けることになった。これらの国産コンポーネントは試製3号機に搭載されて性能評価試験に供された。国産コンポーネントの試験は、1994年6月まで行われ、これらの装備が原型機のシュペル・フルロンのものに相当する性能を発揮していることが証明された。11月24日には最終評価試験に合格し、12月に国家航空産品定型委員会がZ-8の設計案を承認し制式採用に漕ぎ着けた。1976年の開発作業開始から、制式採用まで18年を要しての実用化であった。

【Z-8の構造】
Z-8の基本構造は、原型となったSA321Jaシュペル・フルロンと大きな変更は無い。ただし、胴体が僅かに延長されており、格納庫容積は、シュペル・フルロンの25.3立方メートルに対して28.9立方メートルに拡大されている。胴体延長に伴い、空虚重量が約100kg増加、搭載燃料も減少したため航続距離は200km短くなっている。また、アビオニクスの一部にも変更や追加装備が加えられた。

胴体は着水が可能な水密構造になっており、胴体側面には主脚を収納するためのスポンソンがあり、スポンソンには水上での安定性を確保するためのフロートが装着されている。エンジンは、胴体上部に渦軸6型(WZ-6)ターボシャフトエンジン3発を搭載。配備位置は、メインローター前部に2基、ローター後部に1基。エンジンを3発搭載することで、飛行性能を向上させ、安全性も向上している。巡航飛行ではエンジン2基のみで、必要な推力を確保できる。渦軸6型(WZ-6)ターボシャフトエンジンは、シュペル・フルロンのエンジンであるチュルボメカ チュルモIIIC3型のコピーであり、性能は、緊急時の最大推力1,570shp、離昇推力1,535shp、中度緊急推力1,410shp、最大持続推力1,290shp。Z-8のメインローターは、6枚ブレードで、軽合金製。ブレードの長さは540mm、一枚あたりの重量は109kg。テイルローターは5枚ブレードの軽合金製。胴体下部には3組8個の燃料タンクが設置されており、最大搭載量は3900リットル。また、胴体側面のフロート部にも燃料の搭載が可能で、これらを合計すると最大で5,800リットルの燃料搭載が可能。

機体構造は、胴体上部、水密構造の機体下部、貨物室、操縦室、テイルブーム、動力部、水平安定翼の6箇所で構成される。貨物室後部には積み下ろしランプを兼ねる高さ1.5m×幅1.2mの動力式ドアが設置されており、重量3tまでの貨物や車両を搬入することが可能。胴体左前部にも高さ1.12m×幅0.58mのスライド式ドアがあり、荷物の搬入や緊急時の乗員脱出に使用される。機外吊り下げ能力は最大5t(この場合の飛行距離は50kmになる)。人員輸送任務では通常27名を搭乗する(緊急時には39名までの搭乗が可能)。捜索救難任務では、格納庫に介護要員1名と15基の担架を設置して、最大15名の傷病者を搬送する。捜索救難型では、救難任務において使用するための救命ボート2隻と胴体右の側面ドアの上に救助用の巻き上げウインチ1基を装備する。操縦室と格納庫は、防音構造になっており、ローターやエンジン音を減少させている。

操縦系統、油気圧装置、空調設備、防火システムなどの各システムは故障や損害に備えて多重化されており、安全性の向上に努めている。アビオニクスは、自動操縦装置、機体制御システム、高度測定装置、航法/機体データ表示盤、通信装置、信号/警告装置などで構成されており、夜間や悪天候時でも飛行ルート、姿勢、速度、機体状況など各種データを操縦手に知らせる。自動操縦装置は、離着陸時に機体の姿勢を制御するのに使用される。一部の機体は機首に気象レーダーや前方監視用赤外線暗視装置を搭載しており、悪天候時の飛行能力を強化している。また、捜索救難型では、これらの装備に加えて前方捜索用のサーチライトが設置されている。

【派生型】
Z-8の原型となったシュペル・フルロンは、海軍航空隊では艦載輸送型、遠隔観測型、航空測量型に改装されて運用が開始された。

続いて、シュペル・フルロンの対潜哨戒型への改修作業が開始され、同機は1987年1月に初飛行に成功、同年12月には各種試験を通過し中国初の対潜ヘリコプターとして制式採用された。この機体は、胴体側面中部に兵装搭載用パイロンを新たに設置し、対潜用短魚雷2基を装備する。なおこのパイロンを使用して、YJ-8対艦ミサイルの発射試験も行われたとの情報もあるが、現時点では対艦ミサイルの運用については確認されていない。潜水艦探知装置に換えて、機雷敷設任務や、掃雷具を装備して掃海任務に就くことも可能であるとの記述もあるが詳細は不明。潜水艦の探知用装備としては、胴体両側面のフロート上部に海上捜索用レーダーが、格納庫後部に潜水艦探知用の吊り下げ式のディッピング・ソナーが設置された。これらの装備を操作するための、対潜攻撃システムの開発も行われた。このシステムは、統合処理方式を採用しており、ソナー、レーダー、自動操縦装置、航法システム、気象データなどのデータを処理し、対潜哨戒飛行、単独、もしくは各種部隊との連携による対潜攻撃任務において機体の操作や潜水艦の探知、攻撃を管制制御する。

