便衣兵論議
  1. 「便衣兵狩り」とはなんだったのか
  2. 南京に便衣兵(ゲリラ)はいなかった
  3. 兵民分離は兵士の殺害を合法化しない
  4. 「便衣兵」も捕虜として扱わなければならない
  5. 無裁判処刑を合法とする慣習はなかった+結論

否定派の主張

私服で戦うゲリラは国際法違反であり、便衣兵作戦自体が犯罪行為にあたる。南京には国際法違反の便衣兵が多数、潜伏していた。

反論

上記主張は論争初期の田中正明氏以来、ほとんどすべての否定論者に共有されている。しかし、南京城内の敗残兵が、「便衣兵作戦」というものを計画していたとか、城内で日本軍が私服による戦闘行為に遭遇したという一次資料はない。

「便衣兵」とは、日中戦争当時の用語では「便衣隊」という。
「便衣」とは平服という意味であり、「便衣隊」と呼ばれるものには
1.一般市民が武器を取って抵抗するもの
2.軍隊が一般市民に偽装して作戦を行うもの
の2種類がある。

当時の国際法では、敵軍が突然侵入してきた場合に一般市民が武装して抵抗することは許されている(ハーグ陸戦規約第2条)。軍人が市民の服を着てはいけないという国際法はないが、軍隊が一般市民を装って敵を安心させて攻撃することは禁じられている。(ハーグ陸戦規約 第23条ロ号)

南京城内の「便衣兵」とは、一般の兵士が逃げ場を失い、日本軍に捕獲されても殺されると考えて、軍服を脱いで、市民に紛れ込もうとしたものであった。ひとまずは命が助かりたいための処置であり、計画的に実行された形跡はない。また、実際に「便衣隊」としての交戦行為が行われた記録もない。

南京城内には「便衣の兵士」はいたが、「便衣隊の隊員である兵士」はいなかったと考えられる。

信夫淳平『戦時国際法講義2』

「便衣隊とは−−、交戦者たるの資格をみとめざる常人にして自発的に、又は他の示唆を受け、敵兵殺害又は敵物破壊の任に当る者を近時多くは便衣隊と称する。」

http://members.at.infoseek.co.jp/NankingMassacre/a...
ハーグ陸戦規約

【第2条】(群民兵)
 占領せられさる地方の人民にして、敵の接近するに当り、第一条に依りて編成を為すの遑なく、侵入軍隊に抗敵する為自ら兵器を操る者か公然兵器を携帯し、且戦争の法規慣例を遵守するときは、之を交戦者と認む。

【第23条】(禁止事項)
 特別の条約を以て定めたる禁止の外、特に禁止するもの左の如し。
ロ 敵国又は敵軍に属する者を背信の行為を以て殺傷すること

http://www1.umn.edu/humanrts/japanese/J1907c.htm
奥宮正武『私の見た南京事件』p60
※戦史家、元海軍航空参謀、当時海軍大尉として南京攻略戦に参加

 私の知る限り、彼らのほとんどは、戦意を失って、ただ、生きるために、軍服を脱ぎ、平服に着替えていた。したがって、彼らを通常いわれているゲリラと同一視することは適当とは思われない。

http://nagoya.cool.ne.jp/whitecray/doc_okumiya.htm...

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