日本周辺国の軍事兵器 - 9M38ウーラガン艦対空ミサイル(SA-N-7ガドフライ)



性能緒元
全長5.55m
直径40cm
重量690kg
弾頭重量70kg(HE)
最大速度850m/s
射程30km
誘導方式セミアクティブ・レーダー誘導
装備機種ソブレメンヌイ級駆逐艦(956型)

9M39ウーラガン(NATOコード:SA-N-7 Gadfly/ガドフライ)はロシア(旧ソ連)が開発した中距離対空ミサイルで、陸軍用の9K37 BUK-1M(NATOコード:SA-11 Gadfly/ガドフライ)の艦載版である。ロシア名のウーラガンは「疾風」の意。外観はアメリカのスタンダードMR対空ミサイルに似ており、誘導方式も同じセミアクティブ・レーダー誘導だ。陸海共同の開発は1970年代初めにスタートし、海軍版は1981年からカシン級駆逐艦プロヴォルヌイでテストされた。単装の発射機もアメリカのMk13(スタンダードMRの発射機)に似ている。管制レーダーはMR-90オリェーフ(NATOコード:Front Dome/フロントドーム)で、ソブレメンヌイ級には6基装備されているため6目標まで同時に処理できる。

中国海軍では、ソブレメンヌイ級の前期購入艦(956型)2隻に搭載されている。本級の導入で、中国海軍は長年の検案であったエリア・ディフェンス艦を手に入れる事に成功した。

【参考資料】
世界の艦船(海人社)
艦載兵器ハンドブック改訂第2版(海人社)

【関連項目】
ソブレメンヌイ級駆逐艦(現代級/956型)

中国海軍