最終更新:ID:kaOjuRnmGA 2010年12月09日(木) 21:38:56履歴
エスト
「えい!やぁっ!」
クリス
「エスト殿、訓練ですか?」
エスト
「あ、うん。
しばらく戦ってないから
腕がなまっちゃっててね。
この戦いの間に
なるべく早く
取り戻さなきゃね。」
クリス
「マルス様から伺いました。
エスト殿はマケドニア天馬騎士として
前の戦争を戦われたとか。」
エスト
「うん。ミネルバ様と、
わたしたち三姉妹は
大活躍したんだから!
わたしたちが本気出したら
どんな敵にだって負けないの。
期待しててよね。」
クリス
「はい、頼もしいです。」
エスト
「あ、ちょうど良かった。
クリス、これ食べてみて。」
クリス
「シチューですか・・・
エスト殿も料理をされるのですね。」
エスト
「もちろんよ、
私は毎日アベルに料理を
作ってあげてたんだからね。
ささ、遠慮せずに
ごくっといって。」
クリス
「・・・・・・
甘っ!?」
エスト
「え、そう?
これくらい普通じゃない?」
クリス
「そ、そうですが・・・
すみませんお水いただきます。」
エスト
「甘すぎるかなあ?
アベルはいつも美味しいよって
言ってくれてたんだけどな・・・」
クリス
「お二人にあった味付けなら
それで良いと思います。
お二人の幸せな暮らしに
似合うシチューかもしれませんね。」
エスト
「えへへ、そうかな・・・」
クリス
「ごちそうさまです。」
エスト
「・・・それでね、それから
アベルと私は一緒に
暮らすことになったの。
すごく幸せだった。
あの人のこと、
本当に好きだったから・・・
姉さまたちに会えないのは
寂しかったけど・・・
でもアベルがいてくれたから。」
クリス
「羨ましいです。
幸せな暮らしだったのね。」
エスト
「うん・・・
でも・・・でも・・・ね・・・」
クリス
「エスト殿・・・?」
エスト
「・・・・・・わたしね、
アベルを苦しめちゃった。
わたしが捕まったせいで、
アベルは敵に従うしかなかった・・・
あの人は優しい人だから・・・
わたしがいたせいで、
アベルに辛い思いをさせた・・・
わたしがいなければアベルは・・・」
クリス
「エスト殿・・・
泣かないで。
あなたは悪くありません。
どうか、自分を責めないで。」
エスト
「・・・・・・
・・・ありがと、クリス
慰めてくれて。
えへへ・・・恥ずかしいな。
わたし子供みたい。
小さい頃は、わたしすぐ泣く子で
よく姉さまたちに
慰めてもらったの。
クリスといると
なんか安心しちゃうのかな・・・」
クリス
「私でよければ、いつでも。
私もあなたといると安らぎます。
あなたと一緒にいたいです。」
エスト
「うん。ありがとね、クリス・・・」
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