○日本版ディオニュソス的祝祭
もっともディオニソス的な祭として海外でも注目を集めている神社がある。神奈川県川崎市大師駅前にある若宮八幡宮(わかみやはちまん)である。境内に金山神社(かなやま)という小祠がある。びっくりすることに大小の男根にかたどられた木や石像が社のあちこちに祀られている。なんと、ご神体が男根なのだ。そして、その小祠のお祭りが、「かなまら祭」と言われる。まさしく、乱痴来祭である。毎年4月第2週の日曜日に、男根をかたどった神体の神輿(みこし)を担いでねり歩く。この神様は、*「かなまらさま」と言われる。ヘルメス神像に近いものがあると言われている。ディオニソス的とは、百の理屈よりも、この祭を見ればいっぺんに理解されるだろう。海外から不思議な関心を寄せられているのは、ギリシャやイタリアの古代祭を見るおもいがあるからではないだろうか。地中海沿岸国でとうに滅びてしまったアテネでの神々の祭の一部には、こんな乱痴来祭があったのだろう。「かなまらさま」は、金山彦神(カナヤマヒコノカミ)。これは、「陽気」をもった鉱山・鍛冶の神である。火の神を産んだイザナミが、その時、吐いたへどから生まれた。イザナミがホトをやけどしたので、治療をしたと伝えられる。ここから、良縁、子授け、安産、夫婦円満、性病やエイズ防止に御利益があると人気がある。かなまら祭は国際色に溢れ、陽気で、不思議な活気がある。不思議なことに外国人が驚くほど、たくさん参加している。ギリシア神話での「火と鍛冶の神」といえば「ヘパイストス」、ローマ神話では「ウルカヌス」 Vulcanus(英語ではバルカン Vulcan)である。彼はアテナと同じパルテノン神殿に合祀された。「ヘパイストス」はゼウスとその妃ヘラの子。彼は、うらやましいことにゼウスから美と愛の女神「アフロディテ」を妻に与えられていた。「ヘパイストス」は、アフロディテと軍神アレスの不義に怒って、目に見えない網をつくって密会中の両神をとりおさえたという話がある。鍛冶の神として神々のために青銅の宮殿を建造し、テーバイ王カドモスの后ハルモニアの首飾などを作った。しかし、驚くべきことに、人類最初の女性(パンドラ)は彼が造った。パンドラはギリシア神話では、人類、最初の女性がそれである。
もっともディオニソス的な祭として海外でも注目を集めている神社がある。神奈川県川崎市大師駅前にある若宮八幡宮(わかみやはちまん)である。境内に金山神社(かなやま)という小祠がある。びっくりすることに大小の男根にかたどられた木や石像が社のあちこちに祀られている。なんと、ご神体が男根なのだ。そして、その小祠のお祭りが、「かなまら祭」と言われる。まさしく、乱痴来祭である。毎年4月第2週の日曜日に、男根をかたどった神体の神輿(みこし)を担いでねり歩く。この神様は、*「かなまらさま」と言われる。ヘルメス神像に近いものがあると言われている。ディオニソス的とは、百の理屈よりも、この祭を見ればいっぺんに理解されるだろう。海外から不思議な関心を寄せられているのは、ギリシャやイタリアの古代祭を見るおもいがあるからではないだろうか。地中海沿岸国でとうに滅びてしまったアテネでの神々の祭の一部には、こんな乱痴来祭があったのだろう。「かなまらさま」は、金山彦神(カナヤマヒコノカミ)。これは、「陽気」をもった鉱山・鍛冶の神である。火の神を産んだイザナミが、その時、吐いたへどから生まれた。イザナミがホトをやけどしたので、治療をしたと伝えられる。ここから、良縁、子授け、安産、夫婦円満、性病やエイズ防止に御利益があると人気がある。かなまら祭は国際色に溢れ、陽気で、不思議な活気がある。不思議なことに外国人が驚くほど、たくさん参加している。ギリシア神話での「火と鍛冶の神」といえば「ヘパイストス」、ローマ神話では「ウルカヌス」 Vulcanus(英語ではバルカン Vulcan)である。彼はアテナと同じパルテノン神殿に合祀された。「ヘパイストス」はゼウスとその妃ヘラの子。彼は、うらやましいことにゼウスから美と愛の女神「アフロディテ」を妻に与えられていた。「ヘパイストス」は、アフロディテと軍神アレスの不義に怒って、目に見えない網をつくって密会中の両神をとりおさえたという話がある。鍛冶の神として神々のために青銅の宮殿を建造し、テーバイ王カドモスの后ハルモニアの首飾などを作った。しかし、驚くべきことに、人類最初の女性(パンドラ)は彼が造った。パンドラはギリシア神話では、人類、最初の女性がそれである。
プロメテウスが天上の火を盗んで人間に与えたとき,怒ったゼウスは、鍛冶の神ヘファイストスに命じて粘土で女を造らせた。彼女をパンドラ(〈すべての贈物を与えられた女〉の意)と名づけた。 パンドラを地上に降ろし、プロメテウスの弟のエピメテウスに与えた。このとき彼女は神々からの”みやげ”なるものを持たせた。 これがパンドラの箱である。箱は、瓶(かめ)の誤訳で、パンドラの瓶が正しい。地上に降りたパンドラが、好奇心にかられて案の定、そのふたを開けると、中からあらゆる災い飛び出してきて、またたく間に拡がっていった。パンドラは、急いで蓋を閉めた。しかし、瓶の底にあった〈希望〉だけが人類に残された。「ヘパイストス」が人間としての女性を、どうやって造ったかどうかは解らない。が、火を使うすべての職人の守護神となった「ヘパイストス」は、女にかたどったあと、火を吹き込んだのだろう。「ヘパイストス」のイメージは小さな丸帽子をかぶり、鍛冶道具を手にした有髯の中年男である。 人気のあるエリザベス神輿(みこし)の前で、つぎつぎと撮影会。写真のおねえさんのハグはおおうけ。神輿は、参加者によるエリザベス神輿のほか、かなまら講会員による船神輿、かなまら大神輿と三社の神輿が続く。いずれも大きな男根である。川崎大師駅周辺をねり歩く。 *「かなまら祭」は、1999年は、4月11日(日)11:00〜 若宮八幡宮のPhone:(044)222−3206 上記に紹介した祭は、江戸時代の川崎宿の遊郭から発祥したので、まだ新しいほうの祭である。これよりも起源がもっと古い祭は、愛知県の小牧市の田縣神社(たがた)。こちらも大きな生殖器を担ぎ出す。こちらも不思議なことに日本人よりも外国人の見物客が多い。今年も、例年の三月一五日に行われる。田縣神社(0568-76-2906)