南京事件FAQ - 通州事件で相殺はされない

否定派の主張

南京大虐殺ばかりが問題にされるが、通州事件こそ中国が日本人にしかけた大虐殺である。

反論

日本は満州国をでっち上げたあと、満州と中国の境界付近の通州に「冀東防共自治政府」という傀儡政権を作った。そこで中国に対する密貿易を公然と行い、アヘンを輸出してボロもうけをしていた。しかし1937年7月に盧溝橋事件が起こったあと、中国人意識に目覚めた保安隊の一部が決起し、在留日本人を襲い、約200人を惨殺した。

この事件は日本にとっては飼い犬に手を噛まれたも同然であり、しばらくは新聞発表を伏せたほどであった。この後、「冀東防共自治政府」の殷汝耕主席は日本に陳謝し被害者に賠償して、この事件は決着する。
日本の新聞はあとになって「中国人部隊」がやったと事実関係の一部を伏せて発表し、日本人の反中国感情を煽った。このため、南京戦に加わった将兵の中には通州事件の仇をとったという者さえいた。

この通州事件を南京事件と対比させる者がよくいるが、通州事件は日本が作った傀儡政権の兵士の暴走であり、中国政府とは無関係である。南京事件は日本の正規軍による大虐殺事件であり、南京事件とは決して相殺すべきものではない。
また、通州事件は当事者である傀儡政権が陳謝と個人賠償をしてけりがついているが、南京事件の当事者であった日本軍と日本政府は事件について陳謝も個人賠償もしてはいない。その点でも二つの事件の性質は異なっている。

資料 通州事件への視点
http://www.geocities.jp/yu77799/tuushuu/tuushuu1.h...

アヘン貿易と密貿易について
・信夫信三郎氏「聖断の歴史学」
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・江口圭一氏「十五年戦争研究史論」より
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情報操作について
・信夫信三郎氏「聖断の歴史学」より
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補償、謝罪について
・「東京日日新聞」昭和12年12月25日
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