日本周辺国の軍事兵器 - 946A型潜水艦救難艦(ダードン型/大東型)



946A型潜水艦救難艦(中国語では946甲型近海潜水救生船)は1978年に就役した946型潜水艦救難艦(ダージョウ型/大周型)の改良型で、東海艦隊向けに1隻が建造された[1][2]。NATOコード名はDADONG class(ダードン型/大東型)。

946A型の建造は946型が就役してから約半年後の1978年9月に行われた「946甲型救生船設計審査会議」において検討され、上海の滬東造船廠が建造を担当、艦番号「J-304」を付与することなどが決められた[2]。広州で建造された946型とは異なり上海の滬東造船廠が建造を担当したのは、964A型の配備先が東海艦隊になるので同じ管轄区域内の造船所で建造した方が就役後の改修や整備などで有利なため。同艦は1986年12月に海軍に引き渡されている[2]。

同艦の基本的な構造は946型に準じているが、艦形がやや大型化しており排水量は400t増加している。船体後部にサルベージ用の大型クレーンを装備しており、艦橋手前にも中型クレーン1基を装備する[3]。そのため946型では艦橋直前に配置されていた37mm連装機関砲は装備されていない。自衛用火器として上部構造物の前端部と後端部に61式25mm連装機関砲を合計4基搭載している。

946A型は就役後に艦番号を「J-304」から「東救304」に変更している[2]。

性能緒元
満載排水量1,500t
全長82.0m
全幅11.0m
喫水2.7m
主機ディーゼル(7,400hp)2基2軸
速力18kts
乗員150名

【兵装】
近接防御火器61式25mm連装機関砲4基

【電子装備】
航海レーダー756型1基

同型艦
1番艦J-304→東救304Dōngjiù304上海滬東造船廠で建造、1986年12月海軍に引渡し東海艦隊所属

【参考資料】
[1]Jane's fighting ships 2007-2008 (Jane's Information Group)148頁。
[2]鼎盛军事「946型近海潜水救生船(南救502、北救137、东救304)」(2007年6月5日)
[3]中国軍艦博物館「ASR/大東級1+3艘: J304」

946型潜水艦救難艦(ダージョウ型/大周型)
中国海軍