日本周辺国の軍事兵器 - R-73空対空ミサイル(中国)



性能緒元
全長2.90m
直径17cm
重量105kg(R-73M1)/115kg(R-73M2)
最大速度M2.5
射程20km(R-73M1)/30km(R-73M2)
誘導方式全方位赤外線誘導
装備機種J-11戦闘機(殲撃11/Su-27SK/Su-27UBK)
 Su-30MKK/MKK2戦闘機(中国)
 J-10戦闘機(殲撃10/F-10)

R-73はロシアのスペツテクニカ社が開発した第5世代の赤外線誘導短射程空対空ミサイルである。中国は1992年にSu-27の第1期分を購入した時に、同時にR-73も購入した。このミサイルの導入によって中国戦闘機の格闘戦能力は飛躍的に向上したと言われている。

R-73はシーカーとSHCH-3UM-1ヘルメット装着目標指示装置を連動させる事により、ミサイルの照準軸から目標が外れていても、60〜120゜の範囲内で目標をロックオンできるオフボアサイト能力持つ世界で初めての空対空ミサイルである。R-73の誘導方式はそれまでのIRAAMと違い赤外線画像認識誘導であるため、フレアなどの妨害措置に対しても惑わされる事なく目標を追尾する事が可能だ。また推力偏向方式により急激な方向転換ができ、この素晴らしい機動性と誘導方式により航空機だけでなくAMRAAMのようなミサイルまで迎撃することが可能と言われている。

情報によれば中国はR-73のライセンス生産権を獲得しPL-13として量産を始める予定というが、実際にそういった計画があるかどうかは不明だ。

【参考資料】
戦闘機年鑑2005-2006 (青木謙知/イカロス出版)
Chinese Defence Today

中国空軍