この機体は、陸上の航空基地での運用を前提としていたが、これに次いで、艦載輸送機型をベースにして、艦載対潜型の開発も行われた。艦載型では、自動操縦システムに発着艦モードが追加され、艦の格納庫に収納するため、メインローターとテイルブーム後部の折りたたみ機構が新たに設けられた。また、着艦の衝撃に備えて脚部のアブソーバーも強化された。ただし、Z-8は艦載ヘリとしては大型に過ぎ、同機を搭載できるのは一部の大型補助艦艇に限られている。

フランスから調達したシュペル・フルロンと中国で生産されたZ-8の内、合計6機が対潜哨戒型に改装され、4機が陸上の航空基地を拠点として戦略原潜の護衛任務に就いている。2005年にはZ-8艦載対潜哨戒型が試験飛行中にテイルブームを破損する事故を起こしたが、緊急着陸に成功し負傷者を出すことはなかった。

1994年から生産が開始されたZ-8の最初の量産機9機は海軍に引き渡され、海軍陸戦隊向けの物資/兵員輸送型・対潜哨戒型・捜索救難型が就役している。海軍陸戦隊向けの物資/兵員輸送型は、ヘリボーン、物資や人員輸送、捜索救難などの任務などが与えられている。ヘリコプター甲板を有する大型揚陸艦での運用が行われるが、2007年に071型ドック型揚陸艦(ユージャオ型/玉昭型)が就役するまでは、Z-8を搭載可能な格納庫を持つ揚陸艦は中国海軍には存在せず、艦上での十分な整備は困難であった。そのため、海軍陸戦隊でのZ-8の運用は陸上の航空基地を拠点として、必要に応じて各地に展開するというものに留まらざるを得なかった。

Z-8(とその原型であるシュペル・フルロン)は、海軍航空隊では艦載輸送型、遠隔観測型、航空測量型、物資/兵員輸送型、対潜哨戒型、捜索救難型が運用されている。Z-8の生産は、1997年で一旦終了したが、生産機数は陸海空軍合計で17機(うち12機が海軍向け)と少数に留まっていた。この時点での海軍所属のZ-8の就役機数は、フランス製のシュペル・フルロンを加えても、最大20数機程度だったと思われる(シュペル・フルロンは2010年までに全機退役[7]。)Z-8の配備が少数に留まった原因としては、中国製WZ-6エンジンの信頼性不足があるとされる。信頼性不足に加えて、WZ-6の運用寿命は1250時間で、350時間ごとに分解整備が必要とされ、機体寿命よりも遥かに早く寿命を迎えてしまうのも難だった[7]。これはシュペル・フルロンが搭載するフランス製チュルボメカ チュルモIIIC3型の運用寿命3200時間、最初の分解整備までの時間が1250時間と比べると大幅に低い数値であり、頻繁なエンジン換装を余儀なくされ、Z-8のライフサイクルコストの高騰を齎した。なお、チュルモIIIC3型のデータは理想値であり、中国軍の運用実績だと、それぞれ2200時間/600時間になったが、それでもWZ-6よりは良い数値を収めている[7]。国産エンジンに完全に依存することが出来ないため、フランスからのエンジン輸入も継続され、これはZ-8を量産する上での大きな足かせとなった。

最終的には海軍は、大型で搭載可能艦が限定され、生産・運用コストが高く信頼性に問題のあるZ-8は低率生産に留め、対潜ヘリコプターの主力としては、比較的コストが安く量産体制が整っているZ-9C対潜ヘリコプター(直昇9C/AS-565パンサー)を中心に据えることを決定したものと思われる。Z-9はフランスからライセンス権を購入しており、Z-8に比べて技術移転がスムーズに進み、多くの部品を国内調達できる体制が整っていた点も大きかった。

【Z-8Jシリーズの登場】
21世紀に入ると、空軍や陸軍航空隊ではZ-8の大幅改良型Z-8B/K/KAの配備を進めたが、予算面で制約のある海軍航空隊ではコストの高い大幅改良型の採用には難があり、Z-8のエンジンをWZ-6Aに換装したZ-8Jを採用することになった。Z-8Jは、Z-8B/K/KAに比べると改造箇所は少なく、性能の向上は限定的だが、その分調達コストが抑えられるのが利点であった[6]。Z-8のネックであったエンジンの信頼性と寿命の短さはWZ-6Aへの換装によりかなり改善がみられ、最初のオーバーホールまでの時間は350時間から900時間に、エンジン寿命は1200時間から2000時間に延伸された[6][7]。エンジン出力もWZ-6の1290shpから1630shpに強化されたことで、飛行性能や高温地帯での性能低下が抑えられるメリットが得られた[7]。Z-8Jの性能は、原形となったシュペル・フルロンに相当するものとなり、一部では上回るまでになったとのこと[6]。

