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465 :名無しさん@秘密の花園 [sage] :2008/03/05(水) 14:53:50 ID:ynldDGiT
466 :名無しさん@秘密の花園 [sage] :2008/03/05(水) 14:54:19 ID:ynldDGiT
467 :名無しさん@秘密の花園 [sage] :2008/03/05(水) 14:55:15 ID:ynldDGiT
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469 :名無しさん@秘密の花園 [sage] :2008/03/05(水) 14:57:59 ID:ynldDGiT
470 :名無しさん@秘密の花園 [sage] :2008/03/05(水) 14:58:56 ID:ynldDGiT
471 :名無しさん@秘密の花園 [sage] :2008/03/05(水) 14:59:49 ID:ynldDGiT



突然だけどギンフェイ投下します



その時は、誰が仕組むでもなく訪れた。
フェイトさんと二人きり。フェイトさんはもちろんだが、私も最近は仕事が忙しい。
『ナンバーズ』同じ戦闘機人として彼らに色々教えたりしている。
「あぁ!? あんたはハチマキの姉!?」などと警戒されたことは随分前のことで、
今ではすっかり打ち解けて、私の講義に耳を傾けてくれるようになった。
「うへへ…ギンガさん今日もいいお尻っスね!」
「私には無いものだ。胸を触っても良いだろうか?」
うん…。そこそこ頑張ってます。

まぁ、私の仕事はさておき、フェイトさんと二人きりだ。
きっとこれは神様がくれたご褒美に違いない。生きてて良かった。

「…と、まぁ、ティアナは頑張ってくれてるよ」

おっと、なんということですか!
フェイトさんがお話してくれているのに私ったら…
「ティアナは真面目な子ですからね」
慌てた様子を見せないように返事をする私。
(ごめんなさいフェイトさん!)と心の中で謝る。

「そうだね」ニコッと笑ってフェイトさんは続ける。
「それでね、なのはがね……」

あぁ…。まただ…。
フェイトさんのお話にはよく出てくる名前「なのは」…さん。
二人は小さいころから仲良しで、いつも一緒にいたみたい。
なのはさんのお話をしているときのフェイトさんはなんだか幸せそう。
フェイトさんの笑顔は大好物(おかず的な意味で)ですけど、正直私にとってはあまり嬉しい話題ではない。
嫌な女かも知れないけど、聞いてても胸が苦しくなるばかりで…。

突然だが、私はフェイトさんが好きだ
その想いが強すぎたのだろうか、つい、本当に無意識で言ってしまった…

「フェイトさんは、なのはさんと付き合ってるんですか?」
「え!?」
フェイトさんの驚いたような声でハッと気づく

何を言ってしまったんだろう…
でも後悔後で立つ……じゃなくて先に立たずだ
言ってしまった言葉は戻らない

「どうなんですか?」
何を血迷ったかもう一度訊いてしまう。
主語がないが、そこがわからないフェイトさんではない。


「つ、付き合ったりはしてないよ。仲は良いけどね」
「そうなんですか!?」
正直驚いた。絶対に付き合ってるものだと思っていた。
いや、これは私だけではないだろう。

「うん…」
驚いて声が大きくなってしまった私に小さく返事をするフェイトさん
わずかだけど見せた悲しい表情

一瞬でも喜んだ私は愚かだったと気づく。
悲しい顔をした理由。そんなものスバルでも分かる
フェイトさんはきっと、なのはさんのことが…
だとしたら、私はとてつもなく失礼なことを言ってしまったことになる
(あーもう! 私のバカ! 死んじゃえっ! う●こ!!)

自分の浅はかさを嘆いていると、フェイトさんは意外な質問をしてきた。

「ギンガはなのはが好きなのかな?」

「と、とんでもございませんです!!」
突然の質問にわけのわからない敬語…のようなもので返してしまう。

なんてことだ…。
フェイトさんに失礼なことを言った挙句、なのはさんを狙うライバルだろ勘違いされてしまった
この世には聖王も仏もいないのだろうか?

「そうなんだ」
ニコッと笑うフェイトさん。
ライバルが一人消えて、つい喜びを隠しきれなくなってしまうフェイトさん
写メ撮りたかった……。
ダメだ。いまだかつてない悲しくも悲惨な(ほとんど自業自得)出来事に頭がおかしくなってきた

「じゃあ好きな人はいる?」
フェイトさんが私に問いかけた。
  『フェイトさんが好きです!』
…なんて即答するほど度胸があるわけもない
それに、さっきあんなやりとりをしてしまったばかりだ。なおさらできない。

「す、好きな人はいますけど…」
と、若干顔の火照りを感じながら小さな声で返事する私。

でもどうしたんだろうフェイトさん…
フェイトさんとこういう話をするのは初めて……って、私が話題を振ったんだっけ…
きっと私が恋に悩んでいると気を使ってくださったのでしょう
さすがフェイトさんお優しい。美人。カッコいい。お嫁にしたいランキング第一位。

