▼AK-176Mを搭載した
037-II型ミサイル艇5番艇「連江」
口径 | 76.2mm |
砲身長 | 60口径(正確には59口径) |
砲身数 | 1門 |
砲弾重量 | 6.8kg |
初速 | 900m/s |
発射速度 | 120発/分 |
射程 | 15,500m(最大)、11,000m(対水上)、7,000m(対空) |
旋回範囲 | 360゜ |
俯仰範囲 | +85゜ |
マウント重量 | 16.5t |
旧ソ連(現ロシア)で開発された中口径速射砲。1977年に制式化され、1979年から生産が開始。ソ連海軍ではミサイル艇や哨戒艇など小型艦艇の艦砲として広く用いられた。生産はゴーリキー市(現ニージニー・ノヴゴロド市)で行われた。発射速度の高さが特徴で発射モードは毎分30発、60発、120〜130発の3種類から選択が可能。ただし120発/毎分での射撃後は25〜30分の砲身冷却時間が必要となる。砲身の冷却は水冷式。
砲の管制はMP123-02射撃統制システムによって行われる。このシステムはMR-123(NATOコード:Bass Tilt/バス・ティルト)射撃指揮レーダー及び光学(TV)・レーザー照準装置により構成される。有効範囲は通常45km、ECM環境下で30km。システム全体の重量は5.1t。
中国海軍で初めてこの砲を搭載したのは、
037-II型ミサイル艇(ホウチェン型/紅箭型)の774号艇である。774号艇での試験でAK-176は高い発射速度、良好な整備性・信頼性、自動化された砲システム、高い命中精度など、さまざまな優れた要素を有する中口径艦砲であることが確かめられた。
中国では1990年代からAK-176Mの国産化作業を開始して、2003年にPJ-26として制式化している。
【参考資料】
[1]艦載兵器ハンドブック改訂第2版(海人社)
[2]NavWeaps
[3]Chinese Defence Today
[4]International Assessment and Strategy Center「Research IDEX 2007 Showcases Chinas Productive Weapons Secto」
[5]中華網
[6]海军360「H/PJ38型单管130mm舰炮」
[7]江畑謙介「中国に輸出されるソブレメンヌイ級駆逐艦」(『軍事研究』1999年11月号/ジャパン・ミリタリー・レビュー)65〜81ページ
[8]アンドレイ・ポルトフ『世界の艦船2010年12月号増刊(NO.734) ソ連/ロシア巡洋艦建造史』(海人社/2010年)129〜131ページ
[9]MDC軍武狂人夢「杭州級飛彈驅逐艦」
[10]多田智彦「特集・中国海軍-ウエポン・システム」(『世界の艦船』2013年1月号/海人社)90〜95ページ
[11]海军360「H/PJ-87式单管100毫米舰炮」
[12]MDC軍武狂人夢「旅洋-I級導彈驅逐艦」
[13]梅野和夫『世界の艦載兵器-砲煩兵器編』(光人社/2007年)168〜172ページ
[14]MDC軍武狂人夢「052D導彈驅逐艦」
中国海軍