日本周辺国の軍事兵器 - J-8FR偵察機(殲撃8FR/JZ-8F/殲偵8F)






JZ-8Fは、J-8F戦闘機をベースに開発された戦術偵察機型である。JZ-8FのほかにJ-8FRという名称も使用されている。

胴体下面に偵察用ポッドを吊り下げたJ-8R偵察機(殲撃8R/JZ-8)とは異なり、JZ-8Fは胴体下部の23mm機関砲を撤去してコンフォーマル式ポッドを設けて偵察用機材を搭載している。そのため、飛行性能を比較的損なうことなく偵察活動を遂行する事が可能。搭載機材の詳細は不明であるが、J-8RのKA-112Aよりも能力向上が図られていると見られる。その他の外見上の特徴としては、垂直尾翼に通信用と見られる2本のアンテナが装着されている点がある。

JR-8Fは、機首右部に空中給油用ブロープが装着されており、長距離偵察時には空中給油を受ける事で航続距離を延伸する事ができる。エンジンをWP-14A(渦噴14A)に換装したとの説があるが、現時点ではエンジン換装の確実な典拠は見出されていない。

JR-8Fは、既に戦術偵察機部隊への限定配備が開始されており、今後旧式化が進むJ-8Rを更新していくものと思われる。

【参考資料】
China Defense Blog「JZ-8F」(2009年4月13日)
Chinese Military Aviation「Surveillance Aircraft-JZ-8F Finback」
Chinese Military Aviation「J-8FR Finback 」(2009年9月24日閲覧)

【関連項目】
J-8II戦闘機(殲撃8B/F-8II/フィンバックB)

中国空軍