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性能緒元口径 | 7.62mm×39 |
全長 | 1,025mm |
銃身長 | 520mm |
重量 | 3.87kg |
装弾数 | 20発 |
ライフリング | 4条右回り |
63式アサルト・ライフルは56式セミオートマチック・ライフルと56式アサルト・ライフルの長所を取り入れた新型ライフルとして中国のNORINCOが独自に開発し、1963年に完成した。その存在は米軍のM14ライフルに相当する。全体的な形は56式セミオートマチック・ライフル(SKS)に似ているが、トリガー・ガード部にセレクターがあり、セミオートマチックだけでなくフルオートマチックでも射撃できる。これにより56式セミオートマチック・ライフルと比べて大幅に歩兵火力を増強できた。フルオートマチックに対応するため容量の多い20連発のマガジンを装備している。セミオートマチックのみのモデルも生産されている。63式の構造は単純で簡単なレクチャーで使用することができ、生産性も極めて高い。
63式は部隊で概ね好評だったが、文化大革命の混乱時に生産されたものは粗製濫造の不良品が多く、暴発事故が絶えなかったという。このため1978年に一時生産が中止された。その後幾つかの改良が施されて生産が再開され、改良型63式の性能は射撃精度などの点で56式アサルト・ライフルより上だった。ただ全長が長いため、森林地帯や屋内戦闘では56式アサルト・ライフルの方が好まれたという。1981年に新型の81式アサルト・ライフルが採用されてから63式の生産は中止され、軍現役からも徐々に退き民兵組織などで使用されるようになった。63式は100万挺以上が生産されアルバニアなどにも輸出されている。アフガニスタンでは現在でも63式の現地バージョンが生産されているようだ。