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或る捜査官に至る病

575 名前: 名無しさん@ローカルルール変更議論中 [sage] 投稿日: 2009/01/20(火) 20:13:22 ID:UuNL4MlX

ふらーり、すいません私事の影響で、いつもの時間帯に投下できないため、
ちょっと早めの今時に、賑やかしで投下させてくださいな

小学3年生の時点で、幼馴染と紹介しているところに矛盾が
あれ、なんだろう扉の外がピンク色に光って……今の発言はワスレテクダサイ

フェイなの前提の小話です、あまり気にしないでください
さりげなく自然にザフィーラが混入されています、お気をつけください

行間に初詣で風邪を貰って正月休みを全部潰したあげくに、
足の小指を箪笥の角に紫色になるほど全力全壊でぶつけた私の
逝き場の無い怨念が込められています、呪われてください

呪いから逃れるためには、風邪をひいて箪笥の角に紫色になるまで足の小指を
ぶつけまくるとイイらしいよ、レッツトライ♪




576 名前: 或る捜査官に至る病 [sage] 投稿日: 2009/01/20(火) 20:18:19 ID:UuNL4MlX


事件現場の中空に、浮かべたパネルを叩いていれば、気がつけば随分と指先も悴んで、
白い息を吐きかけながら、一息、視線を回してみれば、見慣れた金色が目に入った。

フェイトちゃんの周りには、普段通りに青きフカフカ毛皮が寄り添って、
烈火の暖房器具シグナムと、烈火の人型懐炉アギトの姿も見える。

対して私の周りを見渡せば、苔むした冬のプールの如く寒々しい緑色の湖の騎士に、
蒼天をゆく高度1000mあたり気温は6度下がる計算の祝福の風。

「さ、差別や……なんやようわからんけど、誰かに思い切り差別されとる気がする!」

そうや、過去の事例を検証してみても、例えばJS事件。

私こと、八神はやて > ロングアーチ > ほぼ壊滅 > テラオーバーワーク
なのはちゃん > スターズ小隊 > 一人残らず病院送り > 後遺症有り
フェイトちゃん > ライトニング小隊 > 無傷 > 家族と友達が増えました

「ほら、あきらかにおかしいやろ!」

「何と言いますか、主やテスタロッサの生き様の如き戦果ですね」
「気づいたら駄目ですよ、はやてちゃん、立ち直れなくなりますから」
「こうして考えると教導隊に行ったヴィータ、すごく危なくない?」

沈思黙考。

「ふぇふぇふぇフェイトちゃん、ティアナが独り立ちしたら、執務官補佐が要るやろ」
「とりあえず、まずは次元航行部隊に出向させるように手配するべきでしょう」
「映話繋がりました、ヴィータちゃん、何も聞かずに即座に長期休暇を申請しなさい」
「おお、おい、ロード、やめてくれよ、そんな急にか、家族が減る、減るなんて」
「落ち着くですアギト、まだヴィータちゃんは死んでいません!!」

「わあどうしようこのヒトたち」
「ておあー」

ザクザクと、百舌の速贄の如く微笑ましく垂れ下がるあったか家族におぬれザフィーラ、
お願いですから仕事してくださいと、なんか検死の人とかにツッコまれた冬の出来事。





577 名前: 或る捜査官に至る病 [sage] 投稿日: 2009/01/20(火) 20:19:11 ID:UuNL4MlX


『或る捜査官に至る病』



「井戸がえの夢を見たんだ」

フェイトちゃんおかえりなさいってなにをいってるの
せっかくだから出オチっていうものに挑戦してみたんだ
フェイトママあったかーいヴィヴィオつめたーい

いや、あきらかに熱があるだろう、というのは誰の言葉だったのか。

気が付けば布団の中から、見慣れた天井、広くて遠くて狭くて近い。
鼻先を掠めるように近い気がして手を伸ばしてみたものの、触れない。

「これが……天井――ッ!」

それは、壁と言うにはあまりにも高すぎた。
大きく、ぶ厚く、白く、そして、大雑把すぎた。

それは正に、うん、天井だ。

「他の何だと言いたいのか」

思考が口から垂れ流しになる様を受けて、随分とやられているなぁと想到する。
最近忙しかったから、とか口にしようとした時点で、視界が歪んで回りだす。

駄目だ、重症だ。

胸元を指で引き、汗の香りを外気に馴染ませれば、するりと冷たい空気が身体に纏いつき、
記憶の中の制服姿から、寝巻きに着替えさせてもらっていた事に気がついた。

「……下着が無い」
「楽しそうに脱がして懐に入れていたな、労働の対価なのとか言いながら」

対価としては、安いんだろうか、高いんだろうか。
とりあえず、使用が終わったら洗濯しておいて欲しい。

「身体中の、いたる所にキスマークがついています」
「脱がしている最中に盛り上がっていたな、そういえば」

言われてみれば、どことなく火照る身体の其処彼処から、指先の感触を思い出す。
まあ何はともあれ、風邪が伝染るような事態になってなければいいけど。

「………あと、何故ザフィーラと同衾しているのでしょう」
「………………………聞きたいか?」

普段はフカフカな青い毛皮が、何処と無く何かしらパリパリとした固まり方をしている。
何があったのか尻尾の先が焦げていて、首周りなど数点の毛皮が少し、毟りとられている。

