従来の韓国軍の主力装甲車K200(KIFV)?の兵装は12.7mm及び7.62mmの機関銃だけであり、敵装甲車や戦車への攻撃力は無かった。しかしK21は大幅に火力が強化され、韓国S&T重工業製の70口径40mm機関砲(ボフォース社製のコピー?)1門と同軸の7.62mm機関銃を装備しており、装甲車はもちろん低空のヘリコプターへの攻撃も可能になっている。40mm機関砲はスタビライザが備えられ昼夜間射撃管制システムと連動し、APFSDS(Armor Piercing Fin Stabilized Discarding Sabot:装弾筒付翼安定徹甲弾)のほかPFHE弾(Pre-Fragmented High Explosive:近接信管付高性能榴弾)など各種弾薬を発射できる。この機関砲の最大射程は4,000mで砲口初速はHE弾の場合1,005m/s、APFSDS弾の場合1,400m/sに達し、アメリカや中国、日本の歩兵戦闘車が装備する機関砲よりも威力が大きい。発射速度は毎分300発。車長は砲手とはそれぞれ別に捜索・照準装置を砲塔天井部に持っており、これによりハンター・キラー能力を有しているようだ。砲塔左側面には対戦車ミサイルの連装発射器が装備されている。この対戦車ミサイルは韓国国産で性能の詳細は不明だが、イスラエル製のスパイク対戦車ミサイルをベースに開発されており、タンデム式成形炸薬徹甲弾頭を持つ射程4,000m級の光学有線誘導型ミサイルになるという。
K21には高度なベトロニクス(Vetronics:車輌用電子機器)が搭載される予定。多数の多用途情報ディスプレイが車内に装備され、LRF(Laser Range Finder:レーザー測距器)やデジタル弾道計算機からなるFCS(Fire Control System:火器管制装置)やGPS(Global Positioning System:全地球測位システム)、INS(Inertial Navigation System:慣性航法装置)、自動故障診断装置、味方の車輌間や指揮所との間でリアルタイムに情報をやり取りするIVIS(Inter-Vehicular Information System:車輌間情報システム)などと連動する。また内蔵型の訓練シミュレーターが装備され、実弾射撃を行わずに訓練する事が出来るという。