日本周辺国の軍事兵器 - SY-1艦対艦ミサイル(上游1/FL-1)





性能緒元
全長6.55m
直径76cm
重量2,095kg
弾頭重量510kg(HE/核)
最大速度マッハ0.85
射程50km
誘導方式アクティブ・レーダー誘導(終末時)
装備機種 

中国は1959年に旧ソ連(ロシア)からP-15 Termit(SS-N-2 Styx)対艦ミサイルの供与を受けた。それを1967年から中国でコピー生産したのがSY-1である。SY-1は江滬級フリゲートや小型ミサイル艇に搭載され、また様々な派生型が開発された。

P-15 Termit(SS-N-2 Styx)は第3次中東戦争中の1967年10月、世界で初めて実戦で艦艇を撃沈した対艦ミサイルとして有名である。動力は液体ロケットで100〜300mの高度を亜音速で巡航し、終末期には装備しているアクティブ・レーダーで目標を補足し急降下して突入する。従って現在では迎撃が比較的に容易で、事実1973年の第4次中東戦争では、アラブ側の発射したP-15はイスラエル側の迎撃やECMによって全く戦果をあげる事が出来なかった。しかし非武装の補助艦艇や民間船舶にとってはその巨大な弾頭(ハープーンの約2倍)も相まって、今でも脅威である事に変わりはない。

制式名輸出名NATOコード名タイプ 
SY-1(上游1)FL-1(飛龍1)CSS-N-1 Scrubbrush旧ソ連製P-15のコピー液体燃料ロケット
SY-1A(上游1A/甲)  SY-1の改良型液体燃料ロケット
HY-1(海鷹1) CSS-C-2 SilkwormSY-1の改良型液体燃料ロケット
HY-1A  HY-1の改良型液体燃料ロケット
SY-2(上游2)FL-2(飛龍2)CSS-N-3 SeersuckerSY-1の改良型固体燃料ロケット
HY-2(海鷹2)C-201CSS-N-5 SabotSY-2の改良型固体燃料ロケット
HY-2A  HY-2のIR誘導型固体燃料ロケット
 FL-7(飛龍7) SY-2の超音速型液体燃料ロケット
HY-4(海鷹4)C-401CSS-C-7 SadsackHY-2の射程延伸型ターボジェット
XW-41  HY-4の巡航ミサイル型ターボジェット
YJ-6(鷹撃6)C-601 HY-2の空中発射型固体燃料ロケット
 C-611 YJ-6の射程延伸型 

【参考資料】
艦載兵器ハンドブック改訂第2版(海人社)
Chinese Defence Today
中国武器大全

【関連項目】

中国海軍