Z-8Jは2006年から海軍航空隊への配備が開始された。海軍では、Z-8Jを揚陸作戦に使用する汎用輸送ヘリとして用いており、071型ドック型揚陸艦での運用を行っている。このほか、Z-8JH救難ヘリ、Z-8S捜索ヘリ、アデン湾護衛艦隊任務で用いられるZ-8HH護衛ヘリなどが開発されているが、これらは一部装備が異なるだけで機体には大差ない[6]。Z-8Jシリーズは合計十数機が配備されており、071型ドック型揚陸艦903型補給艦(フーチー型/福池型)920型病院船(アンウェイ型/安衛型)などの艦載ヘリとして運用されている[7]。最も需要が多いのはZ-8を最大4機搭載できる071型揚陸艦である。071型は2019年1月段階で6隻が就役済みで定数を満たすには20機以上のZ-8Jが必要になるが、実際の調達機数はその半分程度にとどまっている[7]。これは、海軍がZ-8Jの性能に満足しておらず、調達を控えていることが要因であるとされる[7]。

このほか、2004年には、Z-8の新たな捜索救難型であるZ-8Eが開発されていたことが確認された[9]。Z-8Eはアビオニクスの改良を行い、機首に気象レーダーを装備、救難捜索用のサーチライトや前方監視用赤外線暗視装置を装備した機体。Z-8Eは海軍向けに少なくとも2機が生産されると見られている(なお、Z-8EはZ-8Sである可能性も考えられる)。

【Z-8Cの登場】
2010年代に入ると、空軍や陸軍航空隊ではZ-8のさらなる改良型Z-18やZ-8Gの配備を開始し、海軍でも空母遼寧に各種のZ-18ヘリコプター(直昇18)を搭載するようになった。しかし、海軍航空隊では空母艦載機に多額の予算が割かれたため、揚陸作戦用に新型機であるZ-18/Z-8Gを採用することは困難であった[8]。

この状況下で開発されたのがZ-8Cである。Z-8Cの機体構造はシュペル・フルロン以来の船形胴体を継承するものだが、コクピットにはZ-18の設計を取り入れて近代化が行なわれた。機首には新たに地形捜索レーダーが搭載され、低空飛行性能を向上させている。ローターもZ-18と同じ複合材製のものに換装され、トランスミッションについても変更が行われている。エンジンについては、排気口の形状がZ-8Jのままなので、引き続きWZ-6シリーズが搭載されているとみられるが、改良型であるWZ-6C(1743shp)に換装されていることも考えられるとのこと[8]。

Z-8Cは調達コストを抑えるため、機体構造はZ-8Jを踏襲して、限定的にZ-18の要素を加えることで性能向上を図った機体となった[8]。海軍の揚陸作戦にとって理想的な機体ではないが、予算面での制約を踏まえて現実的な選択肢を採用したのがZ-8Cであると評価できる。Z-8Cは2018年に部隊配備が確認されており、Z-8Jと共に海軍陸戦隊の揚陸作戦支援用に071型ドック型揚陸艦に搭載されて運用が行われることになろう[8]。

【Z-8派生型一覧(海軍で運用されているタイプに限る。Z-18シリーズは除く)】
艦載輸送型1973年にフランスから輸入したSA-321Jaを改造。ミサイル発射試験や南極探査などに使用。後にZ-8をベースにした機体も製作されたと見られる。
遠隔観測型1973年にフランスから輸入したSA-321Jaを改造。艦載輸送型と同じくミサイル発射試験や南極探査などに使用。
航空測量型1973年にフランスから輸入したSA-321Jaを改造。上2つと同じくミサイル発射試験や南極探査などに使用。
物資/兵員輸送型中国で生産されたZ-8をベースに製作。海軍陸戦隊で運用される。
対潜哨戒型当初はSA-321Jaを改造、後にZ-8をベースにした機体も製作された。陸上型と艦載型が開発された。
捜索救難型Z-8の捜索救難型。機首に気象レーダーを装備、救難捜索用のサーチライトや前方監視用赤外線暗視装置を装備。機内には15名の負傷者を収容可能で、救命ボート2隻を搭載する。
Z-8E2004年に存在が明らかになった捜索救難型。上記の捜索救難型をベースとしてアビオニクスの向上が行われている[9]。
Z-8JエンジンをWZ-8Aに換装し性能向上を図ったタイプ。071型ドック型揚陸艦の艦載汎用ヘリとして揚陸作戦に用いられる。
Z-8JH2008年に存在が明らかになった救護型。少なくとも4機が確認されている[3]。JHは「救護=jiùhù」の意。
Z-8SZ-8Jの捜索救難型。
J-8HH2010年に確認された海上警備任務型。フロート直前に新たに兵装搭載パイロンを設置して12.7mm重機関銃ポッドやロケット弾発射機を搭載。機首レドーム下部には光学/赤外線センサーが装着されている。中国海軍の第6次アデン湾派遣艦隊に参加した071型ドック型揚陸艦に搭載されて海上警備任務に投入された[4][5]。
Z-8CZ-8JをベースとしてZ-18の要素を加味した限定的な改良型。海軍陸戦隊の揚陸作戦向けに使用される[8]。

