日本周辺国の軍事兵器 - PL-10空対空ミサイル(霹靂10)



性能緒元
全長3.69m
直径20cm
重量220kg
最大速度M4.0
射程15km
誘導方式セミアクティブ・レーダー誘導
装備機種J-8II戦闘機(殲撃8B/F-8II/フィンバックB)

PL-10セミアクティブ・レーダー誘導空対空ミサイルはJ-8B要撃戦闘機用として、1970年代後半から開発がはじまった[1][2]。PL-10の開発はHQ-61地対空ミサイルの開発を行った上海機電第二局(現在の上海航天技術研究院)で行われた。これは、HQ-61地対空ミサイルの開発で得られた技術をPL-10の開発に転用することが目的であり、セミアクティブ・レーザー誘導システムなどの技術が活かされている。1982年からH-5爆撃機を改造したミサイル発射実験機に搭載してテストされた。続いて1986年にはJ-8Bに搭載されてテストが行われ、1988年に制式化された[2]。

PL-10は中国で初めて国内開発に成功した中射程AAMであったが、その性能は中国空軍を満足させるものではなかった。そのためPL-10の生産計画は、より高性能なPL-11(霹靂11)の開発計画に譲る形で中止された[1][2]。

【参考資料】
[1]中国武器大全「中国霹雳11中距空空攔射導弹」
[2]Chinese Defence Today「PL-10 Medium-Range Air-to-Air Missile」(当該ページは現在削除されている。Internet Archiveで確認。)

中国空軍