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「はあ……もう寝よっと」
モニターに向かっていたなのはは一つため息をつき、髪を解いた。
そして、ベッドにコロンと横たわる。
クリスマスの夜だというのに大切なパートナーは遠い次元の海。
お互いに忙しい身だ。
世のイベントを常に一緒にこなせるわけではない。
子供の頃はいつも一緒だった二人も、大人になるにつれ一緒ではないことのほうが増えていった。
それでも、どこで過ごしていても、元気で無事で生きていてくれさえすればいいと、そう思っている。
一緒にクリスマスを過ごせないことを申し訳なさそうに謝る彼女にも言ったこと。
その言葉に嘘はない。
けれど、
「……やっぱり、ちょっと寂しいよ。フェイトちゃん……」
枕に顔を埋めて呟かれたなのはの本音は、誰にも聞かれることなく夜の闇に吸い込まれていった。


静かな寝室の中、すうすうと規則正しい寝息がしている。
そこへキィ…と人の耳には聞こえないほどに小さな音。
ゆっくりと、ゆっくりと小さく軋む音を立てながらドアが開いていく。
その隙間からスルリと部屋に入り、そっと足音を忍ばせてベッドの方へと近づいていく人影。
暗闇の中、人影は眠っているなのはの顔をじっと眺めている。
その口元からがため息が漏れた。
安堵と幸福が入り混じったようなそんな吐息だった。
「ん……」
そんな気配に誘われるようになのはは身じろぎをして、ぼんやりと視線を人影に向ける。
なのはが起きだすとは思っていなかった人影は慌ててしどろもどろに言葉を連ねる。
「あ……。あ、あのその……仕事は終わったんだけど、プレゼントとかまだ……」
用意できていないと謝ろうとする彼女を見てなのははふにゃりと笑った。
「……にゃはは……さんたさんありがとー」
手を伸ばして、そっと長い金色の髪が流れる背に触れ、抱き寄せた。
「な、なのはっ!? だ、だからそのサンタじゃなくてっ……」
プレゼントを渡せなくて申し訳なく思う気持ち。
なのはに抱きしめられているあたたかさ、愛おしさ。
様々な感情がごちゃ混ぜになって顔を真っ赤にさせながら小声で叫ぶ。
――そんな混乱を吹き飛ばすなのはの声。
「ふぇいとちゃん、あいたかった」
「あ……」
サンタへの感謝の言葉。
それが何を指しているかを理解して、
「うん、私も……会いたかった」
フェイトはなのはをそっと抱き返した。
互いにとって互いが一番のプレゼント。
そんな当たり前のことがどうしようもなく嬉しくて、涙が溢れそうになる。

そうして幸せをかみしめているフェイトの耳に届く呼吸音。
なのはを見てみるとぐっすりと眠っていた。
恐らくずっと半分眠っているような状態だったのだろう。
この様子では、起きたときにはフェイトが帰ってきたことも忘れているかもしれない。
けれど、そんなことはどうでもよかった。
眠っていてもフェイトを求める心は本物だったから。
大切な人の寝顔を見つめてフェイトは笑顔を浮かべる。
そして、その柔らかな髪を撫でてフェイトは言った。
「メリークリスマス、なのは」


おわり
2012年04月28日(土) 13:47:18 Modified by sforzato0




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