性能緒元
SA-321JaZ-8
ローター直径18.9m18.9m
全長(ローター長含む)23.03m23.05m
機体長(ローター長含まず)23.03m20.27m
胴体幅(フロート含まず)2,24m2.24m
全高6.66m6.66m
空虚重量6,980kg7,095kg
最大離陸重量13,000kg13,000kg
搭載量機内:3,000kg、機外:5,000kg機内:3,000kg、機外:5,000kg
燃料搭載量(標準)3,140リットル3,120リットル
エンジンチュルボメカ チュルモIIIC3型(1,200shp)×3渦軸6型(WZ-6)(1,290shp)×3
海面最大速度275km/h275km/h
海面巡航速度210km/h232km/h
海面上昇率6.66m/s6.6m/s
ホバリング限度地表効果あり:2,170m、なし:不明地表効果あり:1,900m、なし:1,248m
上昇限度3,150m3050m
航続距離1,020km800km
武装短魚雷×2短魚雷×2
乗員2〜3名+兵員27名(最大39名)2〜3名+兵員27名(最大39名)
注:諸元は航空世界2005年10月号の記事に依拠する。

▼フランスから購入したSA-321Jaシュペル・フルロン

▼Z-8対潜哨戒型

▼海軍陸戦隊向けの物資/兵員輸送型

▼艦載輸送型

▼Z-8JH(救護型)


▼海軍陸戦隊の、Z-8からのパラシュート降下訓練動画

▼Z-8の発着艦訓練動画


【参考史料】
[1]平松茂雄『蘇る中国海軍』(勁草書房/1991年)
[2]劉華清『劉華清回憶録』(解放軍出版社/2004年)
[3]Chinese Military Aviation「Helicopters〜Z-8/S/J/JH (SA-321Ja) Super Frelon 」
[4]China Defense Blog「071 LPD to the Gulf of Aden.」(2010年3月27日)
[5]中華人民共和国国防部公式サイト「中国海军新型气垫艇首次亮相深蓝」(2010年7月5日)
[6]銀河「列阵海空-中国海军071型综合登陆舰:071型综合登陆舰的技术特点」(『舰载武器』2019.01/中国船舶重工集团公司/30〜39頁)33〜34頁
[7]銀河「海风怒雷-中国海军两栖攻击舰上的舰载机 – 中国海军两栖攻击舰载机的选型」(『舰载武器』2019.02/中国船舶重工集团公司/19〜34頁)26〜29頁
[8]銀河「海风怒雷-中国海军两栖攻击舰上的舰载机 – 中国海军两栖攻击舰载机的选型」(『舰载武器』2019.02/中国船舶重工集团公司/19〜34頁)31〜32頁
[9]大旗網「我軍直八救護型大型直昇機首次曝光」(2008年9月6日)

エアワールド1993年12月別冊 世界軍用機年鑑1993〜94(エアワールド/1993年)
航空ジャーナル別冊 世界の軍用機1978(航空ジャーナル社/1977年)
世界の艦船別冊 中国/台湾海軍ハンドブック 改定第2版(海人社/2003年)
航空知識2006年5月号(航空知識雑誌社/2006年)「旋翼之路-試飛編・中国直昇機研制試飛掲秘」(杜韮・威長江)
現代艦船2008-02B(中国船舶重工業集団公司/2008年)「中国海軍航空兵族譜之八-直昇機簡史」(老畢)
航空世界2005年10月号(航空世界雑誌社/2008年)「風虎雲龍-中国大型直昇機之路」
Chinese Defence Today「Zhi-8 Transport / SAR Helicopter」
Chinese Military Aviation「Helicopters〜Z-8A/K/KA/KH Super Frelon」
Global Security
中国航空工業第二集団公司公式サイト
中国武器大全
昌河飛機工業集団公司公式サイト
航空世界

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