「どんな人?」

どんな人って…
目の前にいる金色の髪をした綺麗な人
強くて優しくて、私の憧れの人
でもちょっぴり抜けてて、可愛い人
と、いくらでも形容できるけども、それを本人に言うのはどうなんだろう…

「ご、ごめんね? 言いたくなかったかな?」
「違います! そういうわけではないです!」
なんということだ!またフェイトさんに余計な心配をさせてしまった…
い、言っても大丈夫ですよね?どんな人か言うだけですもんね。
私の日頃の妄想を自白するわけではないんです
フェイトさんを頭の中で●●●(自主規制)してるとか言うわけじゃないんだから、なんてことはないはずだ。

「そ、その人は…」
「その人は…?」

「綺麗で、強くて…」
「うん」
「でも優しくて、カッコよくて…」
「うん…」
「なんていうか、すごく憧れてて…」
「うん……」
「もうお話できるだけで幸せになれるぐらいなんです」


実際言葉にしてみてわかったことがある。
どれだけ想っていても、なかなか言葉にできないということだ。
もっともっと好きなところがたくさんあったはずなのに、なかなか言葉にできないんだなぁ…

「ねぇ、ギンガ。変な質問してもいいかな…?」
ちょっと俯いたままフェイトさんが私に話しかけてきた。
「なんですか?」
「その人と私だったらどっちが強いと思う?」

その人とフェイトさん?
つまりフェイトさんとフェイトさん?
二人のフェイトさん…
こ、これはなんて素敵な世界なんだ!! 天国があるとするならそこに違いない!!

「ねえ、どっちかな?」
「へ?えっと……ひ、引き分けだと思います…」

私には選べない!だって二人とも素敵なんですもの…///

「へぇ…引き分けか…」
あれ?なんかフェイトさんちょっとだけ怒ってます?

も、もしかして、なのはさんだと勘違いされてるんじゃ?
違うんですフェイトさん!私はフェイトさんの恋路を邪魔するつもりは毛頭ないんです!
引き分け=同じぐらい強い=なのはさん
図りましたね、フェイトさん!!
さりげなく相手を特定してたということですね…?
あーもう! 頭も良いなんて完璧すぎますよ!?


…って、このままじゃダメだッ! このままではフェイトさんの中の私の評価が暴落してしまう!
もともとあんまり関わることが少ないんだから、こんなことではいけない。
最悪、話してくれなくなってしまうかも知れない…
そんなことになったら私はどうしたらいいんだろうか?
フェイトさんFC(非公式)からの会報や、雑誌に載ったフェイトさんを見てハァハァしてるしか道はないのか…?
ヤダヤダ! そんなの!絶対やだぁ!!
たまに会ってケーキとか食べながらお話するぐらいの間柄でいたい!!

「フェ、フェイトさんはどうなんですか?」
苦し紛れにフェイトさんに話題を振る。

「え? 何が?」
「いえ、フェイトさんは好きな人いらっしゃるのかな、と思いまして」
ここで『なのはさん』の名前を出さないのがポイントだ。
そんなこと分かりきってるけど、あえて知らない振り。
フェイトさんの恋の悩みを聞いてちょっとだけ親密になりたいっていうのが本音。
我ながら小さい人間だと思う…
というより、「え? 何が?」って言ったときのフェイトさんがすごく可愛かった…///

「わ、私は…」
はい、なんですか、フェイトさん?
何時間でもお話聞かせて頂きますよ?

「私は全然ダメだね…。振り向いてもらえなくてね…」

…や、やってしまった。
こんな暗い表情をしたフェイトさんは見たことがない。
フェイトさんがそんなに思いつめていたなんて知らなかった。
でも、そんなのは私の都合だ。
”私は無神経な質問をしてフェイトさんを傷つけた”
その事実は変わらない。

「すいませんでした…」
心からの謝罪。自分を責めた。

「ギンガは悪くないよ。私がもっと頑張ればいいだけだからね…」
少し無理して作った笑顔。フェイトさんの優しさが逆に苦しい。

自分を責めているうちに湧いてくるのは、なのはさんへの不満だった
フェイトさんがこんなに想っているのに何故気付かないのか?
ただ自責の念から逃げたくてこんなことを思ってしまったのかも知れない
だけど、その不満も嘘ではない。私だったら…、などと意味のないことも考える。

「せめて気持ちには気づいて欲しいんだけどなぁ…」
ポツリとフェイトさんが漏らす。
きっとフェイトさんのことだから、相手に気を使ってなかなか行動に移せないのだろう。
なんて勝手な決め付けをする。でもきっとハズレてはいないと思う。
私はずっとフェイトさんを見てたから。どんなときも見てたから…

「フェイトさんはもっと積極的に攻めてもいいと思います」
私は無礼を承知で言ってしまう。
「そう…かな…?」
「はい。フェイトさんに好かれて嬉しくない人なんていません。いるわけないです」
「………」
「時にはガンガン攻めないとダメです!」

