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「やっと帰ってこれましたねー、フェイトさん」
「そうだね、ティアナ。それにずいぶん遅い時間に帰ってきちゃったね」
「ここまで急な出張も困りますよねー。おまけに事件の解決までかなり時間がかかって、ほんと疲れました」
「うーん、でも無事に、何事もなく事件を解決できたんだから良かったよ」
「そうですね。でも、フェイトさんだって笑ってはいますけどやっぱり疲れが見えてますよ?」
「ふうーっ。私も疲れてるのかな」
「きっとそうですよ。さ、早く帰って休みましょう!」
「そうだね。あ、でもその前に少しだけパソコンで……」
「まだ何かデスクワークが残っていたんですか? それなら私も手伝いますよ」
「大丈夫だよティアナ。本当に少しだけだから、パソコンつけてちゃちゃっ、とやって、おしまいだから」
「そうですか? でもすぐ終わるなら待ってますよ」
「本当? ありがとう。じゃ、すぐに終わらせちゃうから、ちょっと待っててね」
「はい。……ところで、何の仕事が残ってるんですか?」
「え? いや、仕事じゃなくて、メール」
「……へ? メール、ですか?」
「そう、なのはからのメール。今回は久しぶりのこういうケースで、それにあの世界からじゃ連絡も取れなかったから、きっとなのはも心配してるからね」
「え、ええ。なのはさんは心配してるでしょうね」
「だから今から送られてきたメールをバルディッシュに移すんだ。帰ってから見られるようにね」
「バルディッシュに、ですか」
「そう。そのあとにしっかりとメールに5重のプロテクトをかけて、きっちりバックアップもとって、インターネットにもバックアップを残して、それにもプロテクトをかけるんだ」
「あ、はい」
「くすっ。なのはったら今回は3000通も送ってきたりもしてー」
「3000!? 3000通もですか?」
「うん。この前よりも少し増えたかな」
「ちなみにいまバルディッシュには何通ほど……」
「どうだろ、30000は下らないよね、バルディッシュ」
「(可愛そうに……)」
「なのはの溜まったメールを読んでるうちにね、なのはのそのときの心境が手に取るようにわかるんだ。最初は、ほんのちょっとだけだった不安が除々に大きくなっていって、
段々と私のことが心配になってきて、最後にはきっとヴィヴィオの目に付かないところで泣いていたりとか……。さびしかっただろうな、なのは」
「ええ」
「だからきっと今日のなのはとの夜は……ふふふっ。あまえんぼさーんっ」
「……メールは移し終わりましたか」
「あ! ごめんね、ティアナ"も"早く帰りたいもんね、"こんな"時間だし」
「ええ、そうですね」
「うん、プロテクトはすべて大丈夫! 帰ろうか! なのはも待ってるし!」
「はい、なのはさんが待ってますから、さっさと帰ってください」
「ティアナ、お疲れ様! ああ、なのはなのはなのはー! まっててー! 今日は甘えん坊ななのはにお詫びとして▲▲▲なことや●●●もしちゃうんだからー!」
「(なのはさんのことに関しては本当にうるさいんだよなぁ)」
2012年04月28日(土) 13:43:20 Modified by sforzato0