あと、歯型のついた青い背中に、容赦無く涎を垂らした形跡も見て取れた。




578 名前: 或る捜査官に至る病 [sage] 投稿日: 2009/01/20(火) 20:19:49 ID:UuNL4MlX

「本当に、聞きたいか?」
「ごめんなさい結構です、ごめんなさい反省しました」

平身低頭。

突き上げたお尻から反らせた背骨が、揮発した汗に体温を奪われ、心地好い。
そのままにずるずると崩れ落ち、ベッドから転がり落ちる寸前に毛皮に支えられた。

寝ていろと、心遣いを断って、しっかりと背中に正座する。

「………………………………」
「………………………………」

てこてこと、寝室から洗面台へと移動をはじめた私(ライダー形態)の視界の隅に、
居間の床、ホットカーペットの上で転寝をする母娘の姿が紛れ込んだ。

炬燵の上には、林檎や蜂蜜や生理食塩水などが乗っている。

眺めたままにフェイトライダーBパーツの首元をモフると、意を汲んでくれたのか、
手近なシーツを咥えて二人の上にと、かけてくれたので、お礼にモフっておく。

心配をしてくれていたのだろう、いろいろと看病をしてくれるつもりなのだろう。
とりあえず、長葱とワセリンは炬燵の上からどけて隠しておく事にする。

そんな痛ましげな表情の母娘の寝姿を眺めていると、不謹慎だけど、嬉しい。

だから、あまり見る機会の無い光景が、あまりにも自然にそこにあったものだから、
生まれてきて良かったなぁとか、普段は考えないような思考も自然に出てきてしまって、

「……あれ?」

熱に浮かされているせいか涙腺が緩んだか、ほろりほろと零れるものがある。
頬を伝って顎から落ちて、瞬く間に受け止める両手を濡らし尽くす。

ああ、

どうして世界は時として、こんなにも優しい場所に変化するのだろう。

そんな唐突に高熱で戯言を並べ立てながら、ぼろぼろと、泣き崩れて動けなくなった
私をてこてこと、ザフィーラがナチュラルに洗面所へと運んでくれた。





579 名前: 或る捜査官に至る病 [sage] 投稿日: 2009/01/20(火) 20:20:24 ID:UuNL4MlX


(余談)



素敵なス、スープ、たっぷり、み、緑。
熱いおな、鍋で、まま待ってるよ。

「アギトちゃんの薬湯を参考にしてみたんです、主に色を!」
「他のところを見習わんかああああぁぁ!!」

冷え込みの厳しい冬の最中に、放射冷却現象あたりに闇討ちされたタヌ、八神はやて。
そんな病み臥した野生動物に、手厚い看護をくらわせようとする医務官の姿がある。

逃げられない、もはや逃げようだけの体力など欠片も、逃げられない。

「大丈夫ですよ、ほら、ちゃんとヴィータちゃんたちにも、味見してもらいましたし」
「あたし、はやてのために特急天使になるんだ!」

手遅れだった。

「あああああヴィータ気をしっかりいいいいぃぃ!!」

見れば畳に直立不動の姿勢のままに、横たわっているのは烈火の将。
指先に緑色で残されたダイイングメッセージには、しゃまるが。

恐らくはシャマル、シャマルラ、シャマルガと、
段階を踏んで破壊力が上がって行くのだろう。

「うふふ、やっぱりはやてちゃんは私の魔物ですね」
「よ、寄んな触んな、う、上にも乗せんなあああぁあぁぁ!!」
「そう、そのまま飲み込んで私の隠喩的な意味でのクラールヴィント……」
「アーーーーッ!」

誰が飲まずにいられよか。

(終)




580 名前: 或る捜査官に至る病 [sage] 投稿日: 2009/01/20(火) 20:20:52 ID:UuNL4MlX


あとがきー

え、スバルはJS事件で怪我らしい怪我はしていないって?

鉄の塊で意識トンで走馬灯が見えるまで何回もブン殴られたら、
検査入院ぐらいはするんじゃないのかなぁとか適当に補間よろしく
2010年02月11日(木) 02:01:32 Modified by ami_solger




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