言ってて笑いたくなる。
自分ができないことを偉そうに人に勧めている。
しかも大好きな人の恋が叶うようにと…
でも、嫌じゃない。フェイトさんには幸せになって欲しいから。
たとえ、その隣にいるのが私じゃなくても幸せになって欲しいから。


「積極的に……」
「そうです。 もういきなり抱き締めるぐらいの勢いで…っ!?」
言いかけた言葉が途切れる。

「こんな感じかな…?」
フェイトさんは言った。
頭の中が白くなる。

「フェ、フェイトさん?」
「抱きしめるって、コレでいいんだよね?」
耳元で囁くように言われる。
「は、はい…///」

自分の顔が一気に赤くなるのがわかった。
体中が熱い…

(き、きっとこれは練習なんだ。なのはさんを抱きしめる練習なんだ…///)
そう思っても心臓の鼓動は早くなるばかり

「も、もう少し強く抱きしめてもいいんじゃないでしょうか…?」
アドバイスっぽく言ったが、もうこれは完全に自分の欲求だ。
幸せになって欲しいとか。自分じゃなくてもいいとか思ってても、
結局、私はフェイトさんの言動や行動に一喜一憂してしまうんだ。
悲しい顔をされたら悲しいし、笑ってくれたら嬉しい。
私以外の人を想って抱きしめられていても、顔は熱くなって、心臓は破裂しそうになるんだ。

ギュッ、と私を抱きしめる腕に力が籠もる。
でもこれは、なのはさんを想う気持ちの大きさ…。
分かってる。でも抱きしめられていることに幸せを感じられた…


……一体どれぐらいフェイトさんに抱きしめられていたんだろうか?
長いような気もしたし、短いような気もした。
時間の感覚なんてなくなってしまうような行為。
だが、それも終わろうとしていた。

「あっ、ご、ごめんね?」
フェイトさんはそういうと私を抱きしめていた腕を緩めた。
だが、フェイトさんの暖かさが離れることはなかった。

「ギ、ギンガ!?」

私は気がつけばフェイトさんの腰の腕をギュッと回して、フェイトさんに抱きついていた。
一体何をやっているんだろう、私は…
フェイトさんはもう離れようとしていたのに、それをさせなかった。
理由は簡単だ。”離れたくないから”
抱きしめられたら離れたくなくなった。
そんなのは、お互い好き同志だから許されることだ。
でもきっとフェイトさんは嫌がらない。この行為を拒んだりはしない。
それが私の知ってるフェイトさん。あとで謝れば笑顔で許してくれる。
私はそんなフェイトさんの優しさに縋りつくように抱きついている。
今だけ……今だけなんです、フェイトさん……


突然の私の行動に戸惑っていたが、フェイトさんは一度緩めた腕に再び力を込めた。
もう叶うことはないだろう、私の望んだ状態が完成する。
今、誰かがこの光景を見たら勘違いしてくれるだろうか?
いや、誰も来ないで欲しい。そうしたらいつまでもこうしていられる気がするから…

「フェイトさんにこうしてもらえる人は幸せだと思います」

私はそう口にする。紛れもなく自分の今の心境。
でも、きっとなのはさんだって、他の誰だって、幸せを感じざるを得ない優しい温度。
「そ、そうかな…?」
「はい。すごく幸せですよ…」
さり気なく、自分の気持ちを漏らすような言い方をする。
まぁ、フェイトさんは気付かないだろうけど

「あ、え、えっと……」
フェイトさんが何か言いたそうなご様子
なんだろう、と黙って待っているが、
「…なんでもない」
と、言葉にするのをやめてしまった。

気にはなったけど、詮索はしない。
ただ、今はフェイトさんを感じていたい一心だから。

「…あのね、ギンガ」
「こうしてるの、嫌ですか?」
何かを決意したように口を開いたフェイトさんより先に言ってしまう。
こう言えばフェイトさんは嫌とは言わない。
またフェイトさんの優しさに付け込んでしまう。
そんな自分が大嫌い。でも戻れない…

クスッ…とフェイトさんが笑った。
「いや、もう少しこうしてたいなって思ってね」
なんとも意外な返答だった。
フェイトさんが何を考えているかはよくわからないが、そう言ってくれるなら甘えよう。

私は何も言わずにフェイトさんを抱く腕に力を込めた。

いつかこの幸せが私だけのモノになればいいのに……なんて想いを込めたりして


〜終わり〜





書くと宣言してから一体何日たったんだろう…
散々時間かけてこれかよって感じです。

あとがきを書かせてもらうなら、どっちも果てしなく鈍感っていうのを目指しました
そしたらなぜかギンガが頭のおかしな子になってました
ギン姉を愛してる人には悪いことをしたと反省しております
ちなみにフェイトさんは、ギンガの好きな相手がシグナム姐さんではないかと勘違いしています
読んでくれた方、お疲れ様でした。
2008年06月03日(火) 17:33:47 Modified by sienn1




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