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シュテルは午後の日課の読者をしていました、正座をしながら本を読むシュテルの膝にはレヴィが寝ていて、規則正しい寝息をたてていました。
レヴィの午後の日課はシュテルに膝枕してもらい昼寝をすることです普段はおやつ頃まで昼寝をするのですが、今日は早くに目が覚めたようです。
「ん・・・ん〜!ふわぁ・・・」
大きく体を伸ばし欠伸をするレヴィを見、シュテルは口元を緩めながら頭を撫でます
「目が覚めましたか」
「うん・・・おきた・・・」
一旦本を閉じシュテルは頭を撫でます、レヴィはんふふー♪と笑いながらシュテル膝に頬ずりして甘えます。
一頻り撫でた後、シュテルは読書を再開しますレヴィはその様子を下からジッと見ていました。
本に目を通し、2、3ページ読み終えるとコーヒーを飲む・・・その一連の流れにレヴィはカッコイイ!と感じました。
「シュテルん、僕もそれ飲みたい!」
レヴィの発言にシュテルは迷います、タダでさえ味覚が子供のこの子にコーヒーなどが飲めるのかと
「僕だけココアは嫌なんだよ!」
朝はレヴィ以外殆どの場合がコーヒーなのがレヴィは気になっていたようです。
(砂糖とミルクを入れれば大丈夫でしょうか)
「わかりました、少し待ってて下さい」
「ありがとう♪シュテルん♪」
台所に行きコーヒーを淹れ、ミルクを少し、角砂糖を2つ淹れますユーリが何時も淹れている配分です、少し冷まして、レヴィの元に持って行きます。
「お待たせしました」
「おー♪」
フーフーと息を何度か吹いて、大人の飲み物を一口飲みました
「に、にがぁ〜・・・」
眉間に皺を寄せ舌を出し、苦悶の表情を浮かべます
「これ不味いよ!!」
「すみません、砂糖とミルクを入れたのですが足りなかったようですね」
台所から角砂糖の入ったビンとミルクを持ってきます
「レヴィの好みの味になるまで入れて下さい」
そうレヴィに言いました、早速レヴィは角砂糖から入れはじめます。
角砂糖を一つ・・・二つ・・・三つ・・・合計、角砂糖を五つ入れて味見をするも、レヴィの表情を見ると苦くて駄目なようです。
「にが・・・」
涙目でシュテルを見るレヴィに少し目を痛めながら、次の提案をします。
「ミルクを入れてみては?まろやかな味になりますよ?」
レヴィはコップの半分のコーヒーを捨て、ミルクを並々と注ぎました、もうこれではカフェ・オ・レです、しかしレヴィはこれでも飲めずもう角砂糖を三個追加してようやく美味しそうにゴクゴクと飲み始めました。
「レヴィ、貴方にはコーヒーはまだ早いようですね・・・」
やっぱりコーヒーではなく、この子にはココアが似合うと思うシュテルでした。
2012年11月18日(日) 21:23:51 Modified